自治医科大学 循環器内科学部門

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心臓リハビリテーション


心臓リハビリテーション

欧米では以前より心臓リハビリテーション(心リハ)の有用性は認められていましたが、本邦でも保険改訂により、心リハの適応疾患も拡大し、心リハの重要性が認識されつつあります。欧米のガイドラインにおいても、虚血性心疾患の2次予防として、運動療法はclass Iの治療であり、慢性心不全の治療においても同様にclass Iに位置付けられています。当院にても、急性期のカテーテル治療やバイパス術に加えて、平成18年10月より心リハを本格的に導入いたしました。
心臓リハビリテーションという言葉からは運動療法を連想しますが、心リハとは患者さんごとの運動指導、生活指導、栄養指導、心のケアなどを総合的に行うものです。医師・理学療法士・看護師・薬剤師・臨床心理士など多くの職種がかかわり、患者さん一人ひとりの状態に応じたリハビリプログラムを作成し、実施しています。

適応疾患

安定狭心症、急性心筋梗塞後、心臓手術後、慢性心不全、閉塞性動脈硬化症、大血管疾患の方で、特別危険な合併症のない方


当院での実際

入院患者さんは病棟にて急性期の治療が終了した後、心肺運動負荷検査(CPX)をはじめとする種々の検査にて運動処方を作成します。月曜から金曜の午後、心臓リハビリ室で医師の監視下に専属の理学療法士が運動療法を行っています。入院患者さんに対しては病棟看護師からの生活指導、栄養士からの栄養指導も合わせて行っています。外来では月・水・金の週3回ですが、入院中の方とほぼ同じ内容で通院型の運動療法を実施しております。外来通院心不全患者さんの一部には、多職種による生活指導などのサポートも合わせて行っています。
運動療法の内容は、準備体操(筋トレを含む)、エルゴメーターによる有酸素運動(約30分がめやす)、整理体操です。有酸素運動はCPXなどで得られた運動処方をもとに行います。一部の患者さんにはマシーンによるレジスタンストレーニングも行います。
運動療法を継続することは、運動能力の改善・維持、重篤な心事故の予防と早期発見、生命予後の改善に有用であると考えられています。


他院からのご依頼方法

ご依頼をいただければ、他院に通院中の患者さんでも当院で心臓リハビリを施行させていただきます。当院に通院できない場合でも、CPX等の検査などで運動処方を作成させていただきますので、外来でのご指導にお役立ていただくことができます。
循環器外来初診宛(受付時間:月~金午前8:30~12:00)に“運動処方の依頼”または“CPXの依頼”と書いてご紹介ください。