自治医科大学アレルギー膠原病学では毎週医局員が交代で抄読会を行っております。

今回の抄読会では乾癬に対し皮膚の局所治療を行った群と生物学的製剤で治療した群で、その後の乾癬性関節炎の発症頻度が異なるかを検討した論文を取り上げました(Gisondi P, et al. Ann Rheum Dis 2021;0:1–6. doi:10.1136/annrheumdis-2021-219961)。この研究では生物学的製剤を使用した群で有意に乾癬性関節炎の発症頻度が低いことが示されました。乾癬は皮膚の局所疾患というよりも全身性疾患であり、全身に対する治療が重要であることを示唆していると思います。最近では乾癬に対し生物学的製剤やJAK阻害薬が使用できるようになり適切な早期介入により乾癬の予後を改善することが期待できるでしょう。

担当S