自治医科大学アレルギー膠原病学では毎週医局員が交代で抄読会を行っております。

今回の抄読会は好酸球性多発血管炎性肉芽腫症(EGPA)のメポリズマブ治療に関する文献を取り上げました(European Journal of Internal Medicine)。この論文は実臨床でのメポリズマブの効果を検討しています。56名のEGPA症例のうち11例にメポリズマブが投与されており、1)血管炎症状の再燃はなし、2)喘息症状は改善したが耳鼻咽喉科領域の病変は一部の患者で持続した、3)副腎皮質ステロイドの減量効果あり、4)メポリズマブが減量できた症例があり100mg/月で寛解維持できている、5)経過良好のためメポリズマブを中止したところ再燃した、などが報告されていました。実臨床でのデータなのでしっかりとした臨床研究にはおよびませんが、我々の臨床経験とも近い結果もあり興味深く思いました。当科の症例もまとめていきたいと思います。

担当S