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看護部

「安心感と温もりのある患者中心の看護を提供します」という理念をかかげ、その看護実践に取り組んでいます。

概要

看護部は、子ども医療センターを含めて、外来診療部門3部署、中央施設部門5部署、入院診療部門31部署、合計39部署の看護単位があり、看護職キャリア支援センター、医療の質向上・安全推進センター、感染制御部、医療情報部、患者サポートセンター、医師・研究者キャリア支援センターにも看護職員を配置しています。 2022年4月1日現在1,440人の看護職員が在籍しています。内、産前産後休暇者10人、育児休暇取得者は89人、育児短時間勤務者は76人と、私立大学病院協議会加盟29病院中二番目に多い数になっています(2021年)。看護部運営は、目標管理によって実践されています。病院の運営方針や理念、看護部の理念・基本方針に則って、年度の目標を定め、BSC(Balanced Score Card)を用いて具体的な目標や評価指標を提示しています。その目標達成のために各部署、各委員会・検討会等が現況分析に基づいた目標設定をし、活動しています。看護師長と主任看護師で構成する委員会9つ、検討会6つの活動をとおして教育や研究、業務の質向上、患者満足に大きく貢献しています。看護提供体制は、固定チームナーシングで、継続した質の高い看護の提供を実現しています。日々の看護はもちろん、チーム目標に掲げた1年間の活動をとおして患者にとっての最良の看護を思考して実践し、成果を出しています。この成果は、固定チームナーシング全国集会等で毎年発表しています。

人材育成

看護の発展には人材の育成が重要です。私たちが育てたい看護師像は「高度先進医療に対応できる高度な専門実践力と患者の生活を支える視点で援助ができ、地域医療に貢献できる看護師」です。「マネジメント力」「対人関係力」「実践教育力」「看護展開力」「看護倫理力」を土台とした研修プログラムをJ-ARISEと命名し展開しています。2011年度から「新人看護職員臨床研修制度」とラダー研修を軸に、看護師のキャリア形成に力を入れてきました。「新人看護職員臨床研修制度」は、「看護基礎技術研修」、「部署異動研修」、「重症救急部門研修」、「他部門研修」の4つの研修で構成されています。「看護基礎技術研修」では約2週間に亘る集合研修で基礎技術を習得します。「部署異動研修」では1年間を通して2部署を異動し、周術期や化学療法を中心とした看護について知識、技術、態度を習得していきます。「他部門研修」は外来部門、薬剤部、検査部門等で体験学習を行い、チーム医療を行っていくうえで必要な他職種・他部署との連携の基礎を作ります。「重症救急部門研修」は集中治療部門や救命救急センターで研修を行います。これらのプログラムを実施することにより、看護部全体で新人看護職員を育てるという気概が生まれ、成長を支えながら、先輩も共に成長する環境が整っています。また、 2020年度より看護の質を保障する上で重要な役割を担う管理者の育成のために、マネジメントラダーを構築し活用を開始しました。

看護師の活動の拡大

地域実践研修として日光市民病院、那須南病院、西吾妻福祉病院、2021年度からとちぎメディカルセンターしもつが、茨城県西部メディカルセンターが加わり、27名の看護師を派遣しています(2022年4月1日)。大学病院では経験できない包括ケア病棟や介護老人保健施設での看護、訪問看護や訪問診療など多くの経験が、患者の退院後の生活をよりイメージした看護実践につながり、大学病院に戻ってからの在宅移行支援で力を発揮しています。附属病院の理念である「地域と連携する医療」の実現ために、患者サポートセンターには多くの看護師を配置しています。看護部の基本方針の「患者のいのちと暮らしを守る看護の提供」のために、病棟看護師とともに入院時から退院後の生活を見据えた支援を行っており、退院前訪問や退院後訪問の数も増えてきました。また、自治医科大学看護師特定行為研修センターへの計画的な入校を進めるとともに、研修修了者の活動促進に向けた取り組みを検討し実践しています。特定行為は、呼吸器、循環器、ドレーン、創傷関連等21区分38行為ありますが、修了者は17区分34行為46名で、2021年度の特定行為実施件数は2,692件(前年度比1.8倍)でした。これは、特定行為が開始されてから最も多い実施件数となっており、医師の業務負担軽減に大きく貢献しています。また、採血や血管確保、血液培養の研修時期を早め、早い時期から多くの看護師が実施できるようにしたことで、採血は70.1%、血管確保は病棟85.7%、中央部門91.5%、血液培養は43.9%と、看護師による実施割合は増加しています。

看護の専門性の追求

2023年4月1日現在で、専門看護師は急性・重症患者看護、がん看護、小児看護、母性看護、の4分野16名、認定看護師は15分野26名、認定看護管理者は12名になりました。高度化、多様化、複雑化する医療の現場で、社会や時代の要請に応えるために、看護職員に対し専門分野の勉強会の開催や院内教育プログラムを担当するなど当院の看護の質の向上に積極的に取り組んでいます。また、実践した看護の評価に値する診療報酬に係る加算算定にも貢献し、病院経営も意識して活動しています。院外活動では看護協会の研修会や講習会、看護師養成施設の講師やセミナーの講師など県内外で幅広く活躍しています。各専門領域の学会での研究発表や看護関係の専門誌・月刊誌への執筆活動も行い、当院の看護実践を広く紹介しています。大学病院の看護部の役割として新しい医療や看護の発展に寄与することがあります。当院では院内の研究活動を看護研究委員会が中心となって支援し、看護職員一人一人の研究のレベルアップにつなげています。この活動を通して研究内容の充実が図れ、学術集会への発表も増加しています。

患者満足度・職員満足度の向上

人材育成も質の高い看護の実践も、患者への最善の医療・看護の提供のために行うもので、患者の満足度に直結するものでなければなりません。看護部患者サービス委員会や各部署で患者満足度調査の結果を分析して、改善のための計画を立案し活動をしました。2022年度の結果では「看護師の相談への対応」に対して、入院では98.8%、外来では98.2%の患者・家族が「満足している」と回答しており、前年度より改善しています。職員満足度調査でも、24の設問のうち8項目が前年度より満足度が上昇しており、他施設と比べても全項目で満足度が高い結果となりました。特に、職場環境、教育、福利厚生の満足度が高く看護部の魅力であるといえます。 固定チームナーシングによる看護体制が、チームのみんなで協働する意識を高め、職場のコミュニケーションを活発にし、ともに成長する組織となってきている結果であると考えます。

臨床研究に関する情報公開について

看護部では自治医科大学臨床研究等倫理審査委員会承認の下、現在下記の研究が実施されています。
対象となった方のプライバシーは厳重に保護されており、公開されることは一切ありません。なお、これらの研究に協力するかどうかは対象となる方の自由であり、協力されなくても診療や看護を受けるうえで不利益が生じることはありません。
研究への協力をご希望されない場合やご質問などがございましたら、各担当者までご連絡ください。