自治医科大学アレルギー膠原病学では毎週医局員が交代で抄読会を行っております。
Risk of thrombosis with anti-phospholipid syndrome in systemic lupus erythematosus treated with thrombopoietin-receptor agonists
Zelie G et al. Rheumatology 2018;57:1432-1438
この論文ではSLEによる治療抵抗性の血小板減少症に対してのTPO受容体作動薬の使用について報告しています。94%でTPO受容体作動薬によって血小板減少症が改善したものの、劇症型APS1例を含む4例の血栓イベントがあり、2例の静脈血栓イベントはAPSや抗リン脂質抗体なしの患者でも発生していました。
SLEによる血小板減少症でもステロイドや免疫抑制剤不応の場合はTPO受容体作動薬も考慮したいところですが、血小板減少症による出血とTPO受容体作動薬による血栓リスクを十分検討すべきと感じました。
担当 K