自治医科大学 整形外科では、関連する基幹病院との連携を持って、如何なる状況でも専門医療をお約束します。高度医療だけでなく皆様に愛され、慕って頂ける地域医療の両極を担う医局です。
整形外科医局のホームページにようこそ。自治医科大学 整形外科教授の竹下です。
私は整形外科教室の4代目の教授となります。初代教授は故御巫清允先生で、次いで大井淑雄先生、そして先代が星野雄一先生です。御巫清允先生は痛風研究の日本のパイオニアとして知られています。続くお二人は脊椎が主な専門で、大井淑雄先生は腰痛や腰部脊柱管狭窄症へ脊髄鏡を応用されたことが有名です。星野雄一先生は後縦靭帯骨化症や頚椎椎弓手術で業績を残されていますが、ロコモティブシンドロームの普及にも尽力されています。私も専門は脊椎で、頚椎や側弯症、痛みなどを扱っています。
栃木県は6,408 km²と広く東京都の約3倍の面積がありますが、高速道路など交通網が発達しています。大企業やその関連企業さらに中小企業も多く、さらに農業も盛んです。そのため多発外傷、労働災害、壊死性筋膜炎などの感染症が珍しくなく、外傷への取り組みが欠かせない地域です。自治医大病院では昨年外傷センターが設立され、当医局員の松村先生がセンター長として診療に当たるとともに後輩医局員の指導や育成に当たっています。一方で高齢化率29.1%と全国平均よりわずかに高く、高齢者の運動器疾患を広く扱っています。腰部脊柱管狭窄症や脊柱変形などの脊椎疾患とともに変形性股・膝関節症も増加していますし、近年は変形性肩関節症など上肢の変性疾患も珍しくなくなりました。またがんサバイバーが骨転移や脊椎転移で切迫骨折や脊髄麻痺などを発症することも多く、透析患者そして担がん患者を診ることが多くなっています。
スポーツ王国とちぎと呼ばれ、バスケットボールやアイスホッケーなどプロスポーツがあるだけでなく、高校野球など学生スポーツも盛んです。当医局員も様々なチームと関わっており試合に帯同するだけでなく、さらに特定非営利活動法人野球医療サポート栃木による野球肘検診などに独協医大の先生方とともに積極的にかかわっています。
整形外科疾患の大半は保存治療の対象であり、運動器リハビリテーションを行う上で理学療法士・作業療法士・セラピストとの連携は重要です。さらに周術期リハビリテーションや地域包括ケアシステムなど現在の医療でリハビリテーションはこれまで以上に重要なセクションとなっており、当医局員も病院リハビリテーションに関わっています。また自治医大整形外科はロコモティブシンドロームを始めとする運動器リハを中心に運動器科学の発展を目指す日本運動器科学会の事務局を擁しており、運動器リハやロコモの活動に取り組んでいます。
最近は女性医局員の割合が高まっており、また男性であっても介護や育児への関与が求められる時代です。男女隔てなく、働き方改革には積極的に取り組みたいと考えています。
自治医科大学 整形外科学教室
教授 竹下克志
1987年 | 東京大学医学部卒業 |
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1987年 | 東京大学付属病院 整形外科研修医 |
1999年 | 米国シンシナティ大学小児病院 整形外科リサーチフェロー |
2003年 | 米国ワシントン大学 整形外科リサーチフェロー |
2003年 | 米国コロラド大学ヘルスメディカルセンター 整形外科リサーチフェロー |
2004年 | 東京大学付属病院 整形外科講師 |
2005年 | JOA-AOA Traveling Fellow |
2010年 | SRS Traveling Fellow |
2012年 | 東京大学医学部 整形外科准教授 |
2014年 | 自治医科大学 整形外科教授 |
脊椎脊髄疾患、頚椎変性疾患、側弯症、運動器疼痛、アウトカム評価、画像解析
整形外科学は四肢、体幹のすべての運動器に対する医療を行う部門であります。四肢の関節、脊椎に関わる外傷、変性疾患が主たる対象であり、幅広い分野を取り扱う講座です。
自治医科大学 整形外科教室では側弯症や内反足などの小児整形、ナビゲーションシステムを駆使した高度な脊椎手術、肩・膝・股関節の人工関節や足の手術、関節鏡視下手術、マイクロサージャリーや人工神経移植などの手の外科、リハビリテーション的治療など、運動器のあらゆる分野においてバランスの良い医療活動を展開しています。
研究面では、基礎研究においては、動物モデルを用い脊髄損傷や末梢神経損傷、筋損傷の分子生物学的研究を行い、数々の成果を上げてきています。
臨床面では各専門領域での手術成績向上の検討や、ロコモーティブシンドロームや野球肘検診など、スポーツに対する取り組みなどを行っております。
若手医師の育成にも力を注いでおり、専門グループや派遣病院での研鑽や、国内外への留学など、学位取得の研究も含め数々の配慮がなされています。
高齢社会化に伴い、個々人の運動器不全のリスクを全人的に捉える視点を提唱し社会への提言を行ってきており、日本運動器科学会の事務局を当教室が担当しています。
名称 | 自治医科大学 整形外科学教室 |
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住所 |
〒329-0498
栃木県下野市薬師寺3311-1 TEL:0285-44-2111 FAX:0285-44-1301 |
1972年4月 | 初代 御巫 清允 教授就任 |
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1975年 | 第1回 日本運動療法研究会(東京) |
1976年12月 | 第1回 尿酸研究会(東京) |
1983年7月 | 第2代 大井 淑雄 教授就任 |
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1982年12月 | 第2回 整形外科セラミック・インプラント研究会 |
1994年3月 | 第6回 日本経皮的椎間板摘出研究会 |
1996年12月 | 第4回 日本腰痛研究会(栃木) |
1996年3月 | 第3代 星野 雄一 教授就任 |
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2002年12月 | 第27回 日本運動療法研究会(東京) |
2007年7月 | 第19回 日本運動器リハビリテーション学会(長野) |
2010年10月 | 第18回 日本腰痛学会(北海道) |
2014年4月 | 第4代 竹下 克志 教授就任 |
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2019年12月 | 第12回 日本運動器疼痛学会(東京) |
2020年11月 | 第54回 日本側彎症学会(宇都宮) |