脳脊髄腫瘍分野

悪性腫瘍(遺伝子)

脳腫瘍において遺伝子レベルの解析を行うことで、生命予後の違いなど様々なことがわかってきました。近年、神経膠腫(グリオーマ)においてはIDH遺伝子が注目を集めています。

IDH遺伝子はイソクエン酸デヒドロゲナーゼという代謝酵素の設計図となる遺伝子です。神経膠腫において、IDH変異を有するタイプと有さないタイプではその生命予後に差があることが分かってきました。そのため当科では、摘出した腫瘍検体を病理学的検討だけでなく、遺伝子学的評価を行っています。

当科においてIDH変異の有無を計測したところ、IDH変異を有する脳腫瘍は術後経過も良好であるとわかりました。そのため、脳腫瘍を細胞・遺伝子レベルでしっかり検討することは必要です。 当科では、脳腫瘍の基礎研究の技術を生かし、臨床応用しています。

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