自治医科大学アレルギー膠原病学では毎週医局員が交代で抄読会を行っております。

Effcacy and tolerability of subcutaneously administered methotrexate including dose escalation in long-term treatment of rheumatoid arthritis in a Japanese population
Mod Rheumatol 2022 Sep 2; roac 103.

関節リウマチ治療の第一選択薬はメトトレキサートである。効果はあるが悪心などの消化器症状が出現し増量できないという人に時たま出会う。海外ではメトトレキサートの皮下注製剤が使用され、その場合消化器症状が少ないとの報告があったが、ついに日本でも販売承認され今度発売予定である。この論文は日本人にメトトレキサート皮下注製剤を使用した場合の試験である。消化器症状が全く出ないというわけではないが、経口内服の時よりはかなり消化器症状の出現率が低く、副作用が経口内服よりも少ないため寛解〜低疾患活動性までメトトレキサートを増量可能であった。皮下注製剤が販売になればもう少し治療の幅が広がるような気がした。

担当 K