医師として勤務していると、ふとした臨床上の疑問がわいてくることがある。一方で、臨床研修を終えて、地域医療の現場に出ると、なんだか少し取り残された気がして、少し研究に関わった方がいいのかなと感じた人も多いのではないでしょうか。
JMSコホート研究は、一般住民を対象として脳卒中、心筋梗塞および死亡について前向きに追跡調査を行って、それぞれの頻度や関連要因を検討する研究であるが、地域医療の現場で研究に関われる機会はないかと思っている人に一つの研究の場を提供できる枠組みであると思っているので、概要と研究成果を含めて紹介します。
JMSコホート研究はいわゆる第1コホートで、すでに追跡を終了しており、現在は、第2コホート(JMSⅡコホート研究)としてベースラインデータの収集と追跡調査を継続しています。
論文執筆や学位取得などでは、対象地域ではない自治医大卒業生のみならず、他大学や他学部の研究者にも関わっていただいている。今後、1からデータ収集に関わりたいというだけでなく、論文が書きたいという方も一度声をかけていただければと思っている。
自治医科大学公衆衛生学部門 教授 石川鎭清