診療科紹介
診療体制
当科は総合医学第1講座の腎臓内科部門を担っており、入院、外来、透析の3部門より構成されています。 入院ベッド数は22床で医局員とレジデントからなるチームによる診療をおこなっています。 1チーム10~15名の患者さんを担当しています。外来診療は毎日2診体制で腎臓内科専門外来をおこなっています (当センターの外来受診は、当センター宛ての紹介状と事前のご予約が必要です)。 透析ベッドは19床で腎臓内科の担当医師2名と臨床工学技士、看護師によるチーム医療をおこなっています。 腹膜透析にも対応しています。腎移植は自治医科大学本院の腎臓外科や近隣の腎移植実施医療機関に紹介しています。
治療方針
入院診療では腎疾患全般を幅広く診療しています。毎週火曜日に症例カンファレンスと教授回診を行い、科内で診断および治療方針を統一して診療にあたっています。
外来診療では地域の先生方との診療連携に力を入れ、検尿異常や腎機能低下の疑われる症例は積極的にご紹介いただき、当科で精査した後、逆紹介または併診による診療連携を実践しています。
また、保存期慢性腎臓病患者診療は栄養部とも協力し、患者受診毎のきめ細やかな食事指導を行い、腎代替療法導入時期を遅らせるように努めています。
また、保存期の比較的早期から透析部看護師による保存期腎不全教室および腎代替療法教室を受講していただき、保存期腎不全での生活や3種類の腎代替療法(血液透析、腹膜透析、腎移植)について詳細な説明を受けていただいたうえで、必要な時期が来たら患者さんの希望に基づいた腎代替療法選択を提供しています。
透析部では血液透析患者さんは透析導入後に状態が安定した後は近隣透析施設にご紹介し、維持透析を継続していただくようにしています。腹膜透析患者さんは当科外来で通院加療していただいています。
また、透析部では血漿交換療法(PEX)、二重膜濾過血症交換法(DFPP)、LDL吸着療法、顆粒球除去療法などあらゆる特殊血液浄化に対応しており各診療科と密接に連携を取りながら診療にあたっています。
得意分野
腎生検数は年間80~100件程度で推移しています。腎生検所見は病理部の先生方と症例毎に詳細な腎病理所見を解析し、腎組織に基づく集学的治療を行っています。 その他IgA腎症に対する扁桃摘出術+副腎皮質ステロイドパルス療法、遺伝性多発性嚢胞腎へのトルバプタン導入、ファブリー病への酵素補充療法など指定難病に対する専門的治療も行っています。
年間血液透析導入患者数は100例前後で、血液透析に必要なブラッドアクセス(内シャント、長期留置型血液透析カテーテル)作成も難しい症例は心臓血管外科の先生方に
ご指導いただきながら当科で作成しています。血液透析患者さんの内シャント狭窄に対してカテーテルによる経皮的シャント拡張術(PTA)も放射線科の先生方にご指導いただきながら
実施しています。腹膜透析診療にも熱心に取り組んでいます。年間腹膜透析導入数は10~20例程度で推移していて、近年腹膜透析患者数は増加しています。
腹膜透析カテーテル挿入も当科で行っています。
透析部では急性・慢性腎不全症例への血液透析導入、合併症治療のため入院加療中の維持血液透析症例への血液透析を行っています。血液透析施行件数は年々増加しています。
また、特殊血液浄化療法は施行回数が年間150~250件程度で推移しており、ANCA関連糸球体腎炎、ループス腎炎、ギランバレー症候群等に対する血漿交換療法(PEX)や
二重膜濾過血症交換法(DFPP)、ステロイド抵抗性巣状糸球体腎炎、閉塞性動脈硬化症に対するLDL吸着療法、潰瘍性大腸炎等に対する顆粒球除去療法など
診療科の依頼に広く対応しています。血液科の骨髄移植治療のサポートとして末梢幹細胞・骨髄採取や、消化器内科や外科を中心とした腹水濾過濃縮再静注法(CART)の
サポートとして腹水濾過濃縮も担当しています。
スタッフ紹介 (2024年5月1日現在)
森下 義幸
職名 | 教授、科長、センター長補佐 |
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出身大学 | 自治医科大学 |
得意分野・専門領域 |
日本内科学会認定医・総合内科専門医・指導医
日本腎臓学会専門医・指導医・評議員 日本透析医学会専門医・指導医・評議員 日本腹膜透析医学会認定医・評議員 日本腎臓リハビリテーション学会・腎臓リハビリテーション指導士・評議員 日本腎代替療法医療専門職推進協会・腎代替療法専門指導士 日本急性血液浄化学会認定指導者・評議員 日本老年医学会専門医・指導医・代議員 日本高血圧学会専門医・指導医・評議員 腎疾患におけるマイクロRNAの解析 |
大河原 晋
職名 | 教授、卒後臨床研修室長 |
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出身大学 | 自治医科大学 |
得意分野・専門領域 | 医学博士
日本内科学会認定医・総合内科専門医 日本腎臓学会専門医・指導医 日本透析医学会専門医・指導医 病態栄養学会学術評議員 臨床水電解質 透析患者の体液管理 |
平井 啓之
職名 | 准教授、6B病棟病棟医長 |
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出身大学 | 三重大学 |
得意分野・専門領域 | 医学博士
日本内科学会認定医・総合内科専門医・指導医 日本腎臓学会専門医・指導医 日本透析医学会専門医・指導医 腎臓・透析一般 腎疾患の動脈硬化の解析 |
伊藤 聖学
職名 | 講師 |
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出身大学 | 昭和大学 |
得意分野・専門領域 | 医学博士
日本内科学会認定医・総合内科専門医 日本腎臓学会専門医・指導医 日本透析医学会専門医・指導医・VA血管内治療認定医 日本病態栄養学会 病態栄養専門医 日本プライマリ・ケア連合学会 認定医・指導医 日本老年医学会専門医・指導医・高齢者栄養療法認定医 日本急性血液浄化学会認定指導者 日本医師会 認定産業医 腎臓・透析一般 腎疾患のフレイル・サルコペニア |
宮澤 晴久
職名 | 助教 |
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出身大学 | 福井大学 |
得意分野・専門領域 | 医学博士
日本内科学会認定医・総合内科専門医 日本腎臓学会専門医 日本透析医学会専門医 腎臓・透析一般 |
北野 泰佑
職名 | 病院助教 |
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出身大学 | 福井大学 |
得意分野・専門領域 | 日本内科学会認定医・総合内科専門医
日本腎臓学会専門医 日本透析医学会専門医 腎臓・透析一般・バスキュラーアクセス/腹膜透析関連手術 |
矢内 克典(出向中:陽山会クリニック院長)
職名 | 病院助教 |
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出身大学 | 筑波大学 |
得意分野・専門領域 | 医学博士
日本内科学会認定医・総合内科専門医 日本腎臓学会専門医・指導医 日本透析医学会専門医 老化腎障害(腎硬化症)を調節するマイクロRNAの解析 |
睦好 祐子
職名 | 臨床助教 |
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出身大学 | 新潟大学 |
得意分野・専門領域 | 日本内科学会認定医
日本腎臓学会専門医 日本透析医学会専門医 腎臓・透析一般・バスキュラーアクセス |
金子 昌平(出向中:さいたま市民医療センター)
職名 | 臨床助教 |
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出身大学 | 東海大学 |
得意分野・研究内容 | 医学博士
日本内科学会認定医 日本腎臓学会専門医 日本透析医学会専門医 腎線維化を調節するマイクロRNAの解析 |
森野 諄紀
職名 | 臨床助教 |
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出身大学 | 高知大学 |
得意分野・専門領域 | 日本内科学会内科専門医
日本腎臓学会専門医 日本透析医学会専門医 日本透析アクセス医学会 VA血管内治療認定医 腎臓・透析一般・バスキュラーアクセス |
野中 宏晃(出向中:古河赤十字病院)
職名 | 臨床助教 |
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出身大学 | 琉球大学 |
得意分野・専門領域 | 腎臓・透析一般 |
鈴木 萌香
職名 | 臨床助教 |
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出身大学 | 東京女子医大 |
得意分野・専門領域 | 腎臓・透析一般 |
岡本 航(出向中:古河赤十字病院)
職名 | 臨床助教 |
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出身大学 | 福島県立医科大学 |
得意分野・専門領域 | 腎臓・透析一般 |
永池 侑樹(出向中:深谷赤十字病院)
職名 | 臨床助教 |
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出身大学 | 昭和大学 |
得意分野・専門領域 | 腎臓・透析一般 |
渡邊 祐作
職名 | 臨床助教・大学院生 |
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出身大学 | 鹿児島大学 |
得意分野・専門領域 | 腎臓・透析一般 |
山本 林佳
職名 | 臨床助教 |
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出身大学 | 順天堂大学 |
得意分野・専門領域 | 腎臓・透析一般 |
湯山 康介
職名 | 臨床助教 |
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出身大学 | 東京大学 |
得意分野・専門領域 | 腎臓・透析一般 |
尾岸 俊明
職名 | 臨床助教 |
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出身大学 | 新潟大学 |
得意分野・専門領域 | 腎臓・透析一般 |
岡本 祥果
職名 | 臨床助教 |
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出身大学 | 東京女子医科大学 |
得意分野・専門領域 | 腎臓・透析一般 |
齊藤 博司(自治医大卒業生義務年限中:秩父市立病院)
職名 | 臨床助教 |
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出身大学 | 自治医科大学 |
得意分野・専門領域 | 腎臓・透析一般 |
非常勤講師
賀来 佳男:西東京中央総合病院
植田裕一郎:さいたまほのかクリニック院長
副手
三好 千晶:自治医科大学附属さいたま医療センター腎臓内科
非常勤医員
島野 靖正:埼玉県立がんセンター
下山 博史:友愛日進クリニック