研修プログラム責任者メッセージ

~24時間体制の指導のもと、重症患者管理の基本が学べます~

近年、医療技術の急速な進歩とともに、重症患者の発生率は増加傾向であり、急性期医療における集中治療(ICU)の重要性が高まっています。日本ではまだ集中治療を専門とする医師が数少ない現状ですが、集中治療医による管理によって重症患者の予後が改善することが示されており、集中治療の専門性が確立されてきています。
また集中治療は、多大な医療費と医療資源が費やされる領域であるため、基礎研究から臨床の新しい治療技術に至るまで目覚ましい進歩を遂げている分野のひとつです。
自治医科大学 集中治療部は24時間体制で集中治療専従医が患者の治療にあたるclosed-ICU systemによる診療を行っており、グローバル・スタンダードかつ最先端治療を提供する体制が整った施設です。当教室の歴史は古く、本邦におけるICUのパイオニアとして集中治療の発展に寄与してきた実績があります。
当教室は,集中治療の教育・臨床トレーニングにも力をいれており、研修医だけではなく、内科・外科・麻酔科・救急科など院内各科や多施設からの研究も受け入れ、広く門戸を開いています。
臨床においても、年間約1,000名のあらゆる重症患者を収容して治療を行っており、ハイリスク術後患者や内科系重症患者の体外循環を含めた呼吸・循環管理、代謝・栄養管理、血液浄化療法を駆使した体液管理など標準かつ最先端のICU管理を学ぶことができます。集中治療は、致死的な状態にある患者を迅速に集学的な治療介入を行うことで救うことができる、非常にやり甲斐のある仕事です。

研修プログラム

研修プログラムの概要

希望によって様々な研修スタイルが選択できます。

① 集中治療専門医プログラム
志望者の経験に応じて、2~5年の研修で集中治療専門医取得を目指すコースです。 初期研修終了後の基本領域の専門医取得まで含めたプログラムや、基本領域の専門医取得後、サブスペシャリティとしての集中治療専門医のトレーニングを行うコースがあります。
② 内科・外科系・麻酔科・救急ICUローテーション・コース
内科系、外科系、麻酔科、救急の専門医コースの一環としてICUをローテーションするプログラムです。当ICUは、内科、麻酔科の研修施設として認定されており、専門医コースの一部として集中治療の研修をすることができます。
③ ICU短期ローテーション・コース
初期臨床研修医(J2)、後期臨床研修医、他科専門医を対象とした、1~3ヶ月単位でICUをローテーションするコースです。

ICU研修プログラムの特徴

  • 当施設は、集中治療専門医が専属で管理するclosed-ICUであり、世界標準の集中治療を実践しています。
  • 当施設は、general ICUであり、内科・外科系の患者や、各診療科の垣根を越えた集学的治療を要する患者まで、幅広い症例を経験することが可能です。
  • ICUだけではなく、麻酔・救急、内科系・外科系など他科のローテーションを組み込んだ研修コースの設定ができます。
  • アカデミック施設のICUとして、研究や最先端医療の取り組みに参加できます。

自治医科大学の特色

  • 自治医科大学本院は、大学病院と市中病院の二つの側面を有しており、地域医療の要としてcommon diseaseからrare caseまで、軽症例から最重症症例までの多様な患者の診療を行っています。
  • 当校は、いわゆる学閥の雰囲気がありません。卒業生が地域医療貢献のため卒後本学を離れるため、初期研修医・後期研修医を全国から募集しています。スタッフ・ドクターも様々な大学の卒業生で構成されています。
  • 当院は、多くの学会認定施設となっており、専門医教育に力をいれています。また本院では基礎研究から臨床研究、大学院教育などアカデミック活動も盛んに行われています。

見学の受付

自治医科大学 集中治療部は、随時見学希望者の受け入れを行っています。
施設見学を希望される方は下記までお問い合わせください。

見学のお問い合わせ