がん化学療法看護認定看護師 田中 康代
がんは、日本人の2人に1人は一生の間に罹患すると言われているとても身近な病気で、治療法に加えて、治療に伴う苦痛を緩和するための対策も次々と考案されています。しかし「がん」は、生命を脅かす病気として告知を受けた際の精神的苦痛は大きく、さらに抗がん剤治療は「心身ともにつらい治療」とイメージされる場合が少なくありません。私は、がん化学療法を受ける患者さんが、病気と向き合い、自分らしい生活を送りながら、適切な治療を、苦痛を最小限に安心して受けられるよう支援したいと思い、2008年にがん化学療法看護認定看護師の資格を取得しました。
現在は、外来治療センターに所属し、通院でがん化学療法を受ける患者さんとご家族への支援を中心とした活動をしながら、病棟からの相談対応や院内看護師を対象とした勉強会などを行っています。
当院の外来治療センターは、2006年にリニューアルされました。センター内には、臨床腫瘍科診察室、主にがん化学療法を行う化学療法室、輸血や処置などを行う一般点滴室、薬剤師による薬剤調製が行われる調剤室、カンファレンス室があります。化学療法室では、月間平均600件の化学療法が行われ、医師、看護師、薬剤師のほか、CRC、臨床心理士、栄養士等の多職種によるチーム医療が行われています。その中で私は、初めて化学療法が導入される場合やレジメンが変更になる場合、副作用で困っている場合、治療選択で悩んでいる場合の患者さんやご家族を主に担当し、治療導入前から治療中、さらに治療終了後と長期に渡る支援を行っています。また、院内どこにおいても質の高い看護が提供できることを目指して、勉強会の開催や看護スタッフからの相談に対応しています。
患者さんの多くは体の異変を感じてからずっと、様々な悩みや負担を体験していることと思います。抗がん剤治療を受ける患者さんのよき支援者となれるよう、患者さんとご家族1人1人の声を大切にしながら日々看護に取り組んでいきたいと思います。