自治医科大学アレルギー膠原病学では毎週医局員が交代で抄読会を行っております。

Differences of articular and extra-articular involvement in polymyalgia
rheumatica: A comparison by whole-body FDG-PET/CT Mod Rheumatol
2020;30:358-364.

目的:PET-CTを用いて、リウマチ性多発筋痛症(PMR)の関節病変、関節外病変の頻度の違いを明らかにする

方法:20のPMR患者。異常なFDG集積がある近位関節、遠位関節、関節外滑膜組織の頻度、程度、病変のパターン(びまん性or 限局性)の頻度を調べた。局所病変の解析は大関節(肩、股、膝関節)で行った。

結果:FDP集積は、末梢関節(31.8%)と較べ、近位関節(96.7%)と関節外滑膜組織(91.4%)で有意に高頻度に見られた(P<0.001)。しかし膝関節だけは例外的に高頻度に陽性となった(96.2%)。近位関節と関節外滑膜組織では、末梢関節に較べて集積が強かった。肩、股、膝関節ではそれぞれ異なる集積パターンが見られた。肩では内側から肩甲下、股関節では外側、膝関節では内側にFDGの集積がより強くみられた。

結論:近位関節と同様、関節外滑膜組織への集積がPMRの主要な病変だった。末梢関節病変は、膝を除けば病変の頻度は低かった。大関節はそれぞれ集積パターンが異なり、強く集積する部位が異なっていた。

感想:膝に所見が強かったり、手首や肘に集積がみられたり、PMRとRAの鑑別は本当に難しいです。

担当 N