診療科のご案内

患者のみなさまへ・ご紹介いただく先生方へ

麻酔について


 手術をお受け頂く際には、痛みを取るために必ず麻酔が必要になります。 『麻酔』にはいくつかの種類がありますが、大きくわけて全身麻酔と局所麻酔(脊椎くも膜下麻酔と硬膜外麻酔)があります。それぞれ一つで行うときと、両方を一緒に行うときがあります。
ここでは全身麻酔、脊髄くも膜下麻酔、硬膜外麻酔についてご説明します。

 麻酔方法に関しては手術内容、患者さまの状態を十分踏まえて、最も良い方法を選択させていただきます。

  1. 全身麻酔
    頭の先から足先まで(全身)ぐっすりと寝て、痛みをとり、手術中に動かないようにする のが、全身麻酔です。眠る注射薬やガスの麻酔薬を用い、手術中の意識を失くします。意識がなくても体は痛みを感じますので、必要に応じて痛み止めの薬を一緒に使用します。また手術中に不意に体が動くと非常に危険なため、筋肉の動きを止める薬も用います。これらの薬を使うことによって、一時的に自分の力で呼吸をすることが難しくなります。このため、麻酔中はチューブや特殊なマスクを口や鼻から入れて、人工呼吸器を使って呼吸を安定させます。手術が終わり、麻酔から覚める直前に、これらのチューブなどは抜きます。
  2. 脊髄くも膜下麻酔
    局所麻酔の一つで、お腹や足の手術に用いられます。手術台の上で横向きになり、背中から細い注射針を刺して麻酔薬を注入します。およそ4~6時間くらい、効果が続きます。麻酔が効いている間は両足が動かなくなります。十分な麻酔効果が得られない場合があり、途中から全身麻酔へ移行することもあります。
  3. 硬膜外麻酔
    局所麻酔の一種で、上腹部~下半身の手術に用いられます。手術台の上で横向きになり、背中から特殊な針を刺して、脊髄の近く(硬膜外腔)に細い管(カテーテル)を入れます。手術終了後もカテーテルから局所麻酔薬を流し続け、傷の痛みを軽減させることが可能です。術式によって異なりますが、術後2日間程度カテーテルを留置し痛み止めを流しておきます。

 そのほか、超音波エコーガイド下での末梢神経ブロック法を併用し、術後の痛みを和らげる方法も行っています。小さいお子さんに対する小児麻酔においても、十分にトレーニングを終えた専門医が担当いたします。

 さらにこれら麻酔法に関する合併症、麻酔を受けていただくにあたり必要となる処置や手技についても、手術前にご説明させていただきます。
 ご不明な点やご質問がございましたら、いつでも麻酔科医までお尋ねください。麻酔に関して、ご不安なこと、ご質問は、遠慮されることなく、いつでもご相談ください。専門のトレーニングを受けた麻酔専門の医師が丁寧に、ご説明いたします。

外来診療

麻酔科の紹介患者診療スケジュールは、こちらをごらんください。

診療実績

当院麻酔科の手術部における特徴は、心臓血管外科手術をはじめとして重症合併症を持つ患者の手術が非常に多いことであり、毎年増え続ける手術を安全に、また痛みストレスの少ないように受けてもらえるように、日夜努力をしている。医療過疎と言われる埼玉県の地域医療の要として、手術需要を満たす上でも非常に重要な役割を果たしている。心臓外科の他にも、腹部手術、呼吸器外科、脳外科、産科、婦人科、泌尿器科をはじめとした大手術が多く、年間手術件数約7,000件のうち、局所麻酔を除く、約5,000件の手術を麻酔科で管理している。最近では、全身麻酔の他、超音波ガイドによる神経ブロックを積極的に行うことにより、安全で効果的な術中、術後鎮痛もできるようになっている。

近年、患者の高齢化も進む中で、手術患者の重症度も以前より上がっており、さまざまな術前合併症をもつ患者が増えている。手術内容、侵襲度、患者の術前状態を十分に評価した上で、必要に応じた適切なモニタリングとその解釈、麻酔法、使用薬剤の選択、輸液、輸血管理を行うことで、より安全で質の高い麻酔を行うことを目標としている。また、全国に先駆けて院内統一指示による周術期深部静脈血栓症および肺動脈塞栓症の予防策を策定・運用し、不幸な合併症の予防に努めている。

全手術件数の1割強が緊急手術症例であるが、緊急性を十分に考慮して速やかに対処している。心臓血管外科緊急手術では、救急車から直接手術室へ搬入して直ちに手術を行うという体制も確立している。

また、中央手術部と集中治療部との間には常に密接な連携が維持されており、いつでも全診療科横断的に協議、協診、治療が可能な診療科連携も確立されているため、不幸にして予期せぬ合併症が生じても、重大な後遺症を残さず良好なレベルでの社会復帰が得られるよう麻酔科医がキーマンとなって迅速かつ適切に対処できるような体制を維持している。

手術件数の推移

科別手術数(総数:予定、緊急を含む)
手術担当科 手術件数
1 外科 1,043
2 眼科 1,495
3 救急部 4
4 血液科 11
5 呼吸器外科 421
6 産科 206
7 歯科口腔外科 154
8 耳鼻咽喉科 669
9 循環器科 188
10 消化器科 15
11 心臓血管外科 1,029
12 腎臓科 93
13 整形外科 398
14 脳神経外科 152
15 泌尿器科 390
16 皮膚科 185
17 婦人科 537
総 計 6,990

麻酔科管理件数はこのうち、局所麻酔手術を除く、約5,000件。


集中治療部診療実績

近年、症例数の増加に伴って心臓血管外科、呼吸器外科の占有率が増え、脳卒中、感染症、薬物中毒などの多くの内科系重症患者さんが、救急病棟での滞在を余儀なくされ、集中治療部に入室できるのは、多臓器不全症例あるいは高度の血液浄化法を必要とする腎不全に限られているのが現状である。今後も、救急病棟や一般病棟と協力してベッド運営を効率的に行い、地域の急性期中核病院として、重症緊急症例を常に受け入れられるように努力していくつもりである。

疼痛管理診療実績

  1. ペインクリニック
    • ・外来日:火曜日、水曜日、金曜日(外来診療をご参照ください)
      ・疾患内訳:新患1割、再来9割である。
      帯状疱疹および帯状疱疹後神経痛、術後創部痛、顔面神経麻痺、腰痛、頭痛、反射性交感神経性萎縮症、虚血性下肢痛などがある。
  2. 緩和チーム
  3.  院内緩和チームの一員として、入院患者さんの癌性疼痛、関連痛に対する神経ブロックをはじめ、物理療法、薬物療法など、きめ細やかな疼痛緩和診療を行っている。

  4. 治療成績
  5.  急性疼痛(Acute neuropathic pain)に関しては、発症から受診までの期間が短ければ短いほど治療効果が高いとされる。急性期治療が不十分な場合に慢性疼痛化する症例もあるが、その数は数%程度である。
     一方、慢性疼痛疾患は元来難治性であるため、その治療も極めて困難を極めることが多い。当科においてもWHOの疼痛治療指針に従って患者教育を行うことに注力している。

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