自治医科大学アレルギー膠原病学では毎週医局員が交代で抄読会を行っております。
今回の抄読会では眼科ガイドラインに基づいたヒドロキシクロロキンの投与量とSLEの再発リスクについての論文を取り上げました（JAMA 2022 Vol 328, Number 14, 1458）。米国の眼科ガイドラインでは網膜症のリスクを考慮し、ヒドロキシクロロキンの投与量を1日あたり5mg/kgを超えないように推奨しています。この5mg/kg以下の投与量ではSLEの再発はどうかをこの論文ではcase-crossover study design（各患者の観察期間を区切って検討）を用いて検討しました。その結果、中等度から重度の再発のオッズ比はヒドロキシクロロキンの投与量が1日あたり5mg/kg以下になると上昇することが示されました。SLEに対してヒドロキシクロロキンを投与する際には網膜症のリスクと臨床効果の両面から適正な投与量を選択し継続することが重要であることを示した報告でした。
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