医局ブログ

教授ぶろぐ(超不定期掲載)

私的免疫学ことはじめ (14) ジャーナルセミナー

多くの教室であるように、免疫学教室にも毎週論文紹介の時間(ジャーナルセミナー)がありました。院生にも順番が回ってきます。研究成果を報告するリサーチセミナーよりはマシですがジャーナルセミナーも教授の突っ込みが厳しい会でした …

私的免疫学ことはじめ (13) IRF-2KOマウス

免疫学教室の特徴は徹底的なディスカッションにありました。何時間も延々と続き、 議論が何度も元に戻るということを繰り返すことさえありました。そのディスカッションの中で一番記憶に残っているのはIRF-2ノックアウト(KO)マ …

私的免疫学ことはじめ (12) 学位審査(2)

TK先生の言葉で印象に残っているのは、「使ったTRAIL抗体は本当にTRAILを認識しているのか?」という質問です。すぐには意味が理解できなかったのですが、抗体の「特異性」を問われたようです。抗体と抗原の反応は鍵と鍵穴、 …

私的免疫学ことはじめ (11) 学位審査(1)

学位審査の主査の先生はIL-5の研究で名高いTK先生でした。先生の審査は厳しいと言われていました(そうでもないという話もありましたが)。学位審査は別名(thesis) defense と呼ばれます。文字通り防戦一方となる …

私的免疫学ことはじめ (10) 論文指導

胸腺とTRAILの関係について実験を途中で断念しました。その結果残された時間がかなり少なくなってきました。大学院というのは一応、博士号をとるための課程なのですが、急いで結果を論文にまとめないと期限内に審査に臨めません。流 …

私的免疫学ことはじめ (9) TRAIL (2)

さて、TRAILがI型IFNで誘導されるメカニズムは大体分かったのですが、それだけだとなかなか論文にはまとめにくいです。「TRAILがI型IFNで誘導されて、それでどうしたの?」という質問が必ず飛んできます。その質問の回 …

私的免疫学ことはじめ (8) ルシフェラーゼアッセイ(2)

ルシフェラーゼアッセイを体験したすぐ後で、大学生のKS君がラボに遊びに来ました。フリークォーターという実習の制度で夏休みを中心とした活動だったと思います。ジャニーズの長瀬君に似たイケメンという話でしたが、私は当時長瀬君と …

私的免疫学ことはじめ (7) ルシフェラーゼアッセイ

さて、TRAILのプロモーターにはISRE配列がありそうですが、本当にIRFがくっつくのかどうか、検証する必要があります。TN先生がつきそうだとおっしゃった、では、ラボの中では良くても論文レベルでは通用しません。大学院生 …

私的免疫学ことはじめ (6)  温故知新

私がクローニングしたのはマウスTRAIL遺伝子のプロモーターですが、今同じような ことをする人はいません。ヒトやマウスの遺伝子配列は全てオンラインで検索できるので、わざわざ手を動かしてクローニングする必要はないのです。私 …

私的免疫学ことはじめ (5) TRAIL

私に与えられたテーマはTRAILというサイトカインです。TRAIL(TNF-related apoptosis-inducing ligandの略で、TNF(tumor necrosis factor, 腫瘍壊死因子)と …

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