医療安全教育関連の研究

教育活動

『医療安全・ヒューマンファクター』をテーマに教育を行っています.医療安全では,“良くない習慣(安全行動の軽視、効果の低い安全行動の実施等)”が身に付く前に、早期から“安全に関する良い習慣”を身に付けさせることが重要と考え、医学部低学年の学生を対象に以下の授業を行っています.

研究活動

臨床未経験の学生に対するシミュレーションを用いた医療安全教育

 現在,前述のとおり,医学部1年生に基礎的な安全スキルを獲得させるための授業題材選びや方法論の設計に取り組み、教育効果を演習成果物等から検証する方法についても検討しています。一方で,基礎だけでは(1)実務においてどのタイミングで、どう安全行動(指差呼称やダブルチェック等)を取るべきか、(2)その行動が適切でなければ、どのようなプロセスでエラーや事故に陥るのか、(3)エラーの影響をどのように最小限に留めるのか、といった「実践的安全スキル」が身につきません。私はシミュレータを用いて、これらを教育することで、医療現場で取るべき安全行動の意義や、効果のある実践方法を身に付けさせる試みを行っています。
 医療安全は,シリアスなテーマです.また,医師国家試験にも実践的な知識を問う問題はほとんど出題されません.つまり,学生の学習意欲はマイナスから始まることが多いかと思います.そこで,以下を教員側の目標として,卒前からしっかりと継続的に医療安全に関する知識・技能・態度を醸成させる仕組みを作っていきたいです.

 教育デザインやシミュレータ開発では,常に「学習者視点」「教育者視点」に立つことを忘れずに,それぞれ立場で効果・効率・満足度をいかに高められるかを目指して検討を行っています.

関連する主な業績

学会発表