自治医科大学アレルギー膠原病学では毎週医局員が交代で抄読会を行っております。

Thromb J. 2018 Jul 11;16:14.
Differences and similarities between disseminated intravascular coagulation and thrombotic microangiopathy

SLEなどの膠原病では血栓性微小血管症(TMA)を合併症として併発することがあるが、肺炎などの感染症を同時に合併することも多く、血液データからは播種性血管内凝固症候群(DIC)との鑑別に苦慮することを経験する。本論文はTMAとDICの相違点などのレビューである。TMAでは破砕赤血球の出現・ハプトグロビンの低下・間接ビリルビンの上昇など、DICではFDP・D-dimer・PT・APTTの上昇などが特徴的である。しかし実際にはDICのこれらの所見がTMAでも見られることがある。実際にDICとTMAでは一部病態としてオーバーラップする症例もあることから、鑑別困難な症例は存在すると考えた方が良さそうである。

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