自治医科大学

自治医科大学病理診断部

自治医科大学病理診断部

自治医科大学病理診断部

病理診断部での病理診断研修について

自治医科大学で後期研修トレーニングを終えて病理専門医となり、現在は、病理専門医となり某大学で助教として活躍中のHI医師が、当病理診断科の後期研修医在籍中に書いたものです(一部、HP掲載に際して編集したところがあります)。

◆みんなはどうやって科を選ぶのか
 土日の暇な時間とネット検索、学生時代の名簿をたよりに自分の同級生が何科に進んだのかを調べたことがあります(3年目で調べるのがポイント)。当たり前ですが個人の選択では大きく3つのパターンに別れます。
1. 学生時代からその科を志望し結局その科に入った
2. 学生時代は特に明言せずとある科に入った
3. 学生時代からある科を志望していたが結局別の科に入った
 自分の場合は結局1になるのですが、途中に3のパターンになりそうなことも度々ありましたし3のパターンも少なからずありました。卒業前には「自分は○○科をするために入学したのだ!」と言ってはばからなかった人が全く違う科に進んでいるのを見ると人生って色々だなと思います。初期研修というのはそれだけ影響力が大きいのです。1~3大体似たような比率です。

◆なぜ病理診断科を選ぶのか
 これに関してはむしろ自分が聞きたいくらいです。自分がなぜ病理を選んだかというと、色々言い出せばきりがないのですが、一つは色々な臓器を見れるということ。あと病理や解剖が苦手だったということだと思います。
 苦手なものもずっとやっているとなにか見えること分かることがあるんじゃないかと思って選びました。

◆どこで研修をするのか
 「自治医大で研修して下さい」以外のコメントは出しようがないです。
 今の時代、母校以外の情報を得るのは基本的にインターネット!
ただ、多くの大学や病院では実際にどういう業務や研修をしているのか、ということをインターネットに掲載しているところは殆ど無いと思います。あっても何年か前に作られたページがほとんど。
 学生中ならまだしも研修中に「ちょっと見学行ってきま~す」なんて気軽に休みがもらえるはずもなく…一体どこがいいのか分からない!ということに。
 これまた大きな声では言えませんが自分が自治を選んだのも「ホームページがあったから」なんですけど。

◆専攻医の収入はどれくらいか?
 お金のことを言い出すとキリがありません。さすがに自分の収入を公開するだけの度胸はありませんが、後期研修医(専攻医)として自治医大に来るならば
http://www.jichi.ac.jp/hospital/top/resident/later/recruitment.html
に書いてあります。

◆病理診断の研修の内容は?
 多分人によって違うのでしょうが、今のスケジュールは週2日当番(検体の切り出し、迅速当番、手術検体の固定)ということになっています。他の曜日は研究日(今は残っている標本を見る)、外勤日(外の病院で外来やってます)。解剖をまだ一人ではできないので土日解剖があるときに近くにいれば行くという(若干ゆるい)拘束になっています。
基本的には
●迅速:他の先生と一緒に迅速の標本を見る。迅速は標本の状態が永久標本と違ってすごくわかりにくいです。
●検体の切り出し、鏡検:上級医の先生と臓器のオリエンテーションをつけて(ここをこう切るみたいに)切る→カセットに詰める→チェックを貰う(最初は全例、最近は適宜)→返ってきた標本を見て診断をつける→チェックを貰う→書きなおす→提出→さらにダブルチェックが入って提出
●剖検:執刀したり外で見学したり。見てて簡単そうでも実際にやるとすごく難しいです。
●その他:症例報告をしようと言われて調べたりまとめたり。

病理を始める際に粘膜の構造を全然わかっていなかった自分でも今ではだいぶ分かるようになったので、迷っている人もたぶん大丈夫です。

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