研修プログラム
口腔外科は、口腔・顎顔面領域、その隣接組織に発生した疾患を対象とします。例えば、埋伏智歯の抜去、顎骨嚢胞摘出、顎関節症の治療などが挙げられます。また、専門性が要求される疾患としては悪性腫瘍、顎変形症、唇顎口蓋裂などがあり、救急では外傷や歯性炎症などが多くみられます。
自治医科大学歯科口腔外科は口腔外科で扱うほぼすべての疾患に対応しており、地域医療への貢献を大事にしております。研修医の皆様は希望により様々なことを経験でき、また下記のことを目標にすることもできます。
- 口腔外科学会認定医、専門医ならびに指導医の取得
- 博士号の取得
- 専門分野の確立
1口腔外科学会認定医、専門医ならびに指導医の取得
日本口腔外科学会に入会してから、3年以上の所定の研修を行った場合に口腔外科学会認定医の受験資格が得られます。そのため研修医の皆様は卒後4年目に口腔外科学会認定医の受験が可能です。
口腔外科学会認定医の取得後、専門医として必要な手術の研鑽を積み、学会発表、論文発表を行うことで、口腔外科学会専門医の受験資格が得られます。
口腔外科学会専門医の取得後、さらに口腔外科学会指導医の取得も可能です。
2博士号の取得
初期研修医終了後の任意の時期に、各々の希望に沿って大学院へ進学する機会を設けています。大学院の在籍期間は基本的には4年であり、将来の医療に貢献できるような研究を行うことにより博士号の取得を目指します。
3専門分野の確立
口腔外科はいくつかの専門分野があります。当科では悪性腫瘍、顎変形症、唇顎口蓋裂、口腔内科、摂食嚥下などに特化した各分野の認定医、専門医、指導医が在籍しており、症例も豊富です。
研修医の皆様が一般的な口腔外科診療に加えて何らかの専門分野の確立ができるような指導体制を整えております。
学会認定研修施設
- 日本口腔外科学会
- 日本口腔腫瘍学会
- 日本口腔科学会
- 日本口腔内科学会
- 日本口腔診断学会
- 日本有病者歯科医療学会
- 日本顎顔面インプラント学会
- 日本障害者歯科学会
入局後のカリキュラム
| 卒後年数 | 1、2年目 | 3、4年目 | 5年目以降 |
|---|---|---|---|
| 勤務場所 | 大学病院 | 大学病院または関連病院 | 大学病院または関連病院 |
| 勤務内容 | 外来と病棟のローテーション | 初期研修医の期間に学んだ 口腔外科の基本手技の応用 |
専門医・指導医取得に必要な 手技の向上 |
| 資格 | 口腔外科学会認定医（卒後4年目） | 口腔外科学会専門医（卒後7年目以降） 口腔外科学会指導医（卒後13年目以降） |
|
| 進学 | 大学院進学・博士号取得（卒後3年目以降） | ||
| 他科研修 | 麻酔科（必修）、耳鼻咽喉科（希望者）（卒後3年目以降） | ||
関連病院
- 自治医科大学附属さいたま医療センター
- 那須赤十字病院
- 芳賀赤十字病院
- 協和中央病院
- 古河総合病院
- JCHO相模野病院
初期研修医が経験できる症例
1口腔外科処置
- 単純抜歯術（永久歯、乳歯）
- 埋伏抜歯術（智歯、過剰歯）
- 顎骨嚢胞摘出術
- 舌小帯形成術
- 粘液嚢胞摘出術
- 生検術
- 顎関節症の診断と治療
- 歯性感染症に対する処置（切開、排膿、適切な抗菌薬の選択）
- 入院患者に対する処置（口腔癌、顎変形症、唇顎口蓋裂）
2周術期等口腔機能管理
3摂食嚥下訓練
手術室の様子
医局員の出身大学
- 北海道医療大学
- 岩手医科大学
- 東北大学
- 新潟大学
- 奥羽大学
- 明海大学
- 日本大学松戸歯学部
- 東京医科歯科大学
- 東京歯科大学
- 日本大学
- 日本歯科大学
- 昭和大学
- 松本歯科大学
- 岡山大学
- 広島大学
- 徳島大学
- 九州歯科大学
- 九州大学
- 長崎大学
北は北海道、南は九州まで、様々な大学出身の歯科医師が在籍しています。
自治医科大学歯科口腔外科で
研修希望の学生へメッセージ
都会の喧騒を離れ、北関東の栃木県で地域に根差した口腔外科医療に取り組んでみませんか？
当科には、非常にたくさんの患者様が受診されております。そして、症例数と内容の多様さは全国的に見ても引けを取らないと思っております。
上級医がマンツーマンで手技を教えるので、研修医中に全身麻酔手術の執刀も経験できます（抜歯術、嚢胞摘出術、気管切開術、舌小帯形成術、抜釘術など）。
皆様の希望に沿えるようにわれわれは熱意を持ってご指導いたしますので、是非一度当科に見学にいらして下さい。
たくさんの学生さんにお会いできることを楽しみにしております！！
研修医集合写真
外来スタッフ集合写真