初期研修の2年間と3年目は興味のある科を比較的自由に選ぶことができ,内科外科を通して幅広く経験することができました.2016年には新しく地域外科研修のシステムが確立し,私は第1号として関連病院の1つである芳賀赤十字病院に2か月研修に行きまし私は2015年に富山大学を卒業し,自治医科大学附属病院で初期研修を行い卒後3年目に消化器外科に入局しました. 現在5年目で1歳の子供を育てながら新小山市民病院で勤務しています.

た.大学病院ではあまり扱われないヘルニア,虫垂炎,胆嚢の手術はもちろんのこと,多くの癌症例の術野に入り手術漬けの2か月を送りました.この時期に教えていただいた知識や技術は,私の外科医としての礎の一部になっていると強く感じています.2年目の後半だったこの時期に消化器外科に進もうと決意し,時期を同じくして結婚しました.

初期・後期研修を通して,消化器外科・心臓血管外科・小児外科・乳腺外科・呼吸器外科の順にローテートし,外科専門医に必要な症例を経験しました.

後期研修のローテート中に妊娠が判明したため,消化器外科以外の科は妊娠中に回ることになり不安でいっぱいでした.しかし医局長が適宜相談に乗ってくださり,私の体調に合わせて適切な科を過不足なくローテートできるよう,便宜を図っていただきました.佐田教授をはじめとしグループ長,医局長,医局の先輩医師はもちろんのこと,ローテート先の先生方にもお気遣いいただき恵まれた環境で経験を積むことが出来ました.おかげで無事に症例数を集めることができ,同期に遅れることなく外科専門医の受験資格を得ることが出来ました.

当科には現在,消化器外科・乳腺外科・大学院を合わせて15名の女性医師が在籍しています.子育てをしながら働いている女性医師も多く,外科医としてのキャリアはもちろんのこと,ライフワークバランスや子育て相談まで多岐にわたり相談させていただいています.妊娠出産育児において多くのアドバイスをいただき,大変心強いです.

ライフプランや働き方は各家庭によってそれぞれだと思いますが,現在の私は医局や勤務先のサポートをいただき,同僚の先生方のご協力・ご好意の元で時短勤務をしています.

家事・育児・仕事の両立は容易ではありませんし現在両立出来ているとは全く思いません.それでも勤務時間内は時間の許す限り患者と向き合い,外来や手術を行い,帰宅してからは子供の成長を見守りながら家族との時間を大切に日々を過ごしています.

産前産後を通し現在に到るまで,本当に医局・関連病院の先生方には感謝しかありません.

多様な働き方に寄り添ってくれる医局は全国でも当科を置いて他にはありません.外科に興味のある女性医師も男性医師も是非見学にいらしてください.お待ちしています.