自治医科大学アレルギー膠原病学では毎週医局員が交代で抄読会を行っております。
出典:The Journal of Rheumatology Volume 46, no.1 より、
Risk Factors for Future Scleroderma Renal Crisis at Systemic Sclerosis Diagnosis
(J Rheumatol 2019; 46; 85-92)を読みました。
強皮症患者で腎クリーゼを起こす予測因子について論じたものですが、
慢性腎臓病、高血圧症、蛋白尿、貧血、血沈亢進、血小板減少、甲状腺機能低下、
抗RNAポリメラーゼⅢ抗体陽性、抗Ro抗体陽性が挙げられています。
腎クリーゼに至らなかった群では、強皮症の診断時にこれらのうち4項目以上を
満たしている患者が皆無だったという結果が得られています。
いずれにしても、腎クリーゼと血栓性血小板減少性紫斑病を実臨床で区別するのは
難しいと感じました。
担当 S