活動・関連情報

  1. 活動・関連情報
  2.  育児支援制度利用教職員の声

育児支援制度利用教職員の声

長谷川 直人    Naoto Hasegawa  准教授     看護学部 成人看護学

本学には、建学の理念とキャリア開発の方向性が合致すると考え2014年に着任させていただきました。現在は主に学部の講義、演習のほか年間で計16週の実習指導、委員会や組織運営、大学院演習への参与のほか、慢性病をもつ人の患者教育や術後急性期患者への看護実践モデルの構築などの研究に取り組んでいます。

着任時は医師・研究者キャリア支援センターの存在や役割を十分に把握してはいなかったのですが、定期的にメール配信され働き方を考えるセミナー」「Jichi Joy Café」等の案内をけて大学内で所属や立場を超えた交流の場があるのはあり難いなあと感じていました。センターの支援内容で自分にとって特に有用であったのが学内保育ルーム「あいりす」で、短期間ではありましたが利用し、現在も登録させてもらっています。妻が第2子を妊娠中に体調が優れず急遽療養を続ける必要が生じ、数日間両親の支援も得られない状況となりました。困って「あいりす」に相談したところ、迅速に利用登録を進めて保育してくださり、無事に仕事にも支障なく乗り越えることができました。その後、子どもは入園したため利用遠ざかっていますが、しばらくは「今日はパパの幼稚園にはいかないの?」と寂しそうに話していました。大学内に一時保育、夜間保育、病児保育があることは子育て世代にとって非常に心強く、ぜひ利用実績に関わらず今後も継続いただけることを願っています。

また、2018年度からの2年間センターの連絡調整会議の構成員を拝命したことで、活動幅広さを実感しました。制度を知ることで利用できるもの、何かの折利用できるであろうことが準備されています。現在はセンターのホームページで情報が一元化されておりますがより利用者目線でわかりやすく、また入職、復職、出産、介護など生活状況が変化した方にタイムリーに情報発信ができるよう連携を取るなど、待つのではなくアプローチする方法がとれればより良いのではないかと思います。

山本 亜紀    Aki Yamamoto  臨床助教     医学部 歯科口腔外科学講座

卒後すぐ自治医大で研修を開始、2年間の派遣期間、3度の産休、育休を経て現在に至ります。派遣先では子供が保育園に入れなかったり、何度か入院してしまったりと綱渡りな生活でしたが、こちらでは幸いにも子供たちは3人とも学内にある私立認可保育園に入園することができ、フルタイムでの復職をしました。派遣に出ている間に保育ルームや病後児保育ができ、保育園の延長保育も20時までに延長されるなどサポート面が充実し、それらをフル活用しながら仕事をしていました。特に保育ルームでは、毎日習い事の送迎や託児をお願いしていました。保育園や保育ルームを最大限に利用しながらのフルタイム勤務でしたが、第1子が小学2年生になるタイミングで20時間の短時間勤務を取らせていただくことになりました。子供が小学校に入ったら楽になると思っていたのですが、我が家の場合は就学後の方が大変でしたので、そのタイミングで短時間勤務に切り替えることができたのは大変ありがたく、理解してくださった職場の上司には大変感謝しております。短時間勤務に切り替えて以降も夜間保育や送迎は利用しており、安心して勤務しております。保育ルームの送迎サポートは廃止されたため、現在は市のファミリーサポートに送迎をお願いしていますが、夫や両親等の協力が期待できない働く母にとって、なくてはならないサービスだと思っています。子供も大きくなり、今では夜間保育のみの利用ですが、今後も子供自身が必要ないというまでは利用していきたいと思います。

高柳 友紀   Yuki Takayanagi  講師     医学部 神経脳生理学部門(尾仲研)

基礎医学部門の教員です。現在子供は認定こども園に通っています。子供が3歳くらいまでは、あいりすの病児保育に幾度となく助けていただきました。自治医科大学の病児保育は、保育と看護のプロフェッショナルが食事・睡眠・遊びについて個人の様子にあわせて対応してくださるため、安心して預けることが出来ます。また、スタッフの皆様には色んな相談にのっていただいたり、子供の成長を共に見守っていただいております。おかげさまで、周りに頼れる親族がいない中でも、欠勤も最低限で何とかここまでやってこられました。ただ、「1日4名、熱は39℃まで」と制限がある中で、絶対に欠席することができない授業や実習の時に預かっていただけなかったらどうしたらよいのか、いまだに解決法は見つかっておりません。また、0歳児の時には子供が待機児童になりましたが、あいりすの一時託児を利用して仕事復帰が出来ました。しかし、基礎系教員の時短勤務ではあいりすの利用時間制限を超えるため、下野市の一時保育も併用しました。育児で体力を奪われる時期、曜日によって違う園に行く負担や慣れない園での子供の人・場所見知り、嵩む保育費用などで心身共に疲弊し、この期間の仕事は特に辛いものでした。今後、待機児童期間の十分な支援もできていくことを期待したいと思います。さらに、育児と仕事の両立において一番難しく感じているのは、働ける時間の減少によるキャリアへの影響です。突然の予定変更が増えて実験計画が立てづらくなり、実験の進行も大分遅れました。育児しながらもキャリアを前進させるために、自分の足りない時間を補ってくれる実験補助員の配置や研究費支援、在宅勤務制度、キャリア形成支援セミナーの開催などがあればありがたいと感じています。

高橋 将文   Masanori Takahashi  准教授     医学部 循環病態・代謝学研究部(武田研) 

基礎系講座の教員として勤務しています。夫婦共働きで、子供を学外の認可保育園に預けています。仕事は、医学部および大学院の講義と研究が主ですが、講義が集中する毎年5-7月と9-10月以外の期間は、主に研究活動や学内の委員会活動などに時間を使っています。保育園に入園した年に、子供の入院という予想外の出来事が起こりました。所属研究室の上司(教授)の理解もあり、その際は年5日ある子の看護休暇制度を使って何とか乗り切りました。2019年4月より裁量労働制が導入されたのを機に、研究教育活動を主とする基礎系講座の教員にとって、育児と仕事の時間を調節する上でとても働きやすくなったと感じています。妻の職場では子が3歳以降も育児短時間勤務を継続できるので、私自身は短時間勤務をしていませんでした。その結果、家事や育児において妻の負担が増えてしまっていたことも事実です。裁量労働制の範囲で上手くやれないかとも思いましたが、育児時短勤務の取得期間が終了する前に、1日7時間の時短勤務を行いました。とても短い期間でしたが、それ以前より、仕事と育児が上手く回っていることを実感しました。男性の育休取得率を上げることを大学は目標としていますが、共働きで育児と仕事を同じように行うのであれば、男性も積極的に時短勤務をとるのも良いのではと感じます。一昨年、キャリアセンターのアクションで、自治医大の医師においては、子が小学生3年を終了するまでは週30時間勤務が可能(特例)となりました。教員にとって、研究時間を捻出することはキャリアを継続していく上で重要なことですが、基礎系講座に所属する教員でも、男女ともに、少なくとも子が小学生になるまでは、必要な時期に週30時間短時間勤務ができるフレキシブルな制度や大学による研究補助者支援などがあると良いと思います。