RESEARCH

研究プロジェクト

細胞間相互作用を検出する新たな解析系の確立

これまで酸素環境に着目して研究を行ってきたなかで、炎症細胞や線維芽細胞が組織の低酸素領域に集積し、近接することで相互作用していることが判ってきました。現在私達は、低酸素環境が細胞と細胞が情報交換する場を提供していると考えています。引き続き研究を続けるためには、マクロファージや線維芽細胞が、いつ・どこで・どの細胞と接触あるいは近接しているのかを明らかにする必要があります。
そこで上記課題に取り組むために、私達は細胞と細胞の近接を時空間的かつ網羅的に同定する検出系の構築に取り組んでいます(Nat Commun 2023; 14: 8031.)。本解析系では遺伝子コードされた蛍光タンパク質プローブを使って、疾患モデル動物において、マクロファージや線維芽細胞と相互作用する細胞を光標識し、生体組織より単離・解析する技術の開発を進めています。