自治医科大学アレルギー膠原病学では毎週医局員が交代で抄読会を行っております。
本日の抄読会では、腎病理所見で血栓性微小血管障害(TMA)のあるSLEの方の臨床的特徴を報告した論文を取り上げました(J Rheumatology 2019;46:1478)。TMAはSLEの難治性病態の一つで当科でも時に経験します。この論文によると病理組織でTMAの所見を有するループス腎炎は3.5%あり、TMAの所見の所見がある例はない例と比べて、最初から腎機能が悪い、SLEの活動性が高い、病理組織の活動性および慢性指標が高かったそうです。また腎予後は悪いが生命予後は変わりなかったそうです。機会があれば当科の症例でも臨床的に意義のある知見が得られるか検討したいと思います。
担当 S