自治医科大学アレルギー膠原病学では毎週医局員が交代で抄読会を行っております。

Effectiveness and safety of mepolizumab in combination with corticosteroids in patients with eosinophilic granulomatosis with polyangiitis

Arthritis Res Ther. 2021 Mar 16;23(1):86.

産業医大から発表された論文で、再発・難治性の好酸球性多発血管炎性肉芽腫症(EGPA)に対するメポリズマブの効果を後ろ向きにみた解析です。治療抵抗性のEGPA患者16例においてメポリズマブ投与前後で寛解率、BVAS、ステロイド投与量、免疫抑制剤など各項目で比較検討したところ、多くの項目で同剤導入後に改善がみられたとの結果でした。以前からメポリズマブはステロイドの減量効果があるとされていましたが、日本での実地臨床においても示されたことに意義があると考えます。メポリズマブは非常に高価ではありますが、ステロイドの減量が困難な症例、好酸球数が高いなど好酸球が病態に深く関与していることが示唆される症例などには、メポリズマブの投与を考慮してもよいと思いました。

担当 K