ニュース
2025/11/10
フマル酸ジメチルとベネトクラクスの併用が白血病細胞に対して相乗的に酸化ストレスを誘導し、効果的に細胞死をもたらすことを明らかにした川口助教の論文がCell Death and Disease. 誌に掲載されました。
近年開発されたBCL-2阻害剤であるベネトクラクスは、高齢者や強力な化学療法の適応とならない急性骨髄性白血病の患者さんに対する奏効率及び生存率を向上させた画期的な新薬です。しかしながら、一般的に奏効期間は短く、白血病細胞が早期に耐性を獲得してしまうことが課題となっています。川口助教らは、酸化ストレス誘導薬であるフマル酸ジメチルとベネトクラクスの併用が白血病細胞に対して相乗的に酸化ストレスを誘導し、効果的に細胞死をもたらすことを明らかにしました。興味深いことに、ベネトクラクスに耐性を示す白血病細胞に対しても、フマル酸ジメチルを投与することでベネトクラクスへの感受性が回復することが確認されました。以上の結果はCell Death and Disease誌に掲載されました。(Cell Death Dis. 2025 Oct 21;16(1):750. doi: 10.1038/s41419-025-08040-x.)。
Cell Death Dis. 2025 Oct 21;16(1):750. doi: 10.1038/s41419-025-08040-x.


