初期研修到達目標

到達目標 チェック項目

以下は1ヶ月ローテート用のチェックリストである。
3ヶ月ローテートの場合にはこの表に記載されている症例数の3倍が到達目標となる。
▲で記してある項目については1ヶ月研修者は到達の必要はなく、3ヶ月研修者のみの到達目標である。なお、医師として必要とされる態度などの一般的事項(良好な医師患者関係の構築、co-medical staffへの適切な対応など)は他科とも重複するので割愛。

A できる(例数が示せるものは例数を記載して下さい)
B 自信がない(例数が記載してあるものはその例数に達しない。例数を記載して下さい)
C できない(参考のため、例数で示せるものは記載して下さい)

A.一般的事項

産婦人科診察法(視診、双合診、触診、echo診 等)の一般的手順が云える。

▲妊婦と胎児(母体と胎児)、双方の状態を同時に把握する習慣が身についた。

以下の書類を記載した。または記載するところを見た。
・母子健康手帳   ・出生証明書   ・死産証書

B.個別事項

1)産科(周産期医学)
プレグノグラム(妊娠経過図)を5例判読した。

プレグノグラムから次の疾患の有無や状態を指摘できる。
・妊娠高血圧腎症
・IUGR(子宮内胎児発育遅滞)
・予定日の妥当性

パルトグラム(分娩経過図)を20例判読した。

パルトグラムを見て、正常分娩、異常分娩の区別ができる。

指導医・助産婦とともに正常分娩5例を経験した。

指導医とともに正常分娩の会陰縫合を2例経験した。

帝王切開
・適応を7つ云える
・助手を3例経験した。

子宮内容除去術を経験した。

▲子宮内容除去術を指導医とともに実施した。

指導医とともに、次の患者を次に示す数以上受け持ち、毎日カルテを書き、治療オーダーを自分で記載した。それぞれの治療法が云える。
2例:多胎妊娠
・切迫早産
1例:妊娠高血圧症候群
・emesis
・前置胎盤

塩酸リトドリン
・使用法が云える。
・その副作用を7つ云える。

硫酸マグネシウム
・使用法が云える。
・その副作用を云える。

超音波で次のものが計れる。
・BPD(胎児大横径)
・FL(大腿骨長)
・EFBW(胎児推定体重)
・AFI(amniotic fluid index)
▲・頚管長
・胎盤位置

正常妊婦の妊婦健診を10例経験した。

NST・CTG(胎児心拍数図)を合計20例判読した。

APGAR値が自分で判定できる。

新生児の足底採血ができる。

新生児の哺乳量、体重変化、黄胆について正常か異常かを判別できる。

2)婦人科および婦人科腫瘍学
次の婦人科良性疾患(良性腫瘍・感染症)の診断・治療方法がいえる。
・良性卵巣腫瘍
・クラミジア感染症

子宮筋腫
・手術適応が云える。
・薬物療法が云える。

子宮内膜症
・手術適応が云える。
・薬物療法が云える。

婦人科癌の診断とstage分類ができる。
・子宮頚癌:何をcheckするか?それがどうなら何期か?
・子宮体癌:何をcheckするか?それがどうなら何期か?
・卵巣癌:何をcheckするか?それがどうなら何期か?

▲stageと組織型および患者背景に応じた婦人科癌の治療法が云える。
・子宮頚癌
・子宮体癌
・卵巣癌

▲白金製剤を含めた抗癌剤の具体的使用法とその副作用について
・どんな副作用があるか云える。
・それら副作用を回避する方策が云える。

▲放射線療法について
・適応
・具体的方法
・副作用
副作用回避法が云える。

次の手術の助手をした。
・3例以上:良性腫瘍(子宮筋腫、卵巣腫瘍など)
・1例以上:広汎子宮全摘または卵巣癌根治手術

▲指導医とともに開腹と閉腹をした。
・開腹
・閉腹

次の疾患の超音波画像を見た。
・子宮筋腫
・卵巣腫瘍(良性および悪性)
▲・腹水

子宮外妊娠
・診断方法が云える。
・治療方針が云える。

3)生殖内分泌・不妊
BBT(基礎体温表)を5例判読した。

不妊症の系統的原因検索法が云える。

排卵誘発剤
・適応
・その副作用
・副作用予防法が云える。

AIHおよびIVF
・その適応が云える
・その手順が云える。

超音波
・卵胞径の計測ができる

▲子宮内膜厚の計測ができる。

▲PCT(post-coital test)を実施した。

▲AIHを実施した。

▲HSG. SHG. HFSを実施した(指導医の立ち合いのもとで)。
・HSG(hysterosalpingography)
・SHG(sonohysterography)+レボビスト
・HFS(hysterofiberscope)

▲次の検査・治療の助手をした。
・1例以上:THL(transvaginal hydrolaparoscopy)
・1例以上:レゼクトスコープ
・3例以上:IVF-ET

▲避妊法の指導ができる。

更年期障害の診断・治療方針が云える。