Vol.28  No.4 2009


さらに次を目指して

図書館長 浜 本 敏 郎

 

  近年の情報通信技術の発達は目覚ましく、図書館もそれに対応していくことが求められています。一方文部科学省の学術情報基盤実態調査では42%の大学が図書館の運営面での課題として「利用者サービスの向上」を挙げています。本図書館も同じく利用者サービスの向上を主要な課題と考えています。その中でもとりわけ図書館に来てみないとわからない、来館者へのサービスについて触れたいと思います。
 最近の変更で大きなものは開館時間の延長です。これまでも平日は午後10時まで開館していましたが、館員や関係各位のご努力により、昨年4月から土曜、日曜、祝日の開館時間を延長し、平日、土曜、日曜、祝日を問わず、午前9時から午後10時まで開館しています。日曜、祝日の利用が増え、さらに全体でも利用者数が増加しています。休館日は、創立記念日、年末年始と夏休み中の蔵書点検にかかる時期のみとなりました。
 また本年の4月からカウンター業務を集約し、これまで2階と3階にそれぞれカウンターがあり、業務分担が異なっておりましたが、これを3階に集め、一元的にサービスすることになりました。これに伴い、2階入り口が無人となるため、入館には職員証や学生証を使っていただくことになりました。この点だけは前より一つ手間がかかることになりましたが、ご理解とご協力をお願いします。なおカードを忘れた際は、入口のインターホンで、その旨お申し出ください。
 2階にあったパソコンも3階にまとめられ、プリンターを利用できるようになりました。DVDやビデオオンデマンドなどの視聴ができるようヘッドフォンセットも備わっている点は2階にあったときと同じです。2階のパソコン跡地は展示コーナーとなり、定期的に卒業生の活躍等を展示しています。
 他大学の図書館ではガラスで区切られた開放的な(かつ防音された)小部屋がグループ学習室や、個別閲覧室として設けてあるところがあります。中でも成蹊大学の情報図書館の吹き抜けのアトリウムには「プラネット」と称する球形の閲覧室が、ふわりと浮かんでいて空中回廊でつながっています。本図書館でもスタディブース(教職員専用で3階に7室あります)、セミナー室(8〜12名用の部屋が2階に3室あります)がありますが、一般閲覧室に比較して、利用が少ないようです。これは医学部ではキャンパス内の寮に勉強会室、自習室があり、看護学部にも自習室が整備されているためと思われますが、他大学で勉強会室がグループでの学習によく利用されている様子をみると、本学でも図書館のセミナー室はもっと利用があってもおかしくないと思います。これらの設備はこのままでいいのか、なんらかの変更により利用拡大が見込めるのかが今後の検討課題です。
 そのほかにも図書館は日々改善に努めていますので、サービス向上につながるようなご意見がございましたらぜひお寄せください。


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