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自治医科大学医学部生理学講座統合生理学部門 中條研究室

はじめに

統合生理学部門(旧生理学第2講座)の歴史は初代教授八木欽治先生、二代目教授矢田俊彦先生が築いてこられました。私、中條はその後を受けつぎ、平成30年4月1日付で着任しました。旧生理学第2講座は昭和48年に開設されました。身の回りの棚や机には昭和48年のシールが貼ってある備品も多く残されており、同じく昭和48年生まれの私にとって何かの縁を感じずにはいられません。伝統ある本学の生理学講座の研究と教育に携わることになり、身に余る重責を感じておりますが、当部門ならびに本学の研究と教育のさらなる発展に貢献できるよう、精一杯がんばりたいと思っております。

私は東京大学教養学部基礎科学科第一出身で、4年生時は生物物理学の楠見明弘先生の研究室に所属しておりました。その後、つくば市にある工業技術院(現産業技術総合研究所)の岡村康司先生(現大阪大学医学部統合生理学教室教授)に師事し、それから一貫してイオンチャネルを研究しています。大学院生時代はホヤを実験動物に使用し、筋肉におけるカルシウムチャネルの発達をテーマに学位を取得しました。岡村研究室では学生は2人だけで、岡村先生を含め皆30代半ばの研究室でした。そんななか研究室の末っ子としてかわいがっていただき、のびのびと自由に研究させてもらいました。そのおかげで今日まで研究者としてやって来れているのだと思っています。

大学院卒業後は、東京医科歯科大学教授であった久保義弘先生(現生理学研究所神経機能素子研究部門)の研究室に参加し、そこで現在の研究テーマであるKCNQチャネルの構造機能連関研究をスタートしました。個を重んじてもらえる研究室で、ここで研究者としてやっていくためのほとんどすべての経験をさせてもらいました。また同年代である藤原祐一郎先生(現香川大学医学部分子生理学教授)とイオンチャネルについて自由に議論し、非常に多くのことを学ぶことができました。カリフォルニア大学バークレー校に短期留学することで、やはり同年代かつ多国籍の友人もでき、研究者としての青春時代を過ごすことができました。

その後大阪医科大学の小野富三人教授に声をかけていただき、3年間研究室に参加しました。小野先生は岡村研究室時代の先輩で、当時から非常に良くしていただきましたが、ふたたび一緒に仕事をすることができてたいへん楽しい期間でした。医学教育に携わるようになったのはここからで、基本的に基礎研究しかやってこなかった私にとって、たいへん貴重な経験でした。

そして前述のとおり、平成30年より栃木にやってまいりました。イオンチャネル研究は近年の技術革新により次々に新しい構造が発表され、非常にエキサイティングな時代に突入しています。この溢れんばかりの構造情報を生かすことで、新しいイオンチャネル研究が切り拓かれることが期待されます。そのような中、新しく研究室をスタートすることができ、私自身もたいへん興奮しています。そして当部門の研究に参加される方に対し、のびのびと自由な発想で研究する環境、自由に議論する環境を提供できるよう心掛けていきたいと考えています。

ホームページを見ていただき、少しでも興味を持たれましたら、ぜひご連絡ください。いっしょに研究しましょう!

中條 浩一

バナースペース

 自治医科大学医学部
 生理学講座統合生理学部門

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