栃木県放射線科医会

ご挨拶

栃木県放射線科医会からのごあいさつ

栃木県放射線科医会は平成元年、「栃木県における放射線医学の向上と放射線科医師の学術研修および親睦を目的」として「栃木県放射線科医の会」として発足、症例検討と教育講演を主体とした定例会を年2回開催して参りました。初代代表世話人は兵頭春夫 獨協医大教授(当時)、その後、志田寿夫 珪肺労災病院(当時)、大澤 忠 自治医大教授(当時)、水沼仁孝 那須赤十字病院副院長(当時)、楫 靖 獨協医大教授へと引き継がれました。

平成14年春、日本放射線科専門医会と日本放射線科医会が合併、日本放射線科専門医会・医会Japanese College of Radiology(JCR) http://www.jcr.or.jp/となったのに合わせ、本会もその下部組織として機能すべく、平成15年度より「栃木県放射線科医会」に名称を改めました。令和の時代となり、獨協医大教授の楫 靖が会長を務めておりましたが、楫教授の島根大学医学部への異動に伴い、令和4年から会長:本多正徳(芳賀赤十字病院)、副会長:森 墾(自治医科大学)、 事務局:獨協医大の体制となっています。

若手医師をとりまく環境は、平成16年度より開始された新臨床研修制度、平成28年度にスタートした日本専門医機構認定の放射線科領域専門研修制度により大きく変化しています。専門研修については、主として県内にある研修施設群で協力し放射線科医の卵を育てることになり、これまで以上に施設間の連携を図って取り組んでいきます。

本会が信頼できる放射線科医の育成と生涯教育に取り組むことで、患者さんの診断と適切な治療に貢献できます。高い質の画像診断・IVR治療・放射線治療について責任をもって実施する本会会員にどうぞご期待下さい。

 

栃木県放射線科医会会長からのご挨拶

栃木県放射線科医会は平成元年、「栃木県における放射線医学の向上と放射線科医師の学術研修および親睦を目的」として「栃木県放射線科医の会」として発足、症例検討と教育講演を主体とした定例会を年2回開催して参りました。初代代表世話人は兵頭春夫 獨協医大教授(当時)、その後、志田寿夫 珪肺労災病院(当時)、大澤 忠 自治医大教授(当時)、水沼仁孝 那須赤十字病院副院長(当時)、楫 靖 獨協医大教授(当時)へと引き継がれました。

平成14年春、日本放射線科専門医会と日本放射線科医会が合併、日本放射線科専門医会・医会Japanese College of Radiology(JCR) http://www.jcr.or.jp/となったのに合わせ、本会もその下部組織として機能すべく、平成15年度より「栃木県放射線科医会」に名称を改めました。令和の時代となり、獨協医大教授の楫 靖が会長を務めておりましたが、楫教授の島根大学医学部への異動に伴い、令和4年から会長:本多正徳(芳賀赤十字病院)、副会長:森 (自治医科大学)、 事務局:獨協医大の体制となっています。

若手医師をとりまく環境は、平成16年度より開始された新臨床研修制度、平成28年度にスタートした日本専門医機構認定の放射線科領域専門研修制度により大きく変化しています。専門研修については、主として県内にある研修施設群で協力し放射線科医の卵を育てることになり、これまで以上に施設間の連携を図って取り組んでいきます。

本会が信頼できる放射線科医の育成と生涯教育に取り組むことで、患者さんの診断と適切な治療に貢献できます。高い質の画像診断・IVR治療・放射線治療について責任をもって実施する本会会員にどうぞご期待下さい。

芳賀赤十字病院 院長 放射線科
本多 正徳

放射線医学とは

放射線を医学上の目的に利用するために発達した学問であり、かつては放射線診断学、核医学、放射線治療学に大別されていました。現在では前2者は画像診断学へ、後者は 放射線治療学へと発展をとげ、さらにInterventional Radiology(インターベンショナルラジオロジー;IVR)という画像診断の技術を応用し低侵襲治療を行う領域が生まれました。これからは、人工知能(Artificial Intelligence; AI)が医療分野でも活用され、その中心となるのが医用画像を用いた研究です。AIの新しい力を得て研究分野も広がり、診療の中でも放射線科医(人間)でなければ判断できない内容を突き詰めていく。このように、放射線医学が扱う内容はどんどん広がっていきます。

放射線科医とは

放射線科医は一般の方々と直接接する場面が少ないため、放射線科医がどのような仕事をしているのかご存じの方は少ないかもしれません。CT,MRI,などの画像を観察したうえで,そこから類推される病気の様子を報告書に記載し主治医へ届ける。これが放射線科医の行う画像診断です。また、肝細胞癌・動脈瘤などの経皮的塞栓術(IVR)、そして子宮頸癌や喉頭癌に対する高精度の放射線治療などを行っています。現在では業務内容に基づいて、「放射線診断(画像診断・IVR)」と「放射線治療」の専門領域に分かれています。放射線科医として初めは両者のトレーニングを行います。これを終了した医師に対して日本医学放射線学会と日本専門医機構で試験を行い、放射線科専門医として認定しています。その後、放射線診断専門医あるいは放射線治療専門医になるための修練を行い、修練が終了したら放射線診断専門医認定試験、または放射線治療専門医認定試験を受験し、第二の専門医の取得を目指します。
放射線科医は病理医・麻酔科医とともに病院医療における中央診療部門で働いており、各診療科と良好な関係を保ちながら病院医療の質を高める役割を担っています。

画像診断における放射線科医の役割

ここでは、画像診断についてお話します。画像診断とは、患者さんの訴え、症状からより最も効率的な画像診断法を選択し、得られた画像からどのような疾患であるか、その患者さんにとって最も良い治療法は何かについて主治医に文書で報告する行為を言います。

また、以下の4項目も放射線科医の仕事です。

1.    医療被ばく管理

2.    放射線科リスクマネージメント(インフォームドコンセントの指導管理体制を含む)

3.    主訴、病状にもっとも適した画像診断を提供するためのプロトコール(撮影法)管理

4.    セカンドオピニオンとしても通用する画像診断報告書の作成

日本以外の先進国では患者に放射線被ばくを伴う検査・診療を行う場合、放射線被ばくによるリスクを上回るような利益が患者にあるかどうかを放射線科医が判断するよう定めている法律があります。一方、日本では画像診断機器にて画像を作成しさえすれば画像診断は終了し、その結果は血液検査の結果(数値)のように異常か否かは医師であれば誰でも診断できると誤って捉えられています。これが過剰な検査や重大な疾患の不適切な取扱いを生んでいます。病院内での医療従事者間や患者さんとの良好なコミュニケーションが問題解決のために重要です。

私たち放射線科医は、医療を受けられる方に身体的にも経済的にも負担が少なく、正確な画像診断の提供を目指しています。また、検査に伴う放射線の被ばくや造影剤に関する心配事についても、主治医や患者さんに助言を行い、安心して、納得して画像検査を受けていただくことに力を注いでいます。