自治医科大学アレルギー膠原病学では毎週医局員が交代で抄読会を行っております。

Characteristics and long-term outcomes of patients with lupus-related protein-losing enteropathy: A retrospective study. Rheumatology and Immunology Research 2020;1(1):47-45.

SLEは時に蛋白漏出性胃腸症(PLE)を合併します。SLE関連PLE患者58例の臨床的特徴および長期予後について検討した中国からの論文です。本研究によると、SLE関連PLE患者における死亡の多くは感染症が原因で、1日尿蛋白量高値は死亡の独立した危険因子であり、重症低アルブミン血症は疾患再燃の予測因子との結果でした。SLE患者においてPLE合併例はループス腎炎(LN)も併存していることが多く、特にネフローゼを呈するLNPLEと共に低アルブミン血症を助長させます。臨床においては、低アルブミン血症による易感染性に注意を払う必要があるのかもしれません。

担当 K