教授ぶろぐ(超不定期掲載)
私的免疫学ことはじめ (34) 破骨細胞研究(10) 謎はむしろ増えた
2021年1月18日 教授ぶろぐ(超不定期掲載)
Th17研究は2006年以降も急速に進みました。右のグラフはPuibMedでTh17を検索した結果です。今では毎年1000以上の論文がpublishされています。 この2006年のJ Exp Med誌に報 …
私的免疫学ことはじめ (33) 破骨細胞研究(9) 幻の”ThOC”
2020年12月17日 教授ぶろぐ(超不定期掲載)
マウスからTh細胞を取ってくるときに、私はCD4陽性細胞を集めていました。抗CD4抗体のくっついた磁気ビーズを細胞と反応させ、磁石を使ってCD4陽性細胞を集める、といった手法です。それらのヘルパーT細胞は、使ったマウスが …
私的免疫学ことはじめ (32) 破骨細胞研究(8) Th17細胞現る・そして急展開
2020年12月14日 教授ぶろぐ(超不定期掲載)
2005年にNature Immunology誌に連報で新しいThサブセットとして、IL-17を産生するTh細胞が報告されました。その細胞はTh17細胞と名付けられ、分化の方法は私たちが用いた方法とほとんど同じでした。先 …
私的疫学ことはじめ (31) 破骨細胞研究(7) “ ThOc”発見!?
2020年12月8日 教授ぶろぐ(超不定期掲載)
Th1細胞は、CD4陽性T細胞を刺激するときにIL-12を加え、またIL-4を中和するために抗IL-4抗体を加えることによって試験管内で分化させることができます。IL-12の代わりにIL-23を加えれば、IFN-γの代わ …
私的免疫学ことはじめ (30) 破骨細胞研究(6) パラドクス解消の鍵
2020年12月1日 教授ぶろぐ(超不定期掲載)
Th1, Th2, Tregいずれも破骨細胞分化を促進しないというのは、まあそれほど驚くべきことではありませんでした。破骨細胞の分化系は広く利用されているので、そこにサイトカインを添加するのは容易です。多くのサイトカイン …
私的免疫学ことはじめ (29) 破骨細胞研究(5) 破骨細胞分化のパラドクス
2020年11月24日 教授ぶろぐ(超不定期掲載)
関節リウマチ(RA)がTh1寄りの疾患であるというのは、RA界の大御所であるSmolen先生が提唱したから広く信じられていたのではないかと想像しています(Smolen et al., Scand J Rheumatol. …
私的免疫学ことはじめ (28) 破骨細胞研究(4)もう1つの重要研究
2020年11月12日 教授ぶろぐ(超不定期掲載)
Nfatc1は転写因子の1種であり、これはNuclear factor of activated T-cells, cytoplasmic 1 という長い名前の略語です。その名の通り、活性化したT細胞で転写因子としての機 …
私的免疫学ことはじめ (27) 破骨細胞研究(3) 破骨細胞の「単独培養系」
2020年11月4日 教授ぶろぐ(超不定期掲載)
なぜM-CSFとRANKLの役割が分かったことで破骨細胞研究が加速するのか。それは、これまで試験管内でも、破骨細胞分化を助ける細胞が無ければ破骨細胞を作ることができなかったからです。できあがった破骨細胞は、骨芽細胞やスト …
私的免疫学ことはじめ (26) 破骨細胞研究(2) 破骨細胞研究の加速
2020年10月28日 教授ぶろぐ(超不定期掲載)
破骨細胞はマクロファージ系の細胞なので、骨髄細胞や脾細胞に前駆細胞が含まれていることになります。ただし、破骨細胞分化を「助ける」働きをする細胞も必要になります。それが骨髄に存在するストローマ細胞や、骨形成に重要な骨芽細胞 …
私的免疫学ことはじめ (25) 破骨細胞研究(1) 破骨細胞とは?
2020年10月20日 教授ぶろぐ(超不定期掲載)
4年間「○の穴」のような所で基礎研究ばかりやっていたので、そろそろ臨床のトレーニングに力を入れるべきと頭では分かっていたつもりだったのですが、4年では十分ではなかったのかもしれません。 そういう訳で、大学院の先輩でもある …