教授ぶろぐ(超不定期掲載)
私的免疫学ことはじめ (65) AIについて思うこと(1)
2023年6月13日 教授ぶろぐ(超不定期掲載)
最近世間でChatGPTが話題になり始めましたが2022年の11月に発表され、その後5日間で利用者が100万人を超えていたようです。私は気づくのが相当遅かったと言えるでしょう。話を聞いて4月に初めて使ってみましたが、日本 …
私的免疫学ことはじめ (64) 破骨細胞再訪(10) 逆問題の話
2023年4月21日 教授ぶろぐ(超不定期掲載)
話を元に戻すと、今回解きたい問題は、破骨細胞を誘導できるような TNF + XのXは何か? というものでした。我々の結論はX = IL-6だったのですが、IL-1やTGF-βも解の候補ということになります。「解無し(不能 …
私的免疫学ことはじめ (63) 破骨細胞再訪(9) プロジェクトの補遺その2
2023年4月3日 教授ぶろぐ(超不定期掲載)
その興味深い論文のタイトルは”Osteoclast differentiation independent of the TRANCE-RANK-TRAF6 axis”です。このTRANCEとは何か。これは破骨細胞分化因 …
私的免疫学ことはじめ (62) 破骨細胞再訪 (8) プロジェクトの補遺その1
2023年3月22日 教授ぶろぐ(超不定期掲載)
2016年12月号のArthritis Rheumatol.誌の表紙は興味深いもので、RANKLによる破骨細胞分化の横にTNF/IL-6による破骨細胞分化が並んで骨を吸収している模式図です(O’Brien et al., …
私的免疫学ことはじめ (61) 破骨細胞再訪(7) 阻害すべきはJAKだった
2023年2月20日 教授ぶろぐ(超不定期掲載)
IL-6刺激の影響がStat3KOで消失しない謎、それはちょっと調べてみたらすぐに分かりました。ネットサーフィンで大阪市立大学の免疫制御学のホームページに行き当たり、IL-6刺激からc-Fos活性化のシェーマを見てみると …
私的免疫学ことはじめ (60) 破骨細胞再訪(6) また間違えた・・・
2023年1月27日 教授ぶろぐ(超不定期掲載)
それにしても、TNFとIL-6の組み合わせというのは・・・。2000年頃より関節リウマチに対して生物学的製剤としてTNFブロッカーが導入され、その高い効果と即効性により急速に広まりました。ほどなくしてIL-6阻害薬も使え …
私的免疫学ことはじめ (59) 破骨細胞再訪(5) 陰性対照の方で多核細胞?
2023年1月24日 教授ぶろぐ(超不定期掲載)
陰性対照というのは言い過ぎで、TNF + IL-4刺激のウェルの隣りにTNF + IL-6刺激のウェルを置いておいたのです。IL-6はRANKLによる破骨細胞分化を阻害する、というEndocrinology誌の論文を読ん …
私的免疫学ことはじめ (58) 破骨細胞再訪(4) プロジェクトは再び動き出す
2023年1月17日 教授ぶろぐ(超不定期掲載)
解きたい問題はRANKL ≑ TNF + X Xは何か? というものです。 X = RANKL – TNF と言いたいところですが、元々等号ではありませんし、そもそも算数の問題ですらありません。答えは複数存在するのかも …
私的免疫学ことはじめ (57) 破骨細胞再訪(3) 妄想は膨らんだが
2022年12月27日 教授ぶろぐ(超不定期掲載)
TNFの(破骨細胞分化における)役割、それはRANKLの発現を促したり、RANKLの働きを助けたりすることではなく、もっと積極的にRANKL非依存的に破骨細胞分化に関わっているのではないか、という考えに至りました。前回言 …
私的免疫学ことはじめ (56) 破骨細胞再訪(2) TNFとRANKL
2022年12月16日 教授ぶろぐ(超不定期掲載)
関節リウマチ(rheumatoid arthritis, RA)の骨破壊について、大きな衝撃を受けた報告があります。TEMPOスタディという治験結果の報告で、これはRA患者にTNF阻害薬であるエタネルセプトを投与すると、 …