日本泌尿器科学会認定専門医教育施設・腹腔鏡下小切手術認定施設
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超高齢社会を迎え、前立腺癌、前立腺肥大症、尿失禁などの泌尿器科疾患が増加し、泌尿器科の臨床的需要は拡大傾向にあります。当科では、泌尿器科指導医によるマンツーマンでの指導の下に、泌尿器科疾患全般を経験し、泌尿器科特有の基本的検査・治療手技・診断知識を短期間に習得できるようなプログラムを作成しております。このプログラムを通じて、患者さんの病んでいる気持ちを理解し、その疾患を的確に判断し対処する高い能力を備えたgeneral urologistの育成を目指します。さらに、希望に応じて、より専門的なsubspecialtyの研修も行います。以下に、新専門医制度に準拠した平成30年度泌尿器科専門研修プログラム(簡易版)をご紹介します。当科での研修をご希望の方は、電話(0285-58-7379)あるいはe-mailでお問い合わせください。
泌尿器科専門医制度は、医の倫理に基づいた医療の実践を体得し、高度の泌尿器科専門知識と技能とともに地域医療にも対応できる総合的診療に必要な基本的臨床能力を修得した泌尿器科専門医の育成を図り、国民の健康増進、医療の向上に貢献することを目的とします。特に、本プログラムの目的は、基幹施設である自治医科大学附属病院において先進医療を学ぶとともに、地域医療を担う連携病院で一般泌尿器科診療の研鑽を積み、診療、教育、研究に貢献する泌尿器科医の育成を行うことにあります。
泌尿器科専門医は、小児から成人に至る様々な泌尿器疾患(我が国の高齢化に伴い増加が予想される下部尿路機能障害、尿路生殖器悪性腫瘍、慢性腎疾患など)に対する専門的知識と診療技能を持ちつつ、高齢者に多い一般的な併存疾患にも独自で対応でき、必要に応じて地域医療連携や他の専門医への紹介・転送の判断も的確に行える能力を備えた医師です。従って、泌尿器科専門医の使命は、これらの診療を実践し、総合的診療能力も兼ね備えることによって社会に対する責務を果たし、地域医療にも配慮した国民の健康・福祉の増進に貢献することにあります。
専攻医は、4 年間の泌尿器科研修プログラムによる専門研修により、「泌尿器科医は超高齢社会の総合的な医療ニーズに対応しつつ泌尿器科領域における幅広い知識、錬磨された技能と高い倫理性を備えた医師である」という基本的姿勢のもと、
1.泌尿器科専門知識
2.泌尿器科専門技能:診察・検査・診断・処置・手術
3.継続的な科学的探求心の涵養
4.倫理観と医療のプロフェッショナリズム
の4つのコアコンピテンシーからなる資質を備えた泌尿器科専門医を目指します。具体的には、各コアコンピテンシーにおける一般目標、知識、診療技能、態度に関する到達目標が設定されています。
詳細は専攻医研修マニュアルの「個別目標 1~4」(15~19 頁)を参照して下さい。
自治医科大学泌尿器科専門研修プログラムにおける施設群は、自治医科大学附属病院を基幹施設とし、都会拠点病院、地方拠点病院、地方診療所からなる 5 の連携施設と 8 の協力施設から構成されています。自治医科大学附属病院は、成人泌尿器科に加え、腎臓外科(腎移植) を擁し、併設するとちぎ子ども医療センターには小児泌尿器科を診療科として有する全国でも特筆すべき体制を整えており、ロボット支援手術や腹腔鏡手術などの最先端医療、小児泌尿器科、腎移植や透析を含めた腎代替医療、生殖医療、地域医療などの幅広い領域の研修が可能で、サブスペシャリティー領域の研修も十分に経験できます。また、基幹施設である自治医科大学附属病院では、臨床研究や基礎研究を行うこともできます。さらに、専門研修後には、大学院への進学や専門分野の研修、留学も可能です。
各専攻医指導施設における専攻医総数の上限(4 学年分)は、当該年度の指導医数×2で、各専門研修プログラムにおける専攻医受け入れ可能人数は、専門研修基幹施設および連携施設の受け入れ可能人数を合算したものとなっています。一方で、受入専攻医数には、過去の実績も考慮すること、また、地域医療への配慮も求められております。以上から、毎年 5 名を受入数とします。受入専攻医数は病院群の症例数が専攻医の必要経験数を十分に提供できるものです。
泌尿器科専門研修は、2年間の初期臨床研修が修了し、後期研修が開始した段階から開始され4年間の研修で修了します。基本的には4年間のうち1年次の研修を基幹施設(自治医科大学附属病院泌尿器科)で行い、その後の2年次と3年次の研修は、連携施設での研修を中心に基幹施設でのサブスペシャリティー(小児泌尿器、腎移植など)の研修も行えます。4年次の研修は基幹施設で行い、希望があれば研修4年目から大学院に進学することができます。
専門研修では、それぞれ医師に求められる基本的診療能力・態度(コアコンピテンシー)と日本泌尿器科学会が定める「泌尿器科専門研修プログラム基準 専攻医研修マニュアル」にもとづいて泌尿器科専門医に求められる知識・技術の修得目標を設定し、その年度の終わりに達成度を評価して、基本から応用へ、さらに専門医として独立して実践できるまで着実に実力をつけていくように配慮します。具体的な評価方法は後の項目で示します。
① 専門知識
泌尿器科領域では発生学・局所解剖・生殖生理・感染症・腎生理学・内分泌学の6領域での包括的な知識を獲得する。詳細は専攻医研修マニュアルの「個別目標 1.泌尿器科専門知識」(15~16頁)を参照して下さい。
② 専門技能
泌尿器科領域では、鑑別診断のための各種症状・徴候の判断、診察法・検査の習熟と臨床応用、手術適応の決定や手技の習得と周術期の管理、を実践するための技能を獲得します。詳細は専攻医研修マニュアルの「個別目標 2.泌尿器科専門技能:診察・検査・診断・処置・手術」(16~18頁)を参照して下さい。
③ 経験すべき疾患・病態の目標
泌尿器科領域では、腎・尿路・男性生殖器ならびに関連臓器に関する、先天異常、外 傷・損傷、良性・悪性腫瘍、尿路結石症、内分泌疾患、男性不妊症、性機能障害、感染症、下部尿路機能障害、女性泌尿器疾患、神経性疾患、慢性・急性腎不全、小児泌尿器疾患などの疾患について経験します。詳細は専攻医研修マニュアルの「(1)経験すべき疾患・病態」(20~22頁)を参照して下さい。
④ 経験すべき診察・検査
泌尿器科領域では、内視鏡検査、超音波検査、ウロダイナミックス、前立腺生検、各種画像検査などについて、実施あるいは指示し、結果を評価・判定することを経験しま す。詳細は専攻医研修マニュアルの「(2)経験すべき診察・検査等」(23頁)を参照して下さい。
⑤ 経験すべき手術・処置
泌尿器科領域では、経験すべき手術件数は以下のとおりとします。
A. 一般的な手術に関する項目
下記の4領域において、術者として経験すべき症例数が各領域5例以上かつ合計50例以上であること。
・副腎、腎、後腹膜の手術
・尿管、膀胱の手術
・前立腺、尿道の手術
・陰嚢内容臓器、陰茎の手術
B. 専門的な手術に関する項目
下記の7領域において、術者あるいは助手として経験すべき症例数が1領域10例以上を最低2領域かつ合計30例以上であること。
・腎移植・透析関連の手術
・小児泌尿器関連の手術
・女性泌尿器関連の手術
・ED、不妊関連の手術
・結石関連の手術
・神経泌尿器・臓器再建関連の手術
・腹腔鏡・腹腔鏡下小切開・ロボット支援関連の手術
詳細は専攻医研修マニュアルの「③研修修了に必要な手術要件」(24~26頁)を参照して下さい。
C. 全身管理
入院患者に関して術前術後の全身管理と対応を行います。詳細については研修医マニュアルの「B. 全身管理」(17~18頁)を参照して下さい。
D. 処置
泌尿器科に特有な処置として以下のものを経験します。
1) 膀胱タンポナーデ
・凝血塊除去術
・経尿道的膀胱凝固術
2) 急性尿閉
・経皮的膀胱瘻造設術
3) 急性腎不全
・急性血液浄化法
・double-Jカテーテル留置
・経皮的腎瘻造設術
専攻医の研修は毎年の達成目標と達成度を評価しながら進められます。以下に年次毎の研修内容・習得目標の目安を示します。詳細は専攻医研修マニュアルの「個別目標」(15~19頁) を参照してください。
以下に4年間の研修の概略を示します。
① 専門研修1年目
1) 専門研修 1 年目では基本的診療能力および泌尿器科的基本的知識と技能の習得を目標とします。
2) 原則として研修基幹施設である自治医科大学附属病院での研修になります。
3) 病棟における入院患者の診療を通じて、泌尿器科専門知識、技能、態度について研修します。
4) 経験できなかった疾患に関する知識等については、各種診療ガイドラインを用いた学習や日本泌尿器科学会や関連学会等に参加することによって、より実践的な知識を習得できるように指導します。
5) 抄読会や勉強会での発表、学会や研究会などで症例報告などを積極的に行うよう指導します。
1 年次研修病院 | 専攻医の研修内容 | 執刀手術 |
---|---|---|
自治医科大学附属病院 |
・泌尿器科専門知識として発生学、局所解剖、生殖生理、感染症、腎生理学、内分泌学を学ぶ。 |
A 一般的な手術 |
・患者を全人的に理解し良好な人間関係を確立するための患者―医師関係、他のメンバーと強調し医療チームの構成員としてチーム医療への貢献、安全な医療を遂行するための安全管理(リスクマネージメント)を習得する。 |
・経尿道的内尿道切開術 |
② 専門研修2-3年目
1) 専門研修の2-3年目は基本的には連携施設や協力施設で、少なくとも1年間は基幹施設での研修となります。一般的な泌尿器科疾患、泌尿器科処置あるいは手術について重点的に学ぶことが可能です。
2) 既に修得した知識・技能・態度の水準をさらに高められるように指導します。
3) 一般的手術の執刀を行うとともに、指導医のもとで専門的手術の執刀、助手を行います。
4) 専攻医研修マニュアルの「個別目標」(15~19頁)に示した事項について、達成すべき年次までに水準を満たせるよう指導します。
5) サブスペシャリティー領域の専門医を取得する希望があれば、生殖医療、小児泌尿器、腎移植など、その領域に関する疾患や技能をより多く経験できるように調整します。
2、3 年次 研修病院 | 専攻医の研修内容 | 執刀手術 |
---|---|---|
連携施設および協力施設 |
・泌尿器科専門知識として発生学、局所解剖、生殖生理、感染症、腎生理学、内分泌学を熟知する。 |
A 一般的な手術 |
・膀胱タンポナーデ、急性尿閉、急性腎不全に対する対応が可能となる。 |
・陰茎全摘除術
|
③ 専門研修4年目
1) 専門研修の4年目は主に研修基幹施設での研修となります。泌尿器科の実践的知識・技能の習得により様々な泌尿器科疾患へ対応する力量を養うことを目標とします。
2) 専門知識、技能、態度について、全ての項目が達成できていることを確認し、それらの水準をさらに高められるように指導します。
3) 1年次、2年次の専攻医を指導する機会を積極的に持ってもらいます。指導を通じて自身の知識・技能・態度の向上にフィードバックしてください。
4) サブスペシャリティー領域の専門医を取得する希望があれば、生殖医療、小児泌尿器、腎移植など、その領域に関する疾患や技能をより多く経験できるように調整します。
4年次研修病院 | 専攻医の研修内容 | 執刀手術 |
---|---|---|
自治医科大学附属病院 |
・3 年次までに習得した泌尿器科専 |
A 一般的な手術 |
・臨床研究を行い学会発表、論文発表を行う。 |
・陰茎部分切除術
|
bedside や実際の手術での実地修練(on-the-job training)に加えて、広く臨床現場での学習が可能となる様に指導する。研修カリキュラムに基づき自治医科大学泌尿器科研修プログラムでは以下のような指導を行います。
1) 診療科におけるカンファレンスおよび関連診療科との合同カンファレンスを通して病態と診断過程を深く理解し、治療計画作成の理論を学ぶ。
2) 抄読会や勉強会を実施し、インターネットによる情報検索の指導を行う。
3) hands-on training として積極的に手術の助手を経験させる。その際に術前のイメージトレーニングと術後の詳細な手術記録を実行する。
4) 手術手技をトレーニングする設備や教育ビデオなどの充実を図る。
基幹施設(自治医科大学附属病院)の 1 週間の具体的なスケジュールを以下に示します。
午前 | 午後 | |||
---|---|---|---|---|
月曜日 |
08:30~ |
病棟回診 |
13:00~ |
専門外来研修 |
15:00~ |
准教授症例カンファレンス |
|||
09:00~ |
外来診察・入院患者処置 |
16:00~ |
チームカンファレンス・病棟回診 |
|
火曜日 |
07:30~ |
リサーチカンファレンス・抄読会 |
13:00~ |
手術 |
08:00~ |
術前カンファレンス |
18:00~ |
入院予約患者カンファレンス・術後カンファレンス(手術記録や術中ビデオによる手技の確認)・クリニカルインディケーターの確認・病棟回診 |
|
08:30~ |
外来診察・入院患者処置・手術 |
|||
水曜日 |
08:30~ |
病棟回診 |
13:00~ |
専門外来研修 |
16:00~ |
チームカンファレンス・病棟回診 |
|||
09:00~ |
外来診察・入院患者処置 |
18:00~ |
シミュレーションセンターでのhands-on training |
|
木曜日 |
07:45~ |
病棟カンファレンス |
13:00~ |
手術 |
08:30~ |
教授回診 |
16:00~ |
チームカンファレンス・病棟回診 |
|
09:00~ |
手術 |
|||
金曜日 |
08:30~ |
病棟回診 |
13:00~ |
手術あるいは専門外来研修 |
09:00~ |
外来診察・入院患者処置・ |
16:00~ |
チームカンファレンス・病棟回診 |
優れた泌尿器科専門医育成のためには、幅広い知識や情報の収集が必要である。このために、日本泌尿器科学会の学術集会や関連学会・各種研修セミナーなどに参加して、臨床現場を離れた学習を行ってもらいます。
具体的には泌尿器科学会総会、地区総会へ毎年参加し、学術発表を行います。希望があれば国際学会での発表も行えます。栃木・群馬・茨城地方会での症例報告を行います。また各 学会では卒後教育プログラムが開催されているのでこれらを積極的に受講してもらいます。さらにサブスペシャリティー領域の学会(泌尿器内視鏡学会、排尿機能学会、がん治療学会、小児泌尿器科学会、移植学会など)への参加も奨励されます。
研修する施設の規模や疾患の希少性により専門研修期間内に研修カリキュラムに記載されている疾患、病態を全て経験することは出来ない可能性があります。このような場合は以下のような機会を利用して理解を深め該当疾患に関するレポートを作成し指導医の検閲を受けるようにして下さい。
基幹施設では以下のカンファレンスを行っています。
1)チームカンファレンス(月、水、木、金曜日の 16:00 から)
基幹施設では、4 名程度の医師からなる 2 チームで外来、入院診療に当たっています。専攻医はいずれかのチームに属し、チーム医療における構成員として専門知識・技能の習得を行います。チーム内での情報共有と症例検討を行い、プレゼンテーション技能、コミュニケーション技能、診療技術などを学習します。
2)病棟カンファレンス(木曜日)
全症例に関して、全員で討論して治療方針を決定します。この際、専攻医に短時間で効率的な症例提示を行ってもらい、プレゼンテーション技術習得の場としています。同時に、CT、MRI など画像診断を行い、読影技術を習得してもらいます。
3)術前カンファレンス(火曜日朝)
手術症例に関して術前の評価や術式に関して最終的確認を行います。
4)入院予約患者カンファレンス(火曜日夕)
入院予定患者の治療方針の最終決定を行います。手術が予定された患者に対しては、術式についても十分に検討し、最終決定を行います。
5)術後カンファレンス(火曜日夕)
手術症例については、術中のビデオを供覧しながらの手術内容の報告とその評価を行います。
6)クリニカルインディケーター(火曜日夕)
医療の質を定量的かつ客観的に評価し、医療サービスの質の向上を図ります。
7)リサーチカンファレンス・抄読会(火曜日朝)
専攻医は、自分で選んだ英語原著論文を精読し、その要約を参加者全員に英語でプレゼンテーションします。これに対する質疑応答を行い、将来の学会発表の練習を行います。
8)小児泌尿器科との合同カンファレンス(月 1 回木曜日)
小児疾患について、合同カンファレンスを行い、治療方針や難渋症例の検討をします。
9) 医療安全管理講習会(随時)、感染対策講習会(随時)、医療倫理講習会(随時)等随時施行される病院主催の講習会に参加してもらいます。
10)病理部による CPC(随時)
泌尿器科関連病理解剖実施症例に関する CPC に参加してもらいます。
専門研修プ口グラム管理委員会に合わせて年 1 回、基幹施設、全連携施設、協力施設の共同カンファレンスを開催します。具体的な内容は以下の通りです。
これにより専攻医に専門研修施設群の情報提供も行います。
優れた泌尿器科専門医となるためには、問題解決型の思考・学術集会への参加を通じて学問的姿勢の基本を修得することが必要です。詳細は専攻医研修マニュアルの「個別目標 3.科学的探求と生涯教育」(18 頁)を参照してください。
具体的には、日常診療における問題点について、診療ガイドライン、文献検索を通して、EBM に基づいた適切な診断治療を行うことを習得してください。また、基幹施設、連携施設でのカンファレンスでの症例提示などを通じ、第三者による評価を受け、臨床判断の妥当性を検証する習慣を習得してください。さらに、関連学会に積極的に参加して最先端の情報を学びます。
自治医科大学泌尿器科研修プログラムでは、医学や医療の進歩のための臨床研究、基礎研究の重要性を鑑み、基幹施設である自治医科大学附属病院では指導医の指導の下で基礎研究、臨床研究に参加しその研究成果を学会等で発表することを必須とします。また、研修中に臨床研究、治験、疫学研究にかかわるように指導します。さらに、希望があればヒトゲノム、遺伝子解析、などの基礎医学研究も行えます。
本プログラムにおいては以下の要件を満たす必要があります。
泌尿器科領域では、患者・家族との良好な人間関係の確立、チーム医療の実践、安全管理や危機管理への参画、を通じて医師としての倫理性、社会性などを修得する。
詳細は専攻医研修マニュアルの「個別目標 4.倫理観と医療のプロフェッショナリズム」(18~19 頁)を参照のこと。内容を具体的に示します。
① 患者~医師関係
医療専門家である医師と患者を含む社会との契約を十分に理解し、患者、家族から信頼される知識・技能および態度を身につけます。医師、患者、家族がともに納得できる医療を行うためのインフォームドコンセントを実施します。守秘義務を果たしプライバシーへの配慮をします。
② 安全管理(リスクマネージメント)
医療安全の重要性を理解し事故防止、事故後の対応をマニュアルに沿って実践します。院内感染対策を理解し、実施します。個人情報保護についての考え方を理解し実施します。
③チーム医療
チーム医療の必要性を理解しチームのリーダーとして活動します。指導医や専門医に適切なタイミングでコンサルテーションができます。他のメディカルスタッフと協調して診療にあたします。後輩医師に教育的配慮をします。
④社会性
保健医療や主たる医療法規を理解し、遵守します。健康保険制度を理解し保健医療をメディカルスタッフと協調し実践します。医師法・医療法、健康保険法、国民健康保険法、老人保健法を理解します。診断書、証明書を記載します。
コアコンピテンシー(医療安全、医療倫理、感染対策)に関しては日本泌尿器科学会総会、各地区総会で卒後教育プログラムとして開催されていますので積極的にこれらのプログラムを受講するようにして下さい。
自治医科大学泌尿器科専門研修プログラムの専門研修施設群は、自治医科大学附属病院を基幹施設とし、5 の連携施設と 8 の協力施設を含む合計 14 施設から構成されています。自治医科大学泌尿器科研修プログラムの連携施設は都会拠点病院、地方拠点病院、地方診療所を含み、栃木県内のみならず埼玉県、茨城県と広範囲に存在し、地域の泌尿器科医療を支えています。しかし、これらの地域では泌尿器科医師の数は十分ではなく、泌尿器科医が常勤していない地方拠点病院が多く存在します。そのため、泌尿器科医が不在の施設または不足している施設へ専門研修施設群から泌尿器科医を派遣し、地域の泌尿器科診療を守り、維持しています。また、泌尿器科には高齢患者が多く、泌尿器科以外の診療科や施設などとの連携が求められます。そのため、自治医科大学泌尿器科専門研修プログラムでは、拠点病院以外の医療圏にある研修連携施設において研修し、周辺の医療施設との病診・病病連携の実際を経験することが必要であると考えています。
このように、地域の泌尿器科医療を守り、地域医療に貢献し、ひいては国民の健康・福祉の増進に貢献する観点から、以下の研修を行います。
研修基幹施設と連携施設における指導の共有化をめざすために以下のような企画を実施します。
<専門医研修 1 年目 基幹施設 自治医科大学附属病院での研修>
<専門医研修 2、3 年目 連携施設ならびに基幹施設での研修>
<専門医研修 4 年目 基幹施設 自治医科大学附属病院での研修>
自治医科大学泌尿器科専門研修プログラムでは、基本的には 4 年間のうち 1 年次の研修を基幹施設(自治医科大学附属病院泌尿器科)で行います。2 年次と 3 年次の研修は、連携施設での研修や自治医科大学とちぎ子ども医療センター小児泌尿器科や腎臓外科(腎移植)等で研修して頂きます。4 年次の研修は主に基幹施設で行います。希望があれば研修 4 年目から大学院に進学することができます。ロボット支援手術や腹腔鏡手術などの最先端医療、小児泌尿器科、腎移植や透析を含めた腎代替医療、生殖医療、地域医療などの幅広い領域の研修が可能で、サブスペシャリティー領域の研修も十分に経験できます。施設全体での年間手術件数は約 1800 件にのぼり、量的にも十分な研修が可能です。年次毎の研修計画については、「5. 専門知識・専門技能の習得計画(3)年次毎の専門医研修計画」を参照してください。
自治医科大学泌尿器科専門研修プログラムは基幹施設である自治医科大学附属病院と 5 の連携施設と 8 の協力施設から構成されています。以下の表に示すように、施設毎に様々な病院機能を有し、一般泌尿器科以外に、泌尿器科特殊専門領域についても診療を行う施設があります。基本的には症例の多い拠点病院での効率的な研修を基本としますが、同時に泌尿器科医が不在の施設または不足している施設へ定期的に出向し地域医療の現状についても理解を深めてもらいます。また、以下の地図に各連携施設と協力施設の所在を示します。
自治医科大学泌尿器科専門研修プログラム基幹・連携施設
施設名 | 日本泌尿器科学会教育施設 | 年間手術件数 | 腹腔鏡手術 | ロボット支援手術 | 体外衝撃波治療 | 透析 | その他 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
自治医科大学附属病院 |
拠点教育 |
1082 |
○ | ○ | ○ | ○ | 生殖医療 ・腎移植・小児泌尿器科 |
自治医科大学附属さいたま医療センター |
拠点教育 |
348 |
○ | ○ | ○ | ○ | |
東京大学医学部付属病院 |
拠点教育 |
1300 |
○ | ○ | ○ | ○ | |
新小山市民病院 |
拠点教育 |
92 |
○ | ○ | |||
芳賀赤十字病院 |
拠点教育 |
110 |
○ | ○ | |||
古河赤十字病院 |
拠点教育 |
51 |
○ | ○ | |||
さいたま市民医療センター |
拠点教育 |
45 |
○ | ||||
とちぎメディカルセンターしもつが |
拠点教育 |
106 |
○ | ○ | |||
三井記念病院 |
拠点教育 |
840 |
○ | ○ | ○ | ○ | |
国立国際医療研究センター |
拠点教育 |
720 |
○ | ○ | ○ | ○ | |
日本赤十字社医療センター |
拠点教育 |
720 |
○ | ○ | ○ | ○ | |
東京警察病院 |
拠点教育 |
700 |
○ | ○ | ○ | ○ | |
青梅市立総合病院 |
拠点教育 |
480 |
○ | ○ | ○ | ||
同愛記念病院 |
拠点教育 |
1400 |
○ | ○ | ○ | ○ | |
佐野厚生総合病院 |
拠点教育 |
240 |
○ | ○ | ○ | ||
石橋総合病院 |
拠点教育 |
120 |
本プログラムでは、連携施設ではないが、泌尿器科専門研修に必要な特徴、診療内容を有する研修協力施設が、専攻医の研修に参加します。
協力施設 | 所在地 | 研修内容 |
---|---|---|
JCHO うつのみや病院 |
栃木県宇都宮市 |
地域泌尿器科診療,在宅診療 |
結城病院 |
茨城県結城市 |
地域泌尿器科診療 |
今市病院 |
栃木県日光市 |
地域泌尿器科診療,レーザー砕石術,体外衝 |
二宮中央クリニック |
栃木県真岡市 |
透析・腎不全診療,地域泌尿器科診療 |
なかつぼクリニック |
栃木県栃木市 |
地域泌尿器科診療,人間ドック |
西大宮病院 |
埼玉県さいたま市 |
地域泌尿器科診療 |
専門研修中の専攻医と指導医の相互評価は施設群による研修とともに専門研修プログラムの根幹となるものです。評価は形成的評価(専攻医に対してフィードバックを行い、自己の成長や達成度を把握できるように指導を行う)と総括的評価(専門研修期間全体を総括しての評価)からなります。
年 1 回 3 月に、指導医による形成的評価とそれに基づく各地域プログラム管理委員会による評価を実施します。以下に具体的方法を示します。
1)評価項目・基準と時期
最終研修年度(専門研修 4 年目)の研修を終えた 4 月に研修期間中の研修目標達成度評価報告用紙と経験症例数報告用紙を総合的に評価し、専門的知識、専門的技能、医師として備えるべき態度を習得したかどうかを判定します。また、ローテーション終了時や年次終了時等の区切りで行う形成的評価も参考にして総括的評価のための測定を行います。
2)評価の責任者
専門研修期間全体を総括しての評価はプログラム統括責任者が行います。また、年次毎の評価も当該研修施設の指導責任者による評価を参考にプログラム統括責任者が行います。
3)終了判定のプロセス
研修基幹施設の研修プログラム管理委員会において、知識、技能、態度それぞれについて評価を行い、総合的に修了判定を可とすべきか否かを判定します。知識、技能、態度の中に不可の項目がある場合には修了とみなされません。
総括的評価のプロセスは、自己申告ならびに上級医・専門医・指導医・多職種の評価を参考にして作成された、研修目標達成度評価報告用紙、経験症例数報告用紙について、連携施設指導者の評価を参考にプログラム管理委員会で評価し、プログラム統括責任者が決定します。
4)他職種評価
看護師、薬剤師、MS などからも評価を受けるようにし、360度評価を行います。特に、「コアコンピテンシー 4.倫理観と医療のプロフェッショナリズム」における、それぞれのコンピテンシーは看護師、薬剤師、クラーク等の医療スタッフによる評価を参考にしてプログラム統括責任者が年 2 回、9 月と 3 月に評価を行う。
泌尿器科専門研修プログラム整備基準では専門研修基幹施設の認定基準を以下のように定めています。
1) 専門研修プログラムを管理し、当該プログラムに参加する専攻医および専門研修連携施設を統括する。
2) 初期臨床研修の基幹型臨床研修病院の指定基準(十分な指導医数、図書館設置、CPC などの定期開催など)を満たす教育病院としての水準が保証されている。
3) 日本泌尿器科学会拠点教育施設である。
4) 全身麻酔・硬膜外麻酔・腰椎麻酔で行う泌尿器科手術が年間 80 件以上である。
5) 泌尿器科指導医が 1 名以上常勤医師として在籍している。
6) 認定は日本泌尿器科学会の専門研修委員会が定める専門研修基幹施設の認定基準に従い、日本泌尿器科学会の専門研修委員会が行う。
7) 研修内容に関する監査・調査に対応出来る体制を備えていること。
8) 施設実地調査(サイトビジット)による評価に対応できる。
本プログラムの研修基幹施設である自治医科大学附属病院は以上の要件を全てみたしています。実際の診療実績に関しては「③別紙 基幹および連携施設 診療実績.xlsx」を参照して下さい。
泌尿器科専門研修プログラム整備基準では専門研修連携施設の認定基準を以下のように定めています。
1) 専門性および地域性から当該専門研修プログラムで必要とされる施設であること。
2) 研修連携施設は専門研修基幹施設が定めた専門研修プログラムに協力して専攻医に専門研修を提供する。
3) 日本泌尿器科学会拠点教育施設あるいは関連教育施設である。
4) 認定は日本泌尿器科学会の専門研修委員会が定める専門研修連携施設の認定基準に従い、日本泌尿器科学会の専門研修委員会が行う。
自治医科大学泌尿器科研修プログラムに属する連携施設は 5 ありますが、すべての施設において泌尿器科指導医が常勤しています。これらの病院群は上記の認定基準をみたしています。
泌尿器科専門研修プログラム整備基準では専門研修指導医の基準を以下のように定めています。
1) 専門研修指導医とは、専門医の資格を持ち、十分な診療経験を有しかつ教育指導能力を有する医師である。
2) 専攻医研修施設において常勤泌尿器科医師として 5 年以上泌尿器科の診療に従事してい ること(合計 5 年以上であれば転勤による施設移動があっても基準を満たすこととする)。
3) 泌尿器科に関する論文業績等が基準を満たしていること。基準とは、泌尿器科に関する学術論文、学術著書等または泌尿器科学会を含む関連学術集会での発表が5件以上あり、そのうち1件は筆頭著書あるいは筆頭演者としての発表であること。
4) 泌尿器科学会あるいは日本専門医機構の泌尿器科領域研修委員会が認める指導医講習会を 5 年間に 1 回以上受講していること。
5) 日本泌尿器科学会が認定する指導医はこれらの基準を満たしているので、本研修プログラムの指導医の基準も満たすものとします。
自治医科大学泌尿器科研修プログラムに属する研修連携施設は 5 ありますが、すべての施設において日本泌尿器科学会が認定する泌尿器科指導医が常勤しているため以上の基準を満たしています。
自治医科大学泌尿器科専門研修プログラムでは、各施設の情報を定期的に共有するために本プログラムの専門研修プログラム管理委員会を毎年 1 回開催します。基幹施設、連携施設ともに、毎年 3 月 30 日までに前年度の診療実績および病院の状況に関し「③別紙 基幹および連携施設 診療実績.xlsx」に示すような様式で本プログラムの専門研修プログラム管理委員会に以下の報告を行います。
1) 病院の概況:病院全体での病床数、特色、施設状況(日本泌尿器科学会での施設区分、症例検討会や合同カンファレンスの有無、図書館や文献検索システムの有無、医療安全・感染対策・医療倫理に関する研修会の有無)
2) 診療実績:泌尿器科指導医数、専攻医の指導実績、次年度の専攻医受けいれ可能人数)、代表的な泌尿器科疾患数、泌尿器科検査・手技の数、泌尿器科手術数(一般的な手術と専門的な手術)
3) 学術活動:今年度の学会発表と論文発表4) Subspecialty 領域の専門医数
自治医科大学泌尿器科専門研修プログラムは、自治医科大学附属病院を基幹施設とし、5 の連携施設、および 8 の協力施設を含む合計 14 施設から構成されています。自治医科大学泌尿器科研修プログラムの連携施設は都会拠点病院、地方拠点病院、地方診療所を含み、栃木県内のみならず埼玉県、茨城県と広範囲に存在します。「10.専門医研修ローテーション (2) 研修連携施設について」に地図が掲載されていますので参照して下さい。
泌尿器科専門研修プログラム整備基準では研修指導医 1 名につき最大 2 名までの専攻医の研修を認めています。本施設群での研修指導医は 22 名のため全体で 44 名までの受けいれが可能ですが、手術数や経験可能な疾患数、地域医療へ配慮、過去の受け入れ実績を考慮して全体で 20 名(1 年あたりの受け入れ数にすると 5 名)を本研修プログラムの上限に設定します。
自治医科大学泌尿器科研修プログラムの連携施設と協力施設は都会拠点病院、地方拠点病院、地方診療所を含み、栃木県内のみならず埼玉県、茨城県と広範囲に存在します。これらの地域においては泌尿器科医が不足しており、泌尿器科医が常勤していない地方拠点病院が多く存在します。そのため、泌尿器科医が不在の施設または不足している施設へ基幹施設と連携施設から泌尿器科医を派遣し、泌尿器科診療を行って地域医療を守っています。
また、基幹病院以外の医療圏にある研修連携施設において研修し、周辺の医療施設との病診・病病連携の実際を経験することは大変重要なことです。特に泌尿器科には高齢患者が多く、泌尿器科以外の診療科や施設などとの連携が求められます。
このように、地域医療における泌尿器科診療の役割は重要であり、自治医科大学泌尿器科研修プログラムでは地域医療・地域連携に対応できる能力を有する泌尿器科専門医の養成を目指しています。
詳細については、9. 地域医療における施設群の役割・地域医療に関する研修計画 の項を参照して下さい。
専門研修基幹施設に専門研修プログラムと専攻医を統括的に管理する診療領域ごとの専門研修プ口グラム管理委員会を設置します。専門研修プログラム管理委員会は、研修プログラム統括責任者、研修プログラム連携施設担当者等で構成され、専攻医および研修プログラム全般の管理と、研修プログラムの継続的改良を行います。研修プログラムの改善のためには専攻医による指導医・指導体制等に対する評価が必須であり、双方向の評価システムにより互いのフィードバックから研修プログラムの改善を行います。専門研修プログラム管理委員会は、少なくとも年に 1 回開催し、そのうちの1回は修了判定の時期に開催します。以下にその具体的な内容を示します。
自治医科大学泌尿器科専門研修プログラムの基幹施設の役割。
自治医科大学泌尿器科専門研修プログラムでは管理委員会を設置し、以下のような役割と権限を与えます。
自治医科大学泌尿器科専門研修プログラムにおけるプログラム統括責任者の基準は下記の通りとし、これらの基準を満たす専門研修指導医をプログラム統括責任者とします。
連携施設での委員会組織の役割や基幹施設の委員会の関係
指導医は指導医講習会などの機会を利用してフィードバック法を学習し、よりよい専門医研修プログラムの作成に役立てます。日本泌尿器科学会で実施する指導医講習会には少なくとも5年間に1回は参加することを義務づけます。
日本泌尿器科学会が指定する指導医講習会の受講は個人ごとに電子管理されており、指導医の認定および更新の際には、少なくとも5年間に1回は参加することが義務づけられています。さらに、指導医には指導者マニュアルに準じた研修を行うように指導が行われます。その他、泌尿器科学会指導医講習会への参加、基幹施設の自治医科大学附属病院で行われている FD の受講、学会で実施されている教育方法に関するセッションへの参加などが指導されています。
自治医科大学泌尿器科専門研修プログラムでは労働環境、労働安全、勤務条件等で以下のことを配慮します。
専門研修中の特別な事情への対処に関しては日本泌尿器科学会の専門研修委員会で示される以下の対処に準じます。
自治医科大学泌尿器科専門研修プログラムでは、指導医、専攻医からの双方向的なフィードバックによりプログラム自体を継続的に改善していきます。
研修記録簿シート 4「研修プログラム評価用紙」およびシート 5「指導医評価報告用紙」に示されるように、専攻医は指導医、専攻医指導施設、専門研修プログラムに対する評価を行います。提出される評価用紙は匿名化され専攻医が不利益を被らないように十分に配慮されます。
専攻医は年度末(3 月)に指導医の指導内容に対する評価、研修プログラムに対する評価を、上記評価用紙により専門研修プログラム統括責任者に提出します。専門研修プログラム統括責任者は報告内容を匿名化して専門研修プログラム管理委員会に提出し、管理委員会では研修プログラムの改善に役立てます。専門研修プログラム管理委員会は、専攻医からの評価報告用紙の内容を検討し、指導医の教育能力の向上、指導体制の改善、専門研修プログラムの改善を行います。
専門研修プログラムに対する外部からの監査・調査に対して研修基幹施設責任者および研修連携施設責任者は真摯に対応します。専門医の育成プロセスの制度設計と専門医の資質の保証に対しては、われわれ医師自身が、プロフェッショナルとしての誇りと責任を基盤として自律的に行います。サイトビジットは同僚評価であり、制度全体の質保証にとって重要であると考えます。
研修施設において研修医の安全にかかわる重大な問題が生じた場合は、専攻医は専門研修プログラム統括責任者に直接連絡することができます。必要に応じて専門研修プログラム統括責任者は臨時の専門研修プログラム管理委員会を開催し、対処法について検討します。
研修記録簿(研修目標達成度評価報告用紙および経験症例数報告用紙)に記載し、指導医による形成的評価、フィードバックを受けます。
専門研修プログラム管理委員会にて、専攻医の研修履歴(研修施設、期間、担当した専門研修指導医)、研修実績、研修評価を保管します。さらに専攻医による専門研修施設および専門研修 PG に対する評価も保管します。
以下の専攻医研修マニュアルと指導者マニュアルを用います。
1) 専攻医研修マニュアル
別紙「専攻医研修マニュアル」参照。
2) 指導者マニュアル
別紙「指導医マニュアル」参照。
3) 研修記録簿フォーマット
研修記録簿に研修実績を記録し、一定の経験を積むごとに専攻医自身が形成的評価を行い記録してください。少なくとも半年に1回は形成的評価を行って下さい。研修を修了しようとする年度末には総括的評価により評価が行われます。
4) 指導医による指導とフィードバックの記録
専攻医自身が自分の達成度評価を行い、指導医も形成的評価を行って記録します。
自治医科大学泌尿器科専門研修プログラム管理委員会は、専門医研修プログラムを日本専門医機構および日本泌尿器科学会のウェブサイトに公布し、泌尿器科専攻医を募集します。プログラムへの応募は複数回行う予定ですが詳細については日本専門医機構からの案内に従ってください。書類選考および面接を行い、採否を決定して本人に文書で通知します。
研修を開始した専攻医は、各年度の 5 月 31 日までに以下の専攻医氏名報告書を、自治医科大学泌尿器科専門研修プログラム管理委員会(urology@jichi.ac.jp)および、日本泌尿器科学会の専門研修委員会(senmoni@urol.or.jp)に提出します。
自治医科大学泌尿器科専門研修プログラムでは以下の全てを満たすことが修了要件です。
1.泌尿器科専門知識:全ての項目で指導医の評価が a または b
2.泌尿器科専門技能:診察・検査・診断・処置・手術:全ての項目で指導医の評価が a または b
3.継続的な科学的探求心の涵養:全ての項目で指導医の評価が a または b
4.倫理観と医療のプロフェッショナリズム:全ての項目で指導医の評価が a または b
詳細は専攻医研修マニュアルの「個別目標 1~4」(15~19 頁)を参照して下さい。
詳細は専攻医研修マニュアルの「(1)経験すべき疾患・病態」(20~22 頁)、「(2)経験すべき診察・検査等」(23 頁)を参照してください。
別添資料一覧
(泌尿器科領域共通)
1. 専攻医研修マニュアル V5
2. 専攻医研修記録簿 V5
3. 専門研修指導マニュアル V5