医学生・レジデントの方へ(現医局員からのメッセージ)

*現医局員(その1)*

1.耳鼻咽喉科医を目指した理由
学生時代は、耳鼻咽喉科のイメージは「すごい長い手術が多くて大変な科」という頭頸部癌の印象で、後期研修の選択肢にはありませんでした。しかし、進路に悩んでいた初期研修の最中に、たまたま一緒に外科当直に入っていた耳鼻咽喉科の後期研修医の先生に「初期研修医のローテーションで耳鼻咽喉科を回らないか」と誘われ、どの科に進むにしても耳鼻咽喉科の知識は勉強になりそうだから回ってみよう、と思い耳鼻咽喉科を研修しました。 初期研修では、子供から大人まで幅広い層の患者さんとの関わりがあり、また様々な他科の先生からも多くコンサルトを受け診察することができることを知りました。器用とは言えない自分でも、外来での処置や手術もできることを予め丁寧に指導を受け、経験させていただきました。純粋に手術等の手技ができるようになることが「おもしろいかも」と感じ、また外科的な側面はもちろん内科的な要素も兼ね備えているのも魅力的で耳鼻咽喉科医を決めました。
2.当院選択について
初期研修先が、自治医科大学さいたま医療センターの派遣先だったので、上司の先生方に一緒に自治医科大学さいたま医療センターに見学に連れて行っていただきました。人数は少ないですがそれ故に質問などもしやすいアットホームな雰囲気で教育的であったこと、耳・鼻・頸部と広く様々な手術を学べることなどから後期研修先を決定しました。
3.実際に働いてみて
入局して2年目の途中までは大学病院(自治医科大学さいたま医療センター)で、2年目の途中からは約1年間市中病院へ、その後は大学病院に戻って研修を行っています。外来・手術ともに丁寧に指導していただき、1年目の4月から様々な症例を経験することができました。 後期研修の途中、4年目で出産をしましたので、産休・育休を利用しました。産休前にも悪阻で調子が悪い時には、多くの先生の協力によりオンコールや当直、手術等について調整いただきました。また、産休・育休中も食事会に参加したりと、何かと気にかけていただき寂しい思いをせずに過ごしました。病院の制度である育児短時間勤務で復帰し、外来や手術を少しずつ再開し、色々とご指導いただきながら、5年目の秋に無事に耳鼻咽喉科専門医試験に無事合格することができました。
出産もしながらストレート合格を果たせたのは、復帰後も「無理はせず、ゆっくり少しずつ」と色々配慮していただいている上司の皆様のおかげだと思っています。
4. 後輩の方々へのメッセージ
学生時代には考えていなかった科に進むことに最初は戸惑いもありましたが自分の「おもしろいかも」という気持ちを信じていざ入ってみたら、やはり「おもしろい、楽しい、そして奥が深い」と感じました。「絶対に耳鼻科がいい!」という思いの人も「耳鼻科、おもしろいかも」というなんとなくの思いの人でも、その時その時の状況に合わせて様々な選択肢があり、様々な働き方が可能な科です。是非先ずは見学へ来ていただけると嬉しいです。

*現医局員(その2)*

1.耳鼻咽喉科医を目指した理由
小児から高齢者まで幅広く診ることができ、内科的加療と外科的加療を行うことができる点に魅力を感じました。 また、喉頭ファイバーで咽喉頭病変を実際に確認して診断をつけることができる点も非常に魅力的でした。
2. 当院選択について
私は初期研修を他院で行いましたが、耳鼻咽喉科ローテーションの際に指導頂いた先生の所属病院が当院でした。これがきっかけで複数回見学を行いましたが、医局の雰囲気がよくこの病院で働きたいと考えたため選択しました。 また、医局員の人数が多すぎないため、1年目から様々な手術の経験を積むことができると考えました。
3. 実際働いてみて
一年目の早い時期から他科からのコンサルテーション対応と外来診療を行うため、非常に大変ですがとても勉強になります。 また、一年目から執刀医として様々な手術を経験できます。扁桃摘出、先天性耳瘻管摘出術、喉頭微細術、ESSⅢ型・鼻中隔矯正術、頸部リンパ生検術、顎下腺腫瘍摘出術、気管切開術など執刀医として経験することができました。 鼓室形成術の症例数の多い病院であり、たくさんの症例を学ぶことができます。努力次第で鼓室形成術Ⅰ型を2-3年目から経験することができます。
4. 後輩の方々へのメッセージ
一年目から戦力として期待されるため大変な面も多いですが、非常にやりがいがあります。
当院に興味を持ったら是非一度見学に来てみてください。



当医局について

耳鼻咽喉科・頭頸部外科は、鎖骨から上、脳と目と歯、脊椎をのぞく領域の疾患を扱います。聴覚、平衡覚、嗅覚、味覚といった感覚器学、神経科学、腫瘍学アレルギー学、免疫学、感染症学などの基礎研究分野をほぼすべて含みます。

自治医科大学附属さいたま医療センター耳鼻咽喉科では、まず、耳鼻咽喉科医(general ENT)として必要な基本的手技を習得し、頻度の高い各疾患の診断、治療を行い、さらに豊富な症例を通して診断のアルゴリズム、論理的な臨床判断能力を培っていきます。また、手術にも早期から積極的に術者として参加していただき、正確でかつ安全な手術手技を習得します。

当院は、人口が多く、耳鼻咽喉科の基幹病院が全国的にみて少ない埼玉県さいたま市にあり、症例数、手術件数は非常に豊富です。耳科、鼻科、口腔・咽頭、喉頭、腫瘍の多岐にわたり研修が出来ます。研修では多くの症例を経験できること、医局員と楽しく仕事、研究できることは将来にわたり大きな財産となると考えています。

1年間はマンツーマンで指導医のもとでの研修をおこない、耳鼻咽喉科領域一般についての知識を得ます。 2年目以降は指導医のもとに入院患者の受け持ち医として配属されます。 研究面では臨床報告や、臨床に基づいた研究を推奨し、各種学会、学術誌に発表しています。さらに、競争的研究費も毎年獲得しており臨床の問題点をもとにした基礎研究、他大学、他機関との基礎的共同研究も行っています。

(見学ご希望の方は、随時下記まで電話あるいはメールでご連絡ください。)

連絡先 自治医科大学附属さいたま医療センター耳鼻咽喉科  吉田尚弘

電話番号 048-647-2111 (代表)

email: naoyoshida★jichi.ac.jp(吉田尚弘)(セキュリティの関係上、上記★を半角アットマークに変えて送信してください。)