小児移植外科
18歳未満の小児末期肝疾患に対し、年間10例前後のペース生体肝移植を行っています。術後は全例当科でフォローアップしており、移植後10年生存率は95%と全国トップの成績です。これらの実績から小児専門の脳死肝移植施設に認定されています。 肝移植対象疾患:胆汁うっ滞性疾患(胆道閉鎖症、アラジール症候群、先天性肝線維症など)、急性肝不全(原因不明、新生児ヘモクロマトーシスなど)、代謝異常症(OTC欠損症、メチルマロン酸血症、Wilson病、PFICなど)、その他(肝芽腫、先天性門脈欠損症など)移植外来は月・火・金の午前中(初診は平日午後)に開かれ、現在約400名以上の移植後患者を診察しています。
生体肝移植、脳死肝移植(小児、成人も可能です)、ドミノ肝移植、新生児肝移植、胆道合併症に対するIVR(小腸鏡治療、経皮経肝的治療)、血管合併症に対するIVR、経皮肝生検を定期的に行っています。 紹介先の施設は関東一円のみならず、全国21都道府県に及んでいます。2010年には脳死肝移植実施施設(小児)、2011年には脳死小腸移植実施施設、そして2022年には脳死肝移植(成人)、膵臓・腎臓移植実施施設にも認定され、脳死移植の実施と普及に取り組んでいます。 また、当施設ではこれまで10例の新生児劇症肝不全に対して、緊急生体肝移植を施行しており、急性肝不全症例へも迅速に対応可能です。2022年より腹腔鏡下移植用部分肝採取術(生体)が保険適応となりました。 ドナーさんへの負担軽減を考慮し導入を開始しており、更なる安全な肝移植治療を提供し続けます。
(完全予約制)
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