形成外科学部門

共同研究

新規医療技術の早期実用化を目指すために、様々な産学連携のプロジェクトも行われています。 大学との共同研究に興味のある企業の方は、下記の問い合わせ先までご連絡ください。

1)再生医療デバイス開発

精密機械メーカーとの共同研究では、臨床導入を目指したヒト幹細胞の採取デバイスや大量自動培養装置の開発をおこなっています。装置開発は、企業が得意とする精密加工技術やロボット技術と当研究室が持つASC培養、加工のノウハウを融合させて完成させる。本プロジェクトでは従来の静置培養を自動化するわけではなく、生体で細胞が受ける機械的刺激に類似した刺激を培養系に導入することによって、従来法よりも細胞特性が生体に近い細胞が「自動」で、「大量」に得られることを目指している。


脂肪幹細胞の培養

2)注入用バイオマテリアルの開発

さまざまな組織の再建術に利用可能な注入充填剤の開発をおこなっています。候補となる物質を実験動物、特によりヒトの組織に近い豚を対象に接種し、その定着や効果の確認を行っています。


ピッグセンター

3)臨床上不要となったヒト皮下脂肪組織に由来する細胞を用いた再生医療等製品開発のための研究

手術、外傷、疾患や老化などを原因とする身体の組織の欠損や機能低下を、組織に含まれる細胞などの潜在的な能力を利用して治療、改善しようとする再生医学の研究が世界的に進められている。当研究室では、手術や治療などで不要となった脂肪組織から単離した脂肪幹細胞を培養し、再生医療へ役立てるための研究を行っている。脂肪幹細胞を原料として治験製品を製造し治験を実施する企業との共同研究を行い、再生医療分野での実用化を目指している。

<参考>
臨床研究等計画書 題目
1. 臨床上不要となったヒト脂肪組織に由来する細胞を用いた再生医療分野における探索的研究
2. 臨床上不要となったヒト脂肪組織に由来する細胞を用いた肝疾患治療薬の開発に向けた研究
3. 再生医療等製品開発のためのヒト皮下脂肪組織採取に関する研究

4)毛髪再生の実用化に関する研究

現行の男性型脱毛症(AGA)の治療法は、投薬による治療や植毛による治療が行われているが、それぞれ問題点を抱えている。前者では薬剤による効果が極少ない患者が一定数おり、すべての患者に有効であるわけではない。後者については、後頭部等の毛髪を外科的手術により採取し、禿部に移植するため頭部の毛髪総数が増えているわけではない。共同研究プロジェクトでは、有毛部の毛髪(毛包)を外科的手術により採取し、毛包から発毛の元となる毛乳頭細胞を単離、大量培養したのち移植することで、毛髪1本を1本で植毛する現行よりも効果的な方法を確立することを目的としている。すでに動物モデルでは効果が確認できており、臨床研究をスタートさせる段階にある。


クリーンルール内の動物飼育管理

5)組織の酵素処理に関する研究

手術、外傷、疾患や老化を原因とする身体の組織の欠損や機能低下を、組織に含まれる細胞や細胞外基質の潜在的な能力を利用して治療、改善しようとする再生医学の研究が世界的に進められており、患者由来のヒト細胞や組織を使った臨床研究が多く行われています。
実際の再生医療に使用する細胞を得るためには、ヒト皮膚や脂肪組織などから、目的とする細胞を分離する必要があります。この細胞の分離過程においては、通常酵素処理を経て細胞を採取します。このため、使用する酵素の安全性と有効性を確保することが、実際の臨床応用に結び付けていく上で非常に重要になります。しかし、この分野においては、これまでに十分な研究がおこなわれておらず、また標準的な製品もありません。われわれは、GMP基準などの厳格な基準に基づいて製造された酵素を用いて、治療に利用できる信頼性の高い酵素製品を開発するための研究を行っています。


酵素による脂肪幹細胞抽出の比較検討実験の様子

≪共同研究についての問い合わせ先≫
〒329-0498栃木県下野市薬師寺3311-1
自治医科大学 形成外科
吉村浩太郎
電話 0285-58-8940(直通)
PHS 0285-58-8829(直通)
E-mail: kotaro-yoshimura@umin.ac.jp

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