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自治医科大学 心臓血管外科部門

6.教育

学生教育

臨床医学序論(臨床医学入門)、系統講義(循環器病学の系統的講義)、総括講義(医師国家試験対策)などの講義を担当しています。臨床実習であるBed Side Learning (BSL) は、4年生から始まり、診療実習を通して臨床に対する理解を深め勉学意欲の向上を企図しています。実習期間は2週間で学生は手術患者各1名ずつを担当し、術前術後管理、手術などについて実習します。助教もしくは講師が患者に関する事項について直接学生に教育し、他に循環器系各診療科との合同カンファランス、クルズス、チュートリアルを中心とした実習を行っています。
5年生の選択臨床実習では学生はスタッフ、研修医と行動を伴にし、緊急手術への参加等、濃密な実習を行っています。選択臨床実習4週間のゴールは経験した症例を日本胸部外科学会地方会などで発表することで、さらに余力のある学生には論文作成(症例報告)を指導しています。

専門医教育

卒後は初期研修医制度に基づき自治医大附属病院のカリキュラムに則った2年間の初期研修を行います。初期研修終了後の3年目からは、シニアレジデントとして心臓血管外科を中心とした研修を行いますが、他施設で初期研修を受け3年目からシニアとして編入することも可能です。卒後3年目からは外科専門医制度の専攻医として外科研修を開始しますが、同時に心臓血管外科専門医制度の研修プログラムと連動して心臓血管外科の修練も行います(連動型研修プログラム)。この研修期間内には関連する院外施設での研修も含まれます。卒業後5年間で自治医大レジデントコースは終了しますが、終了後は大学院進学、病院助教への採用、関連病院へ出向し、心臓血管外科専門医認定に向けての修練を継続します。卒後7年修了時に心臓血管外科専門医認定試験の受験資格が得られます。
心臓血管外科での修練では、卒後3年〜5年目には心臓血管外科専門医認定のための臨床経験評価方式の難易度(A)の手術で心臓血管外科医としての基本技術を磨くことに重点を置きます。これらに加え、末梢動脈手術、腹部大動脈瘤手術、ステントグラフト内挿術、心臓腫瘍摘出術等の術者となります。卒後、6,7年目では、急性大動脈解離手術、単弁置換術、単弁置換術?上行大動脈置換術など難易度Bの手術の術者となって経験を積むようになります。卒後7年終了の時点で、心臓血管外科専門医認定のために必要な術者総数50例、手術総点数500点は余裕をもってクリアできるようになっています。
研究面では、心臓血管外科専門医申請の要件である論文3編以上(筆頭論文1編以上を含む)、全国規模の学術集会において筆頭で3回以上を目標に学会発表を行います。また、経験した症例を胸部外科学会地方会、血管外科学会地方会等で適宜発表し、論文作成を行います。