Protein Science にT状態ヘモグロビンに関する論文が掲載されました。

T状態ヘモグロビンの酸素親和性が大きく変動するという長年の謎に、初めて実験的に答えを示した注目すべき論文です。シリカゲルの細孔にヘモグロビン分子を水と一緒に閉じ込めて、その高次構造変化を凍結した状態で構造・機能解析を行いました(ゲル包括法)。これにより、通常の溶液実験では平均化されて観測できない、塩橋(図のβ1-C末-Lys40α2とAsp94β1-His146β1)の壊れた酸素親和性の高いT状態(図のT*)の存在とその酸素親和性の直接観測に初めて成功しました。

論文誌のサイトへのリンク
Protein Science 2025;34:e70193

 

2025年7月29日
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