先端医療技術開発センター|当施設からのお知らせ

当施設からのお知らせ

先端医療技術開発センターからのお知らせです。

2016年のお知らせ

2016.12.28

2016年12月22日 本学CDAMTec(ピッグセンター)において、第66回DIRECT研究会 in 自治医大 ハンズオンセミナーが行われました。

「DIRECT」とは「Diagnostic and Interventional Radiology in Emergency, Critical care, and Trauma」の頭文字を取ったもので、救急医療に携わるすべての医療従事者を対象として、救急診療における画像診断・IVRの普及と質の向上を図り、救命率の改善に寄与することを目的としている団体です。

本セミナーは当番世話人である本学放射線科の中村仁康先生が企画運営ならびに医療技術トレーニング部門の菱川・伊澤医師が総括担当となり実施されました。全国からの参加応募者の中から5名の救急救命医や放射線科医が選出され、多数のインストラクターの指導の下、ブタを用いたトレーニングが実施されました(参加者総数20名以上)。今後も定期的なセミナー開催が予定されており、緊急外傷IVRトレーニングにおけるCDAMTec(ピッグセンター)の役割が期待されます。

第66回DIRECT研究会 in 自治医大 ハンズオンセミナー

2016.12.09

2016年12月2日にCDAMTec(ピッグセンター)において「第29回SSTT標準コースin自治医大」が開催されました。

第29回SSTT標準コースin自治医大

外傷外科手術は一人の優秀な外科医だけで完遂できるものではなく、チームワークが重要な要素と考えられております。外傷外科手術治療戦略コース(Surgical Strategy and Treatment for Trauma; SSTT) の目的は、日常的に外科臨床に従事している外科医もしくは救命医と手術室(救急初療室)にて勤務する看護師の外傷外科手術チームが、重症外傷患者手術に対してどのような治療戦略で臨み、戦術(術式)を決定していくのかを習得することにあります。

この度CDAMTec(ピッグセンター)において本学救急部(実習責任者:室野井智博医師)ならびに島根大学医学部Acute Care Surgery部門 (教授:渡部広明医師)の共同主催により「第29回SSTT標準コースin自治医大」が開催されました。総勢約40名の医師・看護師のサポートの下、3グループの外傷外科手術チームがコースを受講しました。緊迫した状況の中、各受講者は真剣にタスクに取り組んでおりました。今後も緊急外傷手術トレーニングにおけるCDAMTecの役割が期待されます。

2016.11.24

2016年8月8日、9月7日両日にCDAMTec(ピッグセンター)において、本学神経内科学部門 村松教授らによる、筋萎縮性側索硬化症(ALS)の遺伝子治療を目的とする前臨床実験が行われました。当日、テレビ朝日「報道ステーション」の富川悠太キャスターらスタッフの皆さんが見学・取材されました。実験の模様は、11月23日テレビ報道されました。

筋萎縮性側索硬化症(ALS)の遺伝子治療を目的とする前臨床実験

筋萎縮性側索硬化症(ALS)は国内患者9千人の神経変性疾患で、現在病勢の進行を止める根本治療は存在しません。本学神経内科学部門の村松慎一教授はALSの運動ニューロンにおいてRNA編集酵素adenosine deaminase acting on RNA 2 (ADAR2) の発現が低下していることに注目し、ADAR2遺伝子を搭載したベクターを用いた遺伝子治療を東京大学の郭伸先生とともに開発しております。村松教授らは、既に孤発性ALSの分子病態モデルマウスにおける進行性運動機能低下と運動ニューロン死を阻止することに成功しており、今回は実験用ミニブタを用いた前臨床実験を実施しました。

実験当日は、麻酔科 五十嵐孝准教授、医療技術トレーニング部門 菱川修司准教授の協力のもと、実験ブタの脊髄腔内に改良型AAVベクターを注入し、目的とする遺伝子を脳脊髄の神経細胞に発現させる実験が行われました。今後も本研究の発展と臨床での実現が期待されます。

2016.09.21

2016年9月14日(水)自治医科大学CDAMTec(ピッグセンター)において、自治医科大学附属病院研修医を対象とした動物実習が開催されました。

動物実習

この度2016年9月14日(水)に、自治医科大学CDAMTec(ピッグセンター)において、研修医の外科系手技の習熟ならびに知識の向上を目的とした「研修医外科実習」が開催されました。(総括責任者:卒後臨床研修センター 副センター長 細谷好則教授)

実習当日は、初めに菱川修司医師(医療技術トレーニング部門准教授)から実習内容の説明が行われ、その後外科系各種の実習が開始されました。実験ブタ2頭を用いて、消化器外科部門(指導者:遠藤和洋医師ら)からは「鏡視下胃切開術」「開腹術」「肝臓切除術」「腸管吻合術」等、呼吸器外科部門(指導者:山本真一医師)からは「分離肺換気処置」「開胸術」「肺葉切除術」等、さらには救急部門(指導者:伊澤祥光医師)から「救急外傷トレーニング」等の指導が行われました。緊迫した状況の中、研修医(計17名)はそれぞれのタスクに真剣に取り組んでいました。

参加者からは「貴重な体験をありがとうございました。このセミナーにより外科医を目指すモチベーションを高めることが出来ました。できればもう一度受講したいです」などの感想が述べられていました。今後も、外科系研修医教育実習の拡充が期待されます。

2016.09.20

自治医科大学医学部卒業生の中野光司先生(大分県・39期)が、CDAMTec(ピッグセンター)において本学短期実習研修を受講されました。

本学短期実習研修

自治医科大学では、本学卒業生を対象に、今後習得が必要と考えられる知識や医療技術に関して、希望に応じて短期間で集中的に習得できるように短期実習研修 (1~2週間)コースを設けています。

今回、大分県出身の中野光司先生(自治医大39期)が同制度を利用して、2016年9月の5日間、CDAMTec(ピッグセンター)において各種外科手技トレーニングを受講されました。今回は主に人工血管を用いてマイクロスコープまたはルーペを用いた血管吻合トレーニングが行われました。

研修を終えた中野先生からは「自分の手技の足りない点を理解し、その上で指導を受けながら再度実行することで、より確実な効率の良いスキルアップに繋げることが出来きました」との感想が述べられました。
今後の中野先生のご活躍が期待されます。

2016.09.13

2016年9月9日CDAMTec(ピッグセンター)において、自治医科大学医学部2年生を対象とした早期臨床体験セミナーが行われました。

早期臨床体験セミナー

自治医科大学では医学部2年生の希望者を対象に、臨床医学に対する強い動機付けを目的とした選択セミナー(Pre BSLセミナー)を実施しております。移植外科、麻酔科、救急医学、集中治療医学、形成外科学部門の担当医師が、それぞれの専門分野における医療技術や知識を教育するカリキュラムです。

2016年9月9日、CDAMTec(ピッグセンター)において、同セミナーの課題の一つであるマイクロサージャリー体験実習が行われました。(講師:移植外科眞田幸弘医師)医学部2年生5名が、初めに微小血管吻合の基礎的な知識に関する説明を受け、その後手術室において実際のマイクロスコープを用いたトレーニングに取り組みました。受講生からは「外科医療に対する興味がより強くなりました。早く臨床医学を学びたいです」などの感想が述べられました。

2016.09.06

2016年9月2日、古尾谷全国知事会事務総長がCDAMTec(ピッグセンター)をご視察されました。

古尾谷光男氏には2016年4月より本学理事・評議員を務めていただいております。この度、本学をより深く知るための視察の一環として、先端医療技術開発センターの手術室、ICU室、MRI/CT室等を見学されました。手術室では実習のために準備中のマイクロサージャリーシステムをご覧いただき、准教授 菱川修司(医療技術トレーニング部門)より当センターの設備とその利用状況について説明いたしました。古尾谷氏からは「素晴らしい施設を視察できました。これからもブタを用いた医学教育や研究活動に日々研鑽してください」との激励のお言葉を頂きました。

古尾谷全国知事会事務総長視察

2016.08.10

CDAMTec(ピッグセンター)において2016年7月28日、8月4日両日に高校生を対象とした医師体験セミナー「手術体験実習」が開催されました。

医師体験セミナー「手術体験実習」

本学では広報活動の一環として、地域医療を担う総合医を目指している高校生に対し1泊2日の日程で「医師体験セミナー」を開催しており、今年も事前の選考を通過した全国の高校生40人が2回に分かれてセミナーに参加しました。

同プログラムの中でも、参加者から毎回好評を得ている「手術体験実習」が7月28日、8月4日両日にCDAMTec(ピッグセンター)で開催されました。

本活動にご賛同・協力していただいた医師・看護師の指導の下、手術着を身に着けた高校生が「清潔手洗い」「手術糸結び」「ダヴィンチ手術」「止血操作」「電気メス操作」「マイクロサージャリー」「挿管・呼吸管理」などの医療技術を体験しました。特にセミナーの目玉である「ダヴィンチ手術体験」では、高校生が直接コンソールを操作し、実際にロボットを稼働させる模擬手術に真剣な表情で取り組んでいました。参加者からは「他の医師体験セミナーとは比べものにならないくらい内容が豊富で本当に楽しかったです。医師になりたいという気持ちがより強くなりました。」との感想を聞くことができました。(同活動は2016年8月1日の下野新聞朝刊に掲載され、また7月28日のNHK宇都宮放送局「とちぎ640」にて放送されました。)

2016.08.05

2016年7月29日、門山泰明 全国都道府県議会議長会事務総長がCDAMTec(ピッグセンター)をご視察されました。

門山泰明氏には昨年11月より本学評議員を務めていただいております。本学をより深く知っていただくために、このたび先端医療技術開発センターの視察が行われ、ピッグセンターの手術室、ICU室、MRI/CT室等をご見学されました。手術室では実習のために準備中のロボット支援手術システム(da Vinci)をご覧いただきました。准教授 菱川修司(医療技術トレーニング部門)からは当センターの設備とその利用状況について説明があり、当センターで行われているブタを用いた医学教育や研究活動について、理解を深めていただきました。

門山泰明 全国都道府県議会議長会事務総長 先端医療技術開発センター視察

2016.05.26

2016年5月19、20日両日に自治医科大学CDAMTec(ピッグセンター)において第17回自治医科大学ATOMコースが開催されました。

ATOMコース(Advanced Trauma Operative Management、外傷外科トレーニングコース)は、胸腹部の貫通性外傷に対する手術管理に必要な外科的知識と手技を学ぶための1日で行われる教育トレーニングコースです。同コースは米国コネチカット州ハートフォード病院の外科医レンワース・ジェイコブ医師によって開発され、米国東海岸を中心にカナダ、アフリカ、中東へも広く普及し、2008年より米国外科学会外傷外科委員会が管理、運営しております。我が国では、米国より本コースを担当する外傷外科医を招聘し2008年12月自治医科大学においてアジア圏内で初めてのATOMコースが開催されました。尚同コースは、新専門医制度における外科専門医修練カリキュラム(3‐(8)外傷の修練)の一つとしてカウントされることにもなりました。

この度自治医科大学CDAMTec(ピッグセンター)において第17回自治医科大学ATOMコースが開催されました。49名の医師・看護士・技師のサポートの中、6名の医師(救急医・外科医)がコースを受講しました。緊迫した状況の中、各受講生は真剣にタスクに取り組んでおりました。今後も緊急外傷手術トレーニングにおけるCDAMTecの役割が期待されます。

第17回自治医科大学ATOMコース

2016.03.22

2016年3月17日(木) 自治医科大学CDAMTec(ピッグセンター)において、全国の医学生を対象とした手術手技セミナー(レフォーセミナー)が開催されました。

手術手技セミナー(レフォーセミナー)

自治医科大学附属病院では毎年、アラン・レフォー教授及び外科学講座医師が中心となり、全国の医学生を対象とした手術手技セミナー(通称レフォーセミナー)を開催しております。これは、近い将来不足することが懸念されている外科医の育成と確保、及び当院の研修医確保を目的としたセミナーです。

同セミナーのプログラムの中でも、参加者から毎回好評を得ている「手術体験実習」が3月17日(木)にCDAMTec(ピッグセンター)手術室内で開催されました。アラン・レフォー教授による開催挨拶の後、医療技術トレーニング部門の菱川修司准教授が実習内容を解説し、各種の実習が開始されました。手術着を身に着けた医学生8名は、担当医師の指導の下「開胸開腹手術」「鏡視下手術」「Ex-vivo Training」「マイクロサージャリー」などに真剣な表情で取り組んでいました。参加者の一人は「貴重な体験をありがとうございました。このセミナーにより外科医を目指すモチベーションを高めることが出来ました。できればもう一度受講したいです。」との感想を述べていました。

2016.03.22

2016年2月29日(月)「医・理工連携5周年記念シンポジウム 自治医科大学&埼玉大学」の一環で自治医科大学先端医療技術開発センター(CDAMTec、ピッグセンター)の見学ツアーが開催されました。

医・理工連携5周年記念シンポジウム 自治医科大学&埼玉大学

自治医科大学と国立大学法人埼玉大学は、医・理工連携の推進、教育及び研究の一層の充実を図るために学術交流の協定を締結しております。本シンポジウムは協定締結5年目の節目に当たり、特別企画として、自治医科大学の附属病院、基礎研究棟およびピッグセンターの3か所の見学ツアーが実施されました。各施設の担当教員と見学者の間で意見交換が積極的に行われたことで、自治医科大学と埼玉大学の連携の強化と、今後の教育や研究の進展が期待されます。

ピッグセンターの見学に訪れた9名の大学院生には、手術室、飼育室、ICU室、MRI/CT室およびロボット支援システム等、本学特有の実験施設を目や肌で感じて頂きました。見学後のアンケートでは、「大動物実験の重要性が判った」「現在実施している研究成果をブタで実証したい」「ピッグセンターの施設を利用して研究を行いたい」等の感想が述べられていました。

2016.03.02

2016年2月27日(土)自治医科大学先端医療技術開発センター(CDAMTec、ピッグセンター)において「第8回 脳死下臓器摘出シミュレーションセミナー」が開催されました。

第8回 脳死下臓器摘出シミュレーションセミナー

「脳死下臓器摘出シミュレーションセミナー」は平成20年度「大学病院連携型高度医療人養成推進事業」の支援を受けて発足した「東関東・東京高度医療人ネットワーク」の活動の一環として始まりました。「東関東・東京高度医療人ネットワーク」とは、東関東・東京に位置する筑波大学・東京大学・千葉大学・東京女子医科大学・自治医科大学の5つの大学病院が緊密に連携・協力し、それぞれの得意分野による相互補完を図り、従来の枠を超えて研修を提供するという取組です。本セミナーは将来、心臓外科・呼吸器外科・消化器外科・肝胆膵外科・腎臓外科・泌尿器外科を志す若手医師らに対して、大動物モデルを利用し臓器摘出を経験することで、迅速で正確な手技を習得してもらうことを目的としています。そのため、同事業終了後も連携大学病院協力のもと継続して実施しており、この度、CDAMTec、ピッグセンターにおいて「第8回 脳死下臓器摘出シミュレーションセミナー」が開催されました。

今回で8回目となる本セミナーでは、東京大学・東京女子医科大学・筑波大学・自治医科大学から計7名の若手医師が参加し、東京大学呼吸器外科の安樂真樹先生ならびに本学移植外科の浦橋泰然講師の指導の下、実験ブタを用いた臓器摘出の実習が行われました。セミナー終了後の参加者アンケートでは「解剖の理解が深まった」「臓器摘出の手順について理解できた」「実際に自分の手を動かして手技体験ができ良かった」等の感想が述べられていました。

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