自治医科大学アレルギー膠原病学では毎週医局員が交代で抄読会を行っております。
今回の抄読会ではループス腎炎の末期腎不全(ESKD)への進行と関連した因子についての論文を紹介しました(J Rheumatol 2021;48:228-231)。トロントの施設で腎生検を施行したループス腎炎560例のうち、3年以内にESKDに進行した症例は10例ありその特徴としては、①治療薬の中断、②血栓性微小血管症(TMA、抗リン脂質抗体陽性含む)、③尿細管間質の炎症、④虚脱性腎炎(collapsing glomerulonephritis)、⑤抗糸球体基底膜(GBM)抗体があったそうです。ループス腎炎の腎不全の進行には上記の点に注意して、服薬継続の大切さを日頃より指導することも重要と思いました。
担当S