自治医科大学 放射線医学講座//附属病院 画像診断科・放射線治療科


2019/11/21 (第32回 JASTRO 参加報告)

2019年11月21日〜23日に名古屋国際会議場で開催された、日本放射線腫瘍学会 第32回学術大会に参加させていただきました。 免疫チェックポイント阻害薬を含む癌治療の進歩により、癌患者の長期延命が期待される中で再発症例や緩和治療における放射線治療の需要が高まっていくと推測されます。 その中で、新しく発表された"WHO GUIDELINES FOR THE PHARMACOLOGICAL AND RADIOTHERAPEUTIC MANAGEMENT OF CANCER PAIN IN ADULTS AND ADOLESCENTS"の解説があり、転移性骨腫瘍に対する緩和照射において単回照射(8Gy/1回)の有用性が示され、今後当院においても標準治療として検討していく必要があると感じました。 また、MRIにおける定位放射線照射後の脳壊死と再発の鑑別については、困難であることが多く、評価が困難な症例に対してはメチオニンPETが有用であることを再確認すると共に、今後の診療においてより活用していきたいと考えました。 個人的にはかなりタイトな日程でしたが、放射線治療に携わって日の浅い私にも勉強になる口演が多く、とても有意義な3日間となりました。(福田)



2019/11/18 (第4回 FARO 参加報告)

中国の深圳で行われた、第4回Federation of Asian Organizations for Radiation Oncology(FARO)の学術集会に参加いたしました。自分にとっては初めての国際学会参加であり、終始とても緊張していました。 本学会はアジアの放射線治療の活性化や均てん化、若手教育などに注力しています。さまざまな国の放射線治療医の先生と交流させていただき、各国協力し合って放射線治療を発展させていこうとするエネルギーを感じました。 自分としては診療領域や語学に対する勉強不足はもちろんですが、世界情勢とでもいうのでしょうか、我々に近しい国々に対してほとんど無知であることが一番の反省点となりました。国内に限らずさまざまな問題に対してもっと感度を高め、積極的に情報を手に入れ吟味し、自分の知識としていく必要があると痛感いたしました。 医師として自分のなすべきことはなにか考え直す貴重な機会となりました。今後もさまざまなことにチャレンジし、経験を積んでいきたいと思います。(遠藤)



2019/11/11 (第59回 日本核医学会学術総会 参加報告)

11月1日から3日にかけて松山市コミュニティセンターで行われた日本核医学会(JSNM)学術総会に出席してきました。JSNM総会は日本医学放射線科学会(JRS)の学術総会開催が春 季に対し秋季に行われ、春季は講習会主体の学会が行われる。JRSの秋季大会のようにJSNM総会は東京・横浜以外で行われることが多い。昨今のJRSの日本専門医機構の専門医更新に関する単位対象の講演が多く組まれるのに対し、JSNMは「二階建ての部分」のた め単位対象講演は2つのみで、かなりゆったりしたスケジュールとなっている。そのためか、最近のJRSの総会と異なり「参加者の目が血走って」おらず、自分が聞きたい演題やシンポジウムに「単位を気にすることなく」自由に参加できる。また参加者は放射線科画 像・核医学診断医以外に核医学治療関連の核医学専門医、脳核医学関連で脳神経内科医・外科医、心臓核医学関連で循環器内科医、放射線医薬品・創薬関連で薬学関連者や製薬会社担当者の相対的参加 者が多いこと、また撮像方法や解析方法などの技術的発表も相対的に多い点がJRS総会とやや異なっている。 腫瘍関連の演題では、核医学特有の「分子標的製剤」が主体のた め画像診断のみよりも予後予測や治療効果などの各科臨床医にも興味のありそうな発表が多い。最近の傾向は乳房専用PETの診断能やVSBONEソフトを使用した骨シンチグラフィから前立腺癌造骨性骨転移の定量化の発表、神経内分泌腫瘍のDOTATOC-PET診断・治療 の講演に参加者が多い。 今回JRS秋季大会でも行われていた核医学会特別企画の核医学症例検討会「核医学のアイデアを症例検討に活かす〜核医学が診断の決め手となった症例の施設対抗Q&A〜」が開催され6症例が呈示さ れた。比較的経験される肺分画症からまれなPOEMS症候群、腫瘍関連骨軟化症(Phosphaturic mesenchymal tumor :PMT)、かなりまれなpleuropulmonary blastoma、aortic intimal sarcoma(epithelioid angiosarcoma)などが呈示された。クイズの正解云々よりも、座長で画像診断コメンテイターの倉敷中央病院・小山先生の疾患の臨床的、病理学的コメントや発表された各施設の先生方も実際の読影で 難儀していたこと、フロアからの画像の解釈のコメントなど参考になることが多々あった。 シンポジウムでは改訂PET施設認証制度の概略、各メーカーの半導体デジタルPET/CTの紹介、被曝低減に向けた様々な取り組みな ど、今後の自治医大附属病院で参考になる話が聞けた。(篠崎)



2019/10/23

第55回 日本医学放射線学会 秋季臨床大会
参加報告
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10月18日から20日にかけて名古屋ウインクあいちとキャッスルプラザで行われたJRS秋季臨床大会に出席してきました。
初日は第33回胸部放射線研究会に久しぶりに参加した。令和になったことで新たな進行形式も考慮されたが、従来通り病理の先生にコメンテイターとして参加していただき、レアな症例を画像と病理の視点からレビューする形式がとられた。よく遭遇する症例でも非典型的な所見を伴っていたり(ex. MALToma、胸腺腫)、教科書には記載されているが一生に一度遭遇するかどうかの症例(ex. 肺毛細管血管腫症、発症機序が特徴的なサルコイドーシス)のオンパレードであり、画像・臨床診断に関する助言、提言、質問が大変参考になった。また胸部に特化した研究会のため、発表の際のconsolidationの使い方に関する提言や、診断確定or除外確定のための次の一手の助言など(多くはSLE、Sjögren症候群とアミロイドーシス、MALT lymphomaの関連性)明日から応用可能な発言も多く参考になるとともに勉強不足を自覚した。 二日目は録画講演専用の会場で一日過ごす。貸会議室のビルを使用しているため廊下が狭く会場も小さく、人気のある録画講演前は、初詣もしくは土日の東京駅コンコース並みの混雑であったが、金曜、土曜とも午後4時以降の録画講演はかなり空席が目立つようになっていた。 三日目も胸部の教育講演に出席した。教育講演は知識の再確認もさることながら、スライドの作成方法(文字の配列やいかに少ない言葉で参加者に印象付けるか、覚えてもらうか)が大変参考になる。 今回は3会場あり、2会場は高層階に位置しているため会場移動は上下の移動と平行移動の距離が長いこと、出欠確認のある講義に参加者が集中しやすいこと、小さな会場や廊下が狭い所もあったこともあり肉体的もかなりしんどかった。(篠崎)
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10月18~20日に開催された第55回日本医学放射線学会秋季臨床大会に参加いたしました。研修医セミナーを中心に教育的な講演が多く、入局1年目の私にとってはありがたい日程でした。特に上咽頭癌の画像診断の講演が印象的で、腫瘍の進展評価にあたり重要な頭頸部解剖や読影のテクニックなどが わかりやすく解説されており、大変勉強になりました。(遠藤)
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10月18-20日に第55回日本医学放射線学会周期臨床大会に参加させていただきました。 秋季臨床大会は教育的な講演が多く、専門外の分野の知識のブラッシュアップにとても役立ちました。 2日目には第32回頭頸部放射線研究会に参加・発表をさせていただきました。 同じ専門分野の先生方とお話しすることでモチベーションの向上や、次の研究へのヒントが得られ、とても有意義な時間を過ごすことができました。(藤井)



2019/09/30

 今年度に入局された遠藤先生からに「新入局員からの声」を更新していただきました。



2019/09/11

 2019/09/11、ホームページをリニューアルしました。

今後、このページを使って学会参加・学術活動・そのたイベントの様子をお伝えしていきます。


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放射線医学教室
Department of Radiology,
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