教授挨拶

教授挨拶

自治医科大学 腎泌尿器外科学講座 腎臓外科学部門のホームページにようこそお越しくださいました。当講座の八木澤隆初代教授の跡を継ぎ、2020年4月より二代目教授となりました岩見大基と申します。

 

わたしたちの診療、研究領域は腎移植、腎血管外科、腎不全外科(血管アクセス、腹膜透析など)、腎泌尿器腹腔鏡手術(ドナー腎採取術、透析腎癌、多発性嚢胞腎)などを対象にしています。腎臓センター(内科、外科)という診療体系により診療、研究内容は充実し、腎不全関連の手術においては年間に腎移植30例以上、バスキュラーアクセス・腹膜透析関連手術約300例、その他の腎不全外科手術50例を数えるなど臨床研修、研究の環境は整っています。 初期・後期研修の場としてはもちろんのこと、泌尿器科・外科・腎臓内科専門医を取得後のサブスペシャルティとして透析医学会専門医、腎移植認定医、泌尿器腹腔鏡技術認定医などの取得を目指す研修医の皆さんには、透析医学、腎移植、腎不全外科、鏡視下手術の研修、研究、また、腎不全に対する外科的治療を濃厚に研修し診療・研究に没頭できる部門として最適の施設であると自負しています。是非とも研修先として本部門を検討してください。見学はいつでも歓迎いたします。

 

腎移植の成績は21世紀に入ってからめざましい発展を遂げ、本邦における移植腎10年生着率は90%前後であり、その質的な向上も相まって腎不全患者さんの生命予後及びQOLの改善に大きく貢献しています。腎移植の恩恵を一人でも多くの患者さんに享受していただくことためには、そのスタートとなる腎移植手術を安全・確実に行うことはもちろんのこと、長期経過に伴い発生する様々な問題点(慢性拒絶反応、尿路合併症、悪性腫瘍、薬剤性腎障害、メタボリック症候群)をいかに未然に防ぎ、克服するかが重要であり、医師個人はもちろんですが、チーム医療として診療科および施設としての総合力が問われる医療であることは言うまでもありません。具体的には本部門では2021年4月より移植コーディネーターが定員2名に拡充されました。国内では移植レシピエントコーディネーターが2名という施設はそう多くありません。医師と腎移植患者様の橋渡しを行うコーディネーターの増員により、今までより一層充実した腎移植診療ができるものと考えております。

 

私はこれまで北海道大学医学部腎泌尿器外科学教室およびその関連病院にて腎移植を中心として20年間研鑽を積んで参りました。その経験を生かし、これからはこの恵まれた栃木の地で、自治医科大学の使命である地域に根差した医療と世界トップレベルの医療の開発という、一見相反する目標に向けて腎移植・腎不全外科の領域において邁進する所存です。 患者さんとご家族の皆様、全国の先生方、自治医科大学をどうぞよろしくお願いいたします。

 

 

自治医科大学 腎泌尿器外科学講座 腎臓外科学部門
(自治医科大学附属病院 腎臓センター外科部門)
教授 岩見 大基

教授プロフィール


経歴

2000年 北海道大学医学部 卒業                                                                       2006年 北海道大学大学院 入学
2007年 帝京大学医学部外科移植免疫研究室留学(~2009年)
2010年 学位取得(北海道大学)
2012年 米国メリーランド大学に留学(~2014年)
2014年 北海道大学病院 医員
2015年 北海道大学大学院腎泌尿器外科 助教
2018年 北海道大学病院泌尿器科 講師
2020年~自治医科大学 腎泌尿器外科学講座 腎臓外科学部門 教授                                                        2021年~獨協医科大学解剖学講座非常勤講師(兼任)


専門・実績

【専門】
腎移植・血管外科、腎代替療法、泌尿器腹腔鏡手術、泌尿器科全般、移植免疫学

【受賞歴】
2008年 アメリカ移植学会 Young Investigator Award
2010年 日本移植学会賞
2012年 国際移植学会-日本移植学会 Basic Science Mentor-Mentee International Award
2013年 アメリカ移植学会 Young Investigator Award


所属学会

日本泌尿器科学会(専門医、指導医)、日本泌尿器内視鏡学会(技術認定医)、日本移植学会(認定医)、日本臨床腎移植学会(認定医、評議員)、アメリカ移植学会、ヨーロッパ移植学会、国際移植学会、日本透析医学会、日本小児腎不全学会、日本アフェレシス学会、日本組織適合性学会、腎移植・血管外科研究会(世話人)、American Society for Transplantation (AST)、The Transplantation Society (TTS)