自治医科大学アレルギー膠原病学では毎週医局員が交代で抄読会を行っております。
今回の抄読会では抗IL-5治療薬であるベンラリズマブ(抗IL-5受容体α鎖抗体)とメポリズマブ(抗IL-5抗体)の好酸球除去効果を比較した論文を紹介しました(Am J Respir Crit Care Med :Nov 1 2020)。ベンラリズマブとメポリズマブはともに重症喘息の長期治療に同等の効果を示しますが、ベンラリズマブは好酸球細胞表面に作用し細胞傷害活性があります。本論文では末梢血液中の好酸球数への影響をみたところ、メポリズマブと比較してベンラリズマブはより効果が高くステロイドとほぼ同様でした。好酸球増多疾患の急性期治療と長期管理で使い分けがあるのかもしれないと思い興味深く読みました。
担当S