フリー統計ソフト EZR on Rコマンダー (Linux版)
医療統計ソフト
市販の統計ソフトにはSAS、SPSS、STATA、JMPなど、信頼性、実績ともに申し分ないソフトウェアが多数あります。しかし、残念ながら個人で購入するには高価です。一方、Rは
フリーの(無料で使用することができる)統計ソフトで、様々なパッケージを導入することによって多彩な統計解析を行うことができます。しかし、S言語に基づくスクリプトを入力して解析する必要があるため、扱いにくい部分がありました。Rの追加機能パッケージであるRコマンダーをRに組み込みこめば、SPSSやかつてのStatViewのように、マウス操作だけで解析を行うことができるようになります。しかし、標準で組み込まれている統計解析の種類は限定されていました。特に、医療統計分野で多用する生存解析については生存解析用パッケージを組み込んでも限定されていました。
そこで、Rコマンダーのカスタマイズ機能を利用して、医療統計でしばしば用いる以下のような統計解析機能を組み込んだ統計ソフト EZR を作成しましたので公開します。データはExcelファイル、STATAファイル、SASファイルなどを読み込むことができますが、CSVファイルでの読み込みを推奨します。日本語の変数名も扱うことができますが、英文字は大文字と小文字を厳密に区別しますのでご注意ください。何かお気づきの点がありましたらお知らせいただけましたら幸いです。
連絡先は
saitama-hem@jichi.ac.jp
です。
中外医学社から 『EZRでやさしく学ぶ統計学 〜EBMの実践から臨床研究まで〜』 刊行。
Linux版はWindows版のファイルをLINUX用にわずかに修正したものです。ただし、動作確認を行ったのはUbuntu 11.10のみです。
(Linux専用です。また、XGA以上(縦768ドット以上)の解像度がないと一部の解析が実行できません)。
ここをクリックしてEZR-LINUX.zipをダウンロードして、さらに解凍してください(Ver. 1.00 2012/2/1)。
使い方の概要(簡易マニュアル、Acrobat Readerが必要です。Windows版のマニュアルですのでMacでは若干異なります)。
Ubuntuでは以下の手順に沿ってインストールしてください。
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Linux版 EZRインストールの方法
1. Ubuntu software centerからScience & Engineering、Mathematicsと順に選択し、R commanderのインストールを指定する。
2. 画面の指示に従ってインストールするとR 2.13.1とR commander 1.6-4がインストールされる。
3. 別のTerminalを起動し、sudo nautilusとしてファイルの操作を行うためにNautilusを起動する。
4. Rcmdr-menus.txt、StatMedLinux.Rの2つのファイルを\usr\lib\R\site-library\Rcmdr\etcフォルダに上書きコピーする。
5. StatMedLinux.RはWindows用のStatMed.Rの中のwindows()をx11()に変更したものである。
6. R-Rcmdr.po、R-Rcmdr.moの2つのファイルを\usr\lib\R\site-library\Rcmdr\po\ja\LC_MESSAGESフォルダに上書きコピーする。
7. EZRの実行に必要なパッケージをインストールする。具体的には以下のテキストをRを起動しているTerminalにペーストして実行する。
install.packages("clinfun")
install.packages("cmprsk")
install.packages("meta")
install.packages("metatest")
install.packages("multcomp")
install.packages("mvtnorm")
install.packages("optmatch")
install.packages("pROC")
8. epiRパッケージは2012年1月20日時点のバージョンはR 2.14.0以降のみにしか対応していないので、CRANのepiRのパッケージのOld sourcesから旧バージョン(epiR_0.9-32.tar.gz)をダウンロードし、以下の命令でインストールする。(####の部分にユーザー名を埋める)
install.packages("/home/####/Downloads/epiR_0.9-32.tar.gz")
9. 一度Rを終了して、再起動する。
医療統計ソフトEZR解析機能一覧
@名義変数の解析
頻度分布
比率の信頼区間の計算
2群の比率の差・比率の比の信頼区間の計算
分割表の直接入力と解析
分割表の作成と群間の比率の比較(カイ二乗検定、Fisherの正確検定)
post-hoc検定(Bonferroni法、Holm法)
対応のある比率の比較(McNemar検定)
比率の傾向の検定(Cochran-Armitage検定)
二値変数に対する多変量解析(ロジスティック回帰)
A連続変数の解析
連続変数の要約
平均値の信頼区間の計算
外れ値の検定と除外(Smirnov-Grubbs検定)
正規性の検定(Shapiro-Wilk検定)
2群の等分散性の検定(F検定)
3群以上の等分散性の検定(Bartlett検定)
1標本のt検定
2群間の平均値の比較(t検定)
対応のある2群間の平均値の比較(paired t検定)
3群以上の間の平均値の比較(一元配置分散分析one-way ANOVA)
ANOVAのpost-hoc検定(Tukey法、Tukey-Kramer法、Bonferoni法、Holm法)
対応のある2群以上の間の平均値の比較(反復測定分散分析 repeated-measures ANOVA)
対応のない複数の因子での平均値の比較(multi-way ANOVA)
相関係数の検定(Pearsonの積率相関係数)
線形回帰(単回帰、重回帰)
B連続変数の解析(ノンパラメトリック)
2群間の比較(Mann-Whitney U検定)
対応のある2群間の比較(Wilcoxon符号付順位和検定)
3群以上の間の比較(Kruskal-Wallis検定)
Kruskal-Wallis検定のpost-hoc検定(Steel-Dwass法、Steel法)
対応のある3群以上の間の比較(Friedman検定)
連続変数の傾向の検定(Jonckheere-Terpstra検定)
相関係数の検定(Spearmanの順位相関係数)
C生存期間の解析
生存曲線の記述と群間の比較(Logrank検定、一般化Wilcoxon検定)
post-hoc検定(Bonferroni法、Holm法)
生存期間の傾向の検定(Logrank trend検定)
生存期間に対する多変量解析(Cox比例ハザード回帰)
時間依存性変数を含む生存期間に対する多変量解析
競合するイベントの累積発生率の記述と群間の比較(Gray検定)
競合するイベントの累積発生率に対する多変量解析(Fine-Gray比例ハザード回帰)
D検査の有用性の評価
定量検査の診断への有用性の評価(ROC曲線)
2つのROC曲線のAUCの比較
定性検査の診断への有用性の評価
2つの定性検査の一致度の評価(Kappa係数)
陽性適中率、陰性適中率の計算
質問項目の信頼性の評価(Cronbachのα信頼性係数)
Eメタアナリシスとメタ回帰
比率の比較のメタアナリシスとメタ回帰
平均値の比較のメタアナリシスとメタ回帰
ハザード比のメタアナリシスとメタ回帰
Fマッチドペア解析
マッチさせたコントロールの抽出
マッチさせたサンプルの比率の比較(Mantel-Haenzel検定)
マッチさせたサンプルの比率の多変量解析(条件付ロジスティック回帰)
マッチさせたサンプルの生存率の多変量解析(層別化比例ハザード回帰)
G必要サンプル数の計算
閾値奏功率、期待奏功率からのサンプル数の計算
1群の比率の信頼区間をある幅におさめるためのサンプル数の計算
1群の比率を既知の比率と比較するためのサンプル数、検出力の計算
2群の比率の比較のためのサンプル数、検出力の計算
2群の比率の比較(非劣性)のためのサンプル数の計算
1群の平均値の信頼区間をある幅におさめるためのサンプル数の計算
2群の平均値の比較のためのサンプル数、検出力の計算
対応のある2群の平均値の比較のためのサンプル数、検出力の計算
2群の生存曲線の比較のためのサンプル数、検出力の計算
マウス操作で全ての解析やグラフの描画が可能
複数の因子をまとめて解析すると、自動的にそのまま発表に使えるような形式で出力される
2つのROC曲線の比較
メタ解析
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