自治医科大学アレルギー膠原病学では毎週医局員が交代で抄読会を行っております。

出典:Rheumatology 2019;58:2031-2038より、
The lung in a cohort of rheumatoid arthritis patients
– an overview of different types of involvement and treatment
を読みました。

 1129名の関節リウマチ患者のうち87名に肺病変を合併していて、そのうち
間質性肺炎が51.7%を占めていました。肺病変がある患者の約9割は
seropositiveで、間質性肺炎のうちNSIPが40%、UIPが40%、OPが9%
でした。気道病変としての気管支拡張症や閉塞性細気管支炎のほか、
リウマチ結節や胸水が少数例ありました。出現時期について、細気管支炎は
間質性肺炎と比べて関節炎を生じてからの期間が長いようです。そして、
気管支拡張症ではACPA陽性例が少ない傾向にありました。また、関節リウ
マチ性間質性肺炎にリツキシマブが奏功した例についても触れられていました。

 関節リウマチでは多彩な肺・気道病変を合併するため、症状だけでなく
適切なタイミングでの画像フォローが重要と考えました。

担当 S