診療科のご案内

病理診断科/病理部

病理部目標

"迅速かつ正確で質の高い病理検査の提供"

年度目標
2016年度 年度目標 「精度管理の維持」
2017年度 年度目標 「作業手順のみえる化による業務の改善」
2018年度 年度目標 「業務の安全性の確保と迅速性の改善」
2019年度 年度目標 「標本作製技術の向上と適切な作業の実施」
2020年度 年度目標 「業務連携と優先順位の判断」

スタッフ紹介 (2020年11月現在)

病理部長(病理専門医)・教授 田中 亨
医員(病理専門医・細胞診専門医)・教授 大城 久
医員(病理専門医)・助教 蛭田 昌宏
医員・臨床助教 秋元 真穂
主任臨床検査技師(細胞検査士・認定病理検査技師) 河野 哲也
専任臨床検査技師(細胞検査士・認定病理検査技師) 中村 啓子
臨床検査技師(細胞検査士・認定病理検査技師) 織田 聖月
臨床検査技師(細胞検査士) 小島 朋子
臨床検査技師(細胞検査士・認定病理検査技師) 細田 健太
臨床検査技師(細胞検査士) 猪山 和美
臨床検査技師(細胞検査士) 須田 さおり
ラボランチン(臨床検査技師)

診療部の特徴

剖検、組織診、細胞診等、センター内でオーダーされるあらゆる病理検査材料に対して、効率的で精度の高い診断結果を提供している。同時に、研修医CPC等の教育活動、各科の臨床研究への参画も行われる。遺伝子検査などは、適宜、外部委託にて実施している。
病理検査依頼はすべてオーダーリングシステムを採用し、結果報告は電子カルテから参照でき、画像情報も提供している。組織材料においては、バーコード管理を導入し、切り出し図作成と同時にカセットを印字し、切り出し準備が不要となる作業システムを構築した。また、カセット材料の組織片画像を取り込むことにより、包埋時の画像確認も可能としている。薄切作業は、カセットのQRコードを読み取らせ、そのカセットの登録情報をスライドガラスに印字しながら1件完結方式にて標本作製を実施している。

病理業務の実績と特徴

2019(令和元年)年は、31体の剖検と、11,132件の組織診、6,062件の細胞診を、常勤病理医5名と非常勤医員1名で分担担当した。

年間統計

組織診件数 術中迅速組織診 細胞診件数 術中迅速細胞診 剖検 剖検率
2019年 11,132 606 6,062 205 31 4.6%
2018年 10,629 598 6,273 225 26 3.9%
2017年 10,356 665 6,243 249 40 6.8%
2016年 10,355 603 7,382 200 33 5.7%
2015年 10,270 585 7,995 192 24 5.4%
2014年 10,184 507 7,946 177 37 8.5%

診断業務の運用

検体受付から標本作製、検鏡、報告、検査材料および報告書の保存まで、部内で適正な処理・診断を行い、再検・検索が容易な標本管理を行う。病理システムにおいて、病理結果の未読既読管理システムを構築し運用している。

精度管理

組織診・剖検報告に関しては、電子カルテへの報告の他に、印刷した報告書の再チェックを行う。細胞診では、細胞検査士によるダブルスクリーニングを行い、疑陽性以上あるいは問題症例については病理医の確認を経て、細胞像も添付して報告する。

臨床病理カンファレンス

研修医CPCは月1~2例実施。臨床との症例検討は、定期的に開催される腎生検症例、内視鏡検査症例、呼吸器症例カンファレンスへの出席の他、症例に応じて、総合カンファレンスへ参画し、婦人科・乳腺外科との細胞診ディスカッションも随時実施されている。

臨床業務以外

臨床側の学会発表への病理画像提供、研究用の標本作製。

個人情報の保護

病理部に集まる患者の個人情報の保護に充分な注意を払い、不正な情報漏出のないよう管理する。

医療安全管理について

病理における医療事故の特徴

病理検査は、疾病の確定診断や術前の検査など、患者の治療そのものに大きく関わり影響するものであり、臨床側による検査中の取り違えや検査室内における検体の取り違えや紛失・診断に関わるミスなどはあってはならないものであるとの心構えと、発生したミスを誤診・医療過誤に結びつけない細心の注意が病理・臨床双方に求められる。

臨床による検査の取り違え・事故

a. 組織診における医療事故

  1. 確認不足による患者の取り違え。
  2. 検体提出と提出書類(依頼伝票)の不一致。
  3. 検体提出・保存方法の誤りによる検査不能。
  4. 検体採取量の不足による検査不能。
  5. 手術材料の処理作業に起きた間違いや取り違え。
  6. オーダー入力の誤り。
防止対策
  1. 検査前の患者の確認が十分にされているか。
  2. 提出検体と依頼伝票が一緒に提出されているか。
  3. 依頼伝票には患者基礎情報・臨床所見・臓器名等の必要事項が正しく入力されているか。
  4. 検体は原則としてホルマリン固定(10%中性緩衝ホルマリン)で、特殊検査を必要とする検体は未固定で提出されているか。
  5. 提出された検体には、患者基礎情報が記入されたラベルが添付されているか、または直接記入されているか。
  6. 検体は採取後速やかに提出する事が原則であるが、不可能な場合、特に未固定検体は適切な場所・温度(冷蔵庫等)で保管されていたか。
  7. 採取された検体量は充分であったか。
  8. 手術材料は正しく処理(リンパ節処理・写真撮影等)されているか。
  9. オーダー入力が正しくされているか。

b. 細胞診における医療事故

  1. オーダー入力の誤り。
  2. 検体と依頼紙が一緒に提出されない行方不明になった・兼用検体であることが明記されておらず、検査が不能になった。
  3. 検体提出・保存方法の誤りにより検査不能になった。
  4. 検体採取量の不足により検査不能になった。
防止対策
  1. オーダー入力が正しくされているか。
  2. 依頼伝票と検体が一緒に提出されているか。
  3. 兼用検体(細菌検査と病理検査・一般検査と病理検査等)であることが明記されているか。
  4. 検体処理が可能な業務時間内に提出されたか・時間外提出の連絡はあったか。
  5. 提出された検体には、患者基礎情報が記入されたラベルが添付されているか、または直接記入されているか。
  6. 細胞診検体は細胞変性・凝固をきたし易く、採取後速やかに提出する事が原則であるが、提出不可能な場合に適切な場所・温度(冷蔵庫等)で保管されていたか。

病理検査室内における検査の事故

  1. 検体受付から標本作製までの作業工程中での取り違えや紛失。
  2. 他検査との兼用に気づかず検査不能になった。
  3. 標本判読から報告書作成までの間の取り違え・入力ミス。
防止対策
  1. 検体が依頼伝票と一緒に提出されているか、記載されている患者情報が正しいか。
  2. 検体量は充分か、他の検査項目の有無、兼用検体の可能性の確認を行う。
  3. 受け付け入力が正しく行われたか。
  4. 切り出し・包埋・薄切作業中に無理がないか、可能なら二人で作業をチェックする。
  5. 判読時の標本取り違えを避けるため、プレパラート順と検体番号順を一致させる。
  6. 仕上がった標本の染色依頼が正しいか、染色性に矛盾はないか。
  7. 仕上がった標本と依頼伝票に取り違えはないか。
  8. 判読・結果入力は正しくされているか標本と依頼伝票が一致しているか、判読にバーコード呼び出し機能を活用する。
  9. 報告は可能な限りダブルスクリーニング・ダブルチェックを実施し、診断精度の向上・表記ミス削減に努める。
  10. 報告書が正しく印刷されたか。

解剖における確認事項

  1. 主治医から家族に対して、剖検に関する諸事項(皮切・摘出範囲・保存臓器・火葬処理・検査結果の説明手順等)の充分な説明が行われていること。
  2. 依頼医師の所属・氏名等の確認。
  3. 患者の基礎情報(氏名・感染症の有無・開頭の有無等)の確認。
  4. 解剖に必要な書類(病理解剖依頼書・剖検仮申込書・剖検に関する遺族の承諾書)は提出されているか。
  5. 必要事項(特に承諾書の遺族の署名・捺印、開頭の有無についてのチェック・家族連絡先・職業歴)が正しく記入されているか。
  6. 剖検室内コールドルームに安置されたご遺体の氏名が確認できるか。
  7. コールドルームの電源は入っているか。

所有機器

  • 病理支援システム
      松浪硝子 Path Window
  • カセットレーザープリンター
      アイアールメディカル LCP-101
  • フロストプリンター
      松浪硝子 FINE FROST PRINTER 2台
      松浪硝子 FINE FROST PRINTER MINI
  • プロセッサー
      サクラファインテック EPT300
      サクラファインテック VIP6AI
  • 包埋センター
      サクラファインテック ティシュー・テック TEC6
      サクラファインテック ティシュー・テック TECプラス
  • 染色装置
      サクラファインテック ティシュー・テック プリズマ プラス + グラス ジー2 連結装置
      サクラファインテック ティシュー・テック プリズマ プラス 2台
      アジレント Artisan
      アジレント Autostainer Link48 + PT Link
      ロシュ ベンチマークULTRA
  • 液状化細胞診
      ロシュ Cellprep AUTO
      サクラ ティシュー・テック オートスメア
      MBL TACAS Slide
  • 凍結
      サクラファインテック Histo-Tek PINO
      ライカ CM1950 2台
      ライカ CM1900
  • ダイヤモンドバンドソー
      メイワフォーシス BS-300CL-A
  • 画像解析装置
      インディカラボ アぺリオHALO
  • バーチャル装置
      浜松ホトニクス Nanozoomer 2.0RS
  • ティッシュ・アレイヤー装置
      東屋医科器械 KIN-2型
  • マイクロウェーブ装置
      東屋医科器械 MI-77型
  • 蛍光観察装置
      オリンパス FSX 100
  • 未染色標本保管
      Para-Mate

臨床研究についての情報公開

自治医科大学附属さいたま医療センター病理部では、下記の臨床研究を実施しております。

  • 放射線・化学療法後の癌細胞生存機構の解析(PDFダウンロード
  • 膵癌の脈管浸潤、神経浸潤とその制御因子に関する臨床病理学的観察研究(PDFダウンロード

後期研修に関する問い合わせ

専門医研修プログラムないし後期研修に関するお問い合せは田中 亨(たなか あきら)教授まで直接ご連絡下さい。また、見学も随時受付中です。
e-mail:atanaka@jichi.ac.jp 

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