自治医科大学医学部整形外科学講座(医学教育センター兼務)の才津旭弘先生による、肩関節鏡手術の教育基盤構築を目的としたシミュレータ開発に関する研究課題が、令和8年度科学研究費助成事業(科研費・若手研究)に採択されました。
肩関節鏡手術は低侵襲かつ有効な治療法として広く普及している一方で、その習得は実臨床におけるon-the-job trainingに依存しており、教育の標準化や学習機会の均てん化が課題とされています。献体を用いたトレーニングは有用であるものの、実施可能な施設が限られていることから、時間的・地理的制約に依存しない新たな教育手法の確立が求められています。
本研究では、肩腱板断裂に対する関節鏡手術手技を対象として、安全かつ効率的に習得可能な教育手法の確立を目的としています。ヒト肩関節の骨構造および軟部組織を再現したシミュレータを新たに開発し、実際の手術デバイスを用いた手技の再現を可能とすることを目指します。さらに、医学教育理論に基づいた教育プログラムを構築し、シミュレータを用いたトレーニングの有効性について検証を行います。
本研究により、再現性および客観性を備えた手術教育の実現が期待され、若手医師の技能向上に加え、医療の質の向上および患者安全の確保に寄与することが見込まれま
す。
自治医科大学整形外科学講座では、整形外科領域のみならず他分野との連携による研究も行っています。
広い視野でエビデンスを創出することを目標に、整形外科医療の発展に貢献してまいります。