2020年4月から2021年6月まで埼玉協同病院へ国内留学をさせていただきました。
国内有数の人工関節病院
平成21年卒、関節グループの福島崇と申します。2020年4月から2021年6月まで埼玉協同病院へ国内留学をさせていただきました。
埼玉協同病院は川口市にある病院で、周りには多数の大きな病院が存在しています。その中で、ここ約10年間でゼロからスタートし、国内有数の人工関節病院となり、人工関節の手術件数は年間1000件程度に及びます。
この1年3か月で仁平高太郎先生に股関節を、桑沢綾乃先生に膝関節の手術を学ばせていただくことができました。年間1000件ほどの人工関節手術には術者が何人もいるような病院が普通だと思いますが、驚かされることにこの件数を2人の術者でこなしていることです。
2人でこなすにはスピード、正確性を兼ねた技術がなければこなすことはできません。さらに通常の症例だけではなく、近隣より紹介される難治症例も多くされており、先生方の経験値もすさまじいものでした。
関東でいち早くロボットによる人工関節を導入
近年では一般病院にも関わらず、関東でいち早くロボットによる人工関節を導入されており、ロボット手術も同時に学ばせていただきました。
人の手では到底到達できないレベルのロボットによる0.5度単位、0.5mm単位の正確な骨切り、ギャップの調整を体験し、10年、20年後はロボットを使うのが普通になっているのではないかとも感じました。
また、さらに学ばせていただいたことの一つに再生医療がありました。通常の保存療法、手術療法とは別の第3の治療として近年徐々に普及しています。脂肪幹細胞移植やPRP療法などの再生医療もいち早く取り入れており、私も実際に再生医療外来を行なわせていただきました。
通常得られないような貴重な経験を
留学当初はコロナの影響で手術件数は減少しており、不安を抱えていましたが、先生方の奮闘により手術件数も無事に回復し、短期間では通常得られないような貴重な経験をさせていただきました。
辛かったこととしては、宇都宮の自宅から川口市までの片道2時間、100kmの通勤を毎日こなしていたことです。子供も小さかったこともあり、単身赴任をしないことに決めました。さらに後半には第2子が生まれたこともあり、体力的に辛かったですが、協同病院の先生方のおかげで無事に乗り切ることができました。